サッカーが消えた!?
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「選手データはこの男の頭にインプットした。実況はサッカーに不可欠な物だと聞いている。我々は『プロトコル・オメガ』というチーム名で登録した。お前たちのチーム名は?」
「あっ、そっか。即席のチームだから、まだ名前はないんだよね。ん~僕たちは……――じゃあ、『テンマーズ』だ!」
「「えっ!?」」
即席とはいえフェイが出したチーム名に、天馬と瑞貴は驚きながらも苦笑した。
「テ、テンマーズ?」
「天馬のチームだからテンマーズ。ぴったりじゃん!」
「まあ、このユニフォームも天馬の『天』という字みたいだし、それでいっか」
「瑞貴さんまで……」
「はい、これ」
するとフェイが天馬に差し出したのは黄色のキャプテンマークだった。
「えっ、これは……」
「君はキャプテンなんだろ?」
ニコッと屈託のない笑顔を浮かべるフェイ。天馬が思わず瑞貴を見ると彼女も頷いていた。瑞貴も天馬がキャプテンになることに異論はなく、むしろ賛成のほうだからだ。
《さあ、プロトコル・オメガ対テンマーズの試合開始です!!》
矢嶋がホイッスルを鳴らして試合開始。先攻はプロトコル・オメガで、アルファが蹴ったボールを受け取ったエイナムは勢いよくガウラにバックパスをする。
それからガウラ、メダム、クオル、ネタンと次々素早いパス回しをする。あまりのスピードに天馬も瑞貴も驚かずにいられない。
「なんだよこれ!」
「速い!」
「大丈夫、目が慣れてないだけだよ。瑞貴さんも、今の姿のせいで大人のときより身体能力が退化しているだけです。さっ、戦うよ!」
レイザがクオースにパスを出すと、間に入ったフェイがパスカットをした。まさかカットされると思わなかったレイザもクオースも目を見開く。
フェイはマントにパスを出して上空に上げてもらい、そしてまた自分もレイザより高く飛んでボールを再び取ると軽やかにジャンプしながら前線へ上がって行く。相手に負けないフェイの素早いスピードに天馬と瑞貴は走りながら再び驚く。
「スゴい……!」
「一気にゴール前に出ちゃった……!」
「バウンサーラビット!」
フェイはボールに特殊な回転をかけて上空に上げ、自分も飛んでオーバヘッドシュートをした。そして満月の下で跳ねるウサギのようにボールがバウンドして勢いをつけながらゴールへ向かう。
「キーパーコマンド03!」
【ドーンシャウト】
ザノウが一喝するように衝撃波を出し、ボールの威力を失くしてシュートを阻止した。
《キーパー・ザノウ、止めた――っ!!》
それからプロトコル・オメガとテンマーズは激しい攻防が続いて行く。といっても瑞貴と天馬はまだ追いつけないようでなかなか参戦できない。するとアルファにボールが渡った。
「ディフェンスだ!」
「「「オウッ!」」」
フェイの指示でウォーリーとストロウとデブーンが動き出すと、アルファを中心に三角形の陣を取った。
「「「フラクタルハウス!」」」
三人の陣でフラクタルな洋館を形成し、そのパワーでボールを奪おうとするが……アルファが上空に飛び出してしまった。これは完全なフリーだ。
「シュートコマンド01!」
【スピニングトランザム】
とてつもない回転をするシュートが烈風を纏ってゴールへと向かっていく。
「エクセレントブレスト!」
なんとマッチョスは大きく息を吸い込み、膨らんだ大きな胸板でシュートを受け止めた。
《止めた――っ!! なんという戦い! 一進一退とはまさにこのことだ!》
「フゥ……」
「やるな」
「点は入れさせないよ!」
ホッとするフェイにアルファが声をかける。アルファは皮肉のつもりで言っただろうが、フェイは楽しそうに返すのだった。
それから両チームは無得点のまま試合は進み、まだボールに触れることのできない天馬と瑞貴だが……。
「……なるほど」
プロトコル・オメガとテンマーズの動きをどちらも注意深く見ていた瑞貴は、そう呟くと走るスピードを速めた。
「あっ、そっか。即席のチームだから、まだ名前はないんだよね。ん~僕たちは……――じゃあ、『テンマーズ』だ!」
「「えっ!?」」
即席とはいえフェイが出したチーム名に、天馬と瑞貴は驚きながらも苦笑した。
「テ、テンマーズ?」
「天馬のチームだからテンマーズ。ぴったりじゃん!」
「まあ、このユニフォームも天馬の『天』という字みたいだし、それでいっか」
「瑞貴さんまで……」
「はい、これ」
するとフェイが天馬に差し出したのは黄色のキャプテンマークだった。
「えっ、これは……」
「君はキャプテンなんだろ?」
ニコッと屈託のない笑顔を浮かべるフェイ。天馬が思わず瑞貴を見ると彼女も頷いていた。瑞貴も天馬がキャプテンになることに異論はなく、むしろ賛成のほうだからだ。
《さあ、プロトコル・オメガ対テンマーズの試合開始です!!》
矢嶋がホイッスルを鳴らして試合開始。先攻はプロトコル・オメガで、アルファが蹴ったボールを受け取ったエイナムは勢いよくガウラにバックパスをする。
それからガウラ、メダム、クオル、ネタンと次々素早いパス回しをする。あまりのスピードに天馬も瑞貴も驚かずにいられない。
「なんだよこれ!」
「速い!」
「大丈夫、目が慣れてないだけだよ。瑞貴さんも、今の姿のせいで大人のときより身体能力が退化しているだけです。さっ、戦うよ!」
レイザがクオースにパスを出すと、間に入ったフェイがパスカットをした。まさかカットされると思わなかったレイザもクオースも目を見開く。
フェイはマントにパスを出して上空に上げてもらい、そしてまた自分もレイザより高く飛んでボールを再び取ると軽やかにジャンプしながら前線へ上がって行く。相手に負けないフェイの素早いスピードに天馬と瑞貴は走りながら再び驚く。
「スゴい……!」
「一気にゴール前に出ちゃった……!」
「バウンサーラビット!」
フェイはボールに特殊な回転をかけて上空に上げ、自分も飛んでオーバヘッドシュートをした。そして満月の下で跳ねるウサギのようにボールがバウンドして勢いをつけながらゴールへ向かう。
「キーパーコマンド03!」
【ドーンシャウト】
ザノウが一喝するように衝撃波を出し、ボールの威力を失くしてシュートを阻止した。
《キーパー・ザノウ、止めた――っ!!》
それからプロトコル・オメガとテンマーズは激しい攻防が続いて行く。といっても瑞貴と天馬はまだ追いつけないようでなかなか参戦できない。するとアルファにボールが渡った。
「ディフェンスだ!」
「「「オウッ!」」」
フェイの指示でウォーリーとストロウとデブーンが動き出すと、アルファを中心に三角形の陣を取った。
「「「フラクタルハウス!」」」
三人の陣でフラクタルな洋館を形成し、そのパワーでボールを奪おうとするが……アルファが上空に飛び出してしまった。これは完全なフリーだ。
「シュートコマンド01!」
【スピニングトランザム】
とてつもない回転をするシュートが烈風を纏ってゴールへと向かっていく。
「エクセレントブレスト!」
なんとマッチョスは大きく息を吸い込み、膨らんだ大きな胸板でシュートを受け止めた。
《止めた――っ!! なんという戦い! 一進一退とはまさにこのことだ!》
「フゥ……」
「やるな」
「点は入れさせないよ!」
ホッとするフェイにアルファが声をかける。アルファは皮肉のつもりで言っただろうが、フェイは楽しそうに返すのだった。
それから両チームは無得点のまま試合は進み、まだボールに触れることのできない天馬と瑞貴だが……。
「……なるほど」
プロトコル・オメガとテンマーズの動きをどちらも注意深く見ていた瑞貴は、そう呟くと走るスピードを速めた。