サッカーが消えた!?
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「心配は無用だ。死んではいない。全治一ヶ月……そんなところだ」
「なんだって!」
「だが、これでお前にとってのサッカーは消えた」
「何を……――っつ!」
「天馬!? どうしたの!?」
突然天馬が両膝を地に付いて頭を抱え出したので、瑞貴もしゃがんで天馬を支える。
「っ……! あれ…サッカーって……ウッ! うわああっ!」
「アルファって言ったっけ!? 天馬にいったい何をしたの!?」
「頭から不必要な物がなくなる。それだけのことだ。任務完了」
「待ちな――」
「待てよ……」
インカムに向けてそう言うアルファが去ろうとしたので、瑞貴が呼び止めようとする前に天馬が苦しそうながらも声を上げた。
「俺は…サッカーが好きだ……!」
「天馬……!」
「何?」
頭が痛いだろうに天馬はフラつきながら立ち上がろうとするので、瑞貴もまた支えるべく手を貸す。おかげで天馬は立ち上がって制服の袖を使い痛みのせいで流れた汗を拭った。
「俺は、サッカーが大好きなんだ……! 大好きで大切なモノなんだ! 大好きで大切なモノは、絶対に守らなきゃ!」
「!」
「だから、俺はサッカーを忘れない……! サッカーは絶対に渡さない! グッ!」
「天馬!」
ムリに立ち上がったせいで再び天馬の体勢が崩れかけたが、瑞貴がしっかり支えてくれたおかげで倒れることはなかった。
☆☆☆☆☆
ここはとある時代のとある会議室――天馬が苦しみながらも告げたその光景を、ホログラムのように円状のテーブルの中心で映し出されている。そして周りには十二人の男性議員たちが顔をしかめながら見ていた。
「これは、どういうことだ?」
「松風天馬は、インタラプトの修正によっても変化しない……。彼の意思は修正された現実と戦っている」
「まさか! そんなことがありえるのですか?」
「面白いじゃないか。奴が現れたせいで捕らえることはできなくなったが、無力な姿になったあの娘についてもそうだ」
この場で議長という立場でもある男は、ホログラムに映る天馬と瑞貴を見てニヤリと笑い、そしてこの場に向けて告げる。
「もう少し、監視を続けよう」
☆☆☆☆☆
天馬と瑞貴には聞こえないが、新たなミッションをインカムからアルファに告げられた。
「イエス。ではそのように」
「「…………?」」
今までの行動からアルファの頬に付いているのがインカムだと察している瑞貴と天馬。そしてアルファが動き出したのを、二人は警戒する。
「この事態を解決する新しい方法が提案された。場所を変える」
【ムーブモード】
スフィアデバイスの青いボタンを押したアルファが、自分たちの間に向けて膝で蹴った。するとまた三人は光に包まれ、その場から消えてしまった。
――次に移動したのは同じ沖縄だが、海に近い場所にあるグラウンドだ。
「ここは……?」
「サッカーのグラウンド……?」
「実に適切な場所だ」
混乱する二人と違ってアルファがそう告げると、彼のそばに十人の少年少女が現れた。しかも全員アルファと同じような格好をしている。
「「えっ!?」」
「喜べ。ここからはお前たちの好きなサッカーの時間となる」
「お前たちはサッカープレーヤーなのか!?」
「そんな次元の低い存在ではない。我々は時間に介入することを許された『ルートエージェント』。タイムルートの補正……サッカーというモノがこの世から消えてゆくルートを生み出すのが、我らの使命」
「サッカーがこの世から消えるルートだって!?」
「それが君たちの目的だって言うの!?」
「イエス」
【ストライクモード】
「サッカーは……我々が消去する!」
スフィアデバイスのオレンジ色のボタンを足で押したアルファ。こちらに向かって蹴ろうとしているので天馬は即座に構えた。
「なんだって!」
「だが、これでお前にとってのサッカーは消えた」
「何を……――っつ!」
「天馬!? どうしたの!?」
突然天馬が両膝を地に付いて頭を抱え出したので、瑞貴もしゃがんで天馬を支える。
「っ……! あれ…サッカーって……ウッ! うわああっ!」
「アルファって言ったっけ!? 天馬にいったい何をしたの!?」
「頭から不必要な物がなくなる。それだけのことだ。任務完了」
「待ちな――」
「待てよ……」
インカムに向けてそう言うアルファが去ろうとしたので、瑞貴が呼び止めようとする前に天馬が苦しそうながらも声を上げた。
「俺は…サッカーが好きだ……!」
「天馬……!」
「何?」
頭が痛いだろうに天馬はフラつきながら立ち上がろうとするので、瑞貴もまた支えるべく手を貸す。おかげで天馬は立ち上がって制服の袖を使い痛みのせいで流れた汗を拭った。
「俺は、サッカーが大好きなんだ……! 大好きで大切なモノなんだ! 大好きで大切なモノは、絶対に守らなきゃ!」
「!」
「だから、俺はサッカーを忘れない……! サッカーは絶対に渡さない! グッ!」
「天馬!」
ムリに立ち上がったせいで再び天馬の体勢が崩れかけたが、瑞貴がしっかり支えてくれたおかげで倒れることはなかった。
☆☆☆☆☆
ここはとある時代のとある会議室――天馬が苦しみながらも告げたその光景を、ホログラムのように円状のテーブルの中心で映し出されている。そして周りには十二人の男性議員たちが顔をしかめながら見ていた。
「これは、どういうことだ?」
「松風天馬は、インタラプトの修正によっても変化しない……。彼の意思は修正された現実と戦っている」
「まさか! そんなことがありえるのですか?」
「面白いじゃないか。奴が現れたせいで捕らえることはできなくなったが、無力な姿になったあの娘についてもそうだ」
この場で議長という立場でもある男は、ホログラムに映る天馬と瑞貴を見てニヤリと笑い、そしてこの場に向けて告げる。
「もう少し、監視を続けよう」
☆☆☆☆☆
天馬と瑞貴には聞こえないが、新たなミッションをインカムからアルファに告げられた。
「イエス。ではそのように」
「「…………?」」
今までの行動からアルファの頬に付いているのがインカムだと察している瑞貴と天馬。そしてアルファが動き出したのを、二人は警戒する。
「この事態を解決する新しい方法が提案された。場所を変える」
【ムーブモード】
スフィアデバイスの青いボタンを押したアルファが、自分たちの間に向けて膝で蹴った。するとまた三人は光に包まれ、その場から消えてしまった。
――次に移動したのは同じ沖縄だが、海に近い場所にあるグラウンドだ。
「ここは……?」
「サッカーのグラウンド……?」
「実に適切な場所だ」
混乱する二人と違ってアルファがそう告げると、彼のそばに十人の少年少女が現れた。しかも全員アルファと同じような格好をしている。
「「えっ!?」」
「喜べ。ここからはお前たちの好きなサッカーの時間となる」
「お前たちはサッカープレーヤーなのか!?」
「そんな次元の低い存在ではない。我々は時間に介入することを許された『ルートエージェント』。タイムルートの補正……サッカーというモノがこの世から消えてゆくルートを生み出すのが、我らの使命」
「サッカーがこの世から消えるルートだって!?」
「それが君たちの目的だって言うの!?」
「イエス」
【ストライクモード】
「サッカーは……我々が消去する!」
スフィアデバイスのオレンジ色のボタンを足で押したアルファ。こちらに向かって蹴ろうとしているので天馬は即座に構えた。