勝利への反乱!
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「自分の化身を操れていないとはな。この程度でフィフスセクターに歯向かおうなんて、笑わせてくれるぜ」
「クッ……!」
「それくらいにしておけ。俺たちは言われた通りに勝てばいい」
「フッ」
皮肉に言う隼総に神童は悔しがって歯を食いしばる。化身もマトモに扱えないのは事実なので反論できないからだ。やりすぎだと喜多が制すると前半終了のホイッスルが鳴り響く。
《ここで前半終了! 1対1の同点で、後半戦を迎えます!!》
「お前程度のキーパーでは、俺が放つ化身シュートは止められない。怪我をしたくなければ、次のシュートはよけることだ。せいぜいカッコ悪く、無様によ」
「クッ……! 俺は…どうしたらいいんだ……!」
ゴールに来てそう言った隼総に、三国は顔をうつむけて拳を握り締めた。
「瑞貴、神童のこと頼めるか?」
「わかった。三国くんは――ううん、みんなに声をかけるのは守がお願い」
コーチの瑞貴より監督の円堂に任せておくのが得策だと、二人はお互いに判断した。
――ハーフタイムに入り、天河原中が用意してくれた控え室で休む雷門中サッカー部。しかし信助や神童を始め、天馬以外の雷門中サッカー部は意気消沈としていた。円堂は椅子に座って両腕を組み、瑞貴はその隣に立って様子を見る。
「みんな、どうしちゃったんですか? まだ同点じゃないですか! がんばってもう1点取れば俺たちの――」
「『俺たちの勝ち』か? 本気で勝てると思ってるのか?」
「何っ!?」
天馬の言葉を遮ったのは壁に背を預けて不敵に笑う剣城だ。その態度と言葉に天馬は食いかかる。
「天河原中の隼総……奴も俺と同じシードだ」
「「「「「!?」」」」」
「奴は化身を自由にコントロールすることができる。キャプテン、あんたと違ってな」
「っ!」
「それでも、勝てるって言うのか。」
剣城から出た衝撃的な発言にみんなは初めて反応を見せた。しかしたとえシードでなくても、化身使いという強力なプレーヤーが相手だと士気は下がる一方である。
「あんなの出されたら……」
「勝てっこありません……」
「っ……!」
倉間や速水は絶望的だと顔をうつむけ、三国も先ほど受けたシュートで威力を体感している。その反応に剣城は満足そうに笑みを浮かべる。
「ようやくわかったか。お前たちみたいなザコがフィフスセクターに歯向かっても、何も変わらない…何も変えられない…雷門の敗北は決まってることなんだよ」
「「「「「!」」」」」
「そんなこと――」
「そんなこと、誰が決めたをだ?」
再び天馬の言葉を遮ったのは、今まで傍観していた円堂だ。彼は立ち上がると剣城に向かって告げる。
「言っただろ。誰だろうが試合の前に勝負の結果を決めるなんて、許されない」
「何?」
「勝負の行方を決めていいのは、『勝利の女神』ただ一人だ」
「勝利の…女神……」
円堂の言葉を三国が反復すると、円堂は次に雷門中サッカー部に体を向けた。
「だが、本気で勝利を目指さない奴に勝利の女神は決して微笑まない。お前たちは、決められた勝敗……操作された今のサッカーで満足なのか?」
雷門中サッカー部は無視することなく円堂の言葉に耳を貸している。立場上のこともあるかもしれないが、心当たりもないわけじゃない。
「三国」
「えっ!? は、はい!」
「お前は負けると言われていたのに、シュートを止めようとしたな」
そう――三国は隼総のシュートを取ろうと飛び出したのだ。何もしなければ『あまりの速さに反応できずに』や『化身の迫力に押されて』とも周りは捉えてくれただろうに、わざわざ取りに行ったのだ。
「あ、あれは……」
「あれが、サッカープレーヤーの本能だ」
「えっ……?」
戸惑う三国だが、次に円堂はDFメンバーの元へ歩いて行く。
「クッ……!」
「それくらいにしておけ。俺たちは言われた通りに勝てばいい」
「フッ」
皮肉に言う隼総に神童は悔しがって歯を食いしばる。化身もマトモに扱えないのは事実なので反論できないからだ。やりすぎだと喜多が制すると前半終了のホイッスルが鳴り響く。
《ここで前半終了! 1対1の同点で、後半戦を迎えます!!》
「お前程度のキーパーでは、俺が放つ化身シュートは止められない。怪我をしたくなければ、次のシュートはよけることだ。せいぜいカッコ悪く、無様によ」
「クッ……! 俺は…どうしたらいいんだ……!」
ゴールに来てそう言った隼総に、三国は顔をうつむけて拳を握り締めた。
「瑞貴、神童のこと頼めるか?」
「わかった。三国くんは――ううん、みんなに声をかけるのは守がお願い」
コーチの瑞貴より監督の円堂に任せておくのが得策だと、二人はお互いに判断した。
――ハーフタイムに入り、天河原中が用意してくれた控え室で休む雷門中サッカー部。しかし信助や神童を始め、天馬以外の雷門中サッカー部は意気消沈としていた。円堂は椅子に座って両腕を組み、瑞貴はその隣に立って様子を見る。
「みんな、どうしちゃったんですか? まだ同点じゃないですか! がんばってもう1点取れば俺たちの――」
「『俺たちの勝ち』か? 本気で勝てると思ってるのか?」
「何っ!?」
天馬の言葉を遮ったのは壁に背を預けて不敵に笑う剣城だ。その態度と言葉に天馬は食いかかる。
「天河原中の隼総……奴も俺と同じシードだ」
「「「「「!?」」」」」
「奴は化身を自由にコントロールすることができる。キャプテン、あんたと違ってな」
「っ!」
「それでも、勝てるって言うのか。」
剣城から出た衝撃的な発言にみんなは初めて反応を見せた。しかしたとえシードでなくても、化身使いという強力なプレーヤーが相手だと士気は下がる一方である。
「あんなの出されたら……」
「勝てっこありません……」
「っ……!」
倉間や速水は絶望的だと顔をうつむけ、三国も先ほど受けたシュートで威力を体感している。その反応に剣城は満足そうに笑みを浮かべる。
「ようやくわかったか。お前たちみたいなザコがフィフスセクターに歯向かっても、何も変わらない…何も変えられない…雷門の敗北は決まってることなんだよ」
「「「「「!」」」」」
「そんなこと――」
「そんなこと、誰が決めたをだ?」
再び天馬の言葉を遮ったのは、今まで傍観していた円堂だ。彼は立ち上がると剣城に向かって告げる。
「言っただろ。誰だろうが試合の前に勝負の結果を決めるなんて、許されない」
「何?」
「勝負の行方を決めていいのは、『勝利の女神』ただ一人だ」
「勝利の…女神……」
円堂の言葉を三国が反復すると、円堂は次に雷門中サッカー部に体を向けた。
「だが、本気で勝利を目指さない奴に勝利の女神は決して微笑まない。お前たちは、決められた勝敗……操作された今のサッカーで満足なのか?」
雷門中サッカー部は無視することなく円堂の言葉に耳を貸している。立場上のこともあるかもしれないが、心当たりもないわけじゃない。
「三国」
「えっ!? は、はい!」
「お前は負けると言われていたのに、シュートを止めようとしたな」
そう――三国は隼総のシュートを取ろうと飛び出したのだ。何もしなければ『あまりの速さに反応できずに』や『化身の迫力に押されて』とも周りは捉えてくれただろうに、わざわざ取りに行ったのだ。
「あ、あれは……」
「あれが、サッカープレーヤーの本能だ」
「えっ……?」
戸惑う三国だが、次に円堂はDFメンバーの元へ歩いて行く。