サッカーが消えた!?
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「まさかお前のせいなのか!? 雷門が変なことになっているのは!」
「そうだ」
「私を封印しようとしたのも、この姿になったのも?」
「イエス、私は確かにお前を封印しようとした。だが、その姿については恐らく時空の影響としか言いようがない」
「時空の影響?」
またも不可解なことを告げられて瑞貴は混乱するが、天馬はアルファがサッカーを消した張本人とわかって怒りを露わにする。
「許せない! サッカーを消すなんて! みんなを元に戻せ! サッカーを返せ!」
「ノー」
アルファは拒否するように真っ直ぐ手の平を前に突き出してきた。ためらいもなくいきなり出したので天馬は少し怯んだ。
「我々の行うべきはその逆……サッカーの完全消去」
「そんなこと……させない!」
「拒否はできない」
アルファが手を動かすといつの間にか指の間にボタンのようなモノが現れた。アルファはそれを空高く上げると、ボタンはボールの形になり、瑞貴はそれを見て目を見開く。
「天馬! 離れて!」
「えっ!?」
【タイムワープモード】
瑞貴が叫んだと同時にアルファは天馬に向かってボール――ボール型時空コントロールユニット・スフィアデバイスの赤いボタンを足で押し二人に向かってを蹴る。いきなりのことで天馬はうしろに下がると足を滑らせて階段から落ちてしまった。
「ちょっ、うわっ!」
「天馬!」
瑞貴もそれを追って天馬に向かって手を伸ばすと、スフィアデバイスもアルファも追ってきた。そして三人の中心からスフィアデバイスが赤い光を放つと、それに包まれた三人はその場から消えてしまった。残ったのは天馬の持っていた通学用カバンだけである。
☆☆☆☆☆
瑞貴と天馬が目を開けると、何故か夕暮の空が昼間になって目の前には海が見えていた。
「ここは……?」
「あっ、ここってもしかして……」
「天馬、心当たりがあるの?」
「はい、俺が昔住んでいた沖縄です。でも、なんで……」
「っ! 見て!」
瑞貴が示した先は、天馬そっくりの三歳ぐらいの少年と女性がいた。それを見た天馬は目を見開く。
「そんな……母さん!? それに俺!? サスケ!」
やはり少年は天馬本人で、女性は天馬の母親のようだ。それに材木置場にある材木の隙間に子犬のサスケが挟まっていた。全て天馬が十年前に実際にあった光景と同じだ。
「あのときだ……! 瑞貴さん……夢…夢を見てるんでしょうか、俺?」
「違う……これは夢じゃない」
「――理解しなくてもよい」
瑞貴がうしろを見て顔をしかめると、その原因であるアルファの声に天馬も彼の存在に気づいて振り向く。
「受け止めるんだ。目の前で起こる現実を……これよりお前にとってのサッカーは消滅する」
「――天馬!」
「「!」」
母親の声に天馬と瑞貴が振り向くと、サスケを抱く小さな天馬に材木が襲いかかる。
これが天馬のサッカーとの出会いだった。豪炎寺が撃ったサッカーボールに命を救われたから、天馬はサッカーが好きになった。しかし――。
【ストライクモード】
バシュン!
「「!」」
ガシャ――ンッ!!
「天馬! 天馬ー!」
スフィアデバイスのオレンジ色のボタンを足で押したアルファがシュートし、豪炎寺の撃ったシュートにぶつける。そのせいで小さな天馬は材木に押し潰されてしまい、天馬の母親は涙を流しながら息子の名前を呼び続けた。
「…………!」
「分岐点、インタラプトの補正完了」
「っ、なんてことを!」
思い出と違う出来事が起こってショックを受ける天馬。頬に付けてあるインカムにそう告げたアルファに、瑞貴は目を鋭くさせて睨みつけた。だが……。
「天馬……声、出せる? 動ける?」
「えっ?」
瑞貴が周りを見て目を開きながら呼んでいたので、返事をした天馬も周りを見渡す。
すると周りを飛んでいたカモメも、天馬の母親の叫びも聞こえない。それどころか何もかもが瑞貴と天馬とアルファを除いて動かなくなっている。まるで時間が止まったかのように。二人はもう一度アルファを見る。
「そうだ」
「私を封印しようとしたのも、この姿になったのも?」
「イエス、私は確かにお前を封印しようとした。だが、その姿については恐らく時空の影響としか言いようがない」
「時空の影響?」
またも不可解なことを告げられて瑞貴は混乱するが、天馬はアルファがサッカーを消した張本人とわかって怒りを露わにする。
「許せない! サッカーを消すなんて! みんなを元に戻せ! サッカーを返せ!」
「ノー」
アルファは拒否するように真っ直ぐ手の平を前に突き出してきた。ためらいもなくいきなり出したので天馬は少し怯んだ。
「我々の行うべきはその逆……サッカーの完全消去」
「そんなこと……させない!」
「拒否はできない」
アルファが手を動かすといつの間にか指の間にボタンのようなモノが現れた。アルファはそれを空高く上げると、ボタンはボールの形になり、瑞貴はそれを見て目を見開く。
「天馬! 離れて!」
「えっ!?」
【タイムワープモード】
瑞貴が叫んだと同時にアルファは天馬に向かってボール――ボール型時空コントロールユニット・スフィアデバイスの赤いボタンを足で押し二人に向かってを蹴る。いきなりのことで天馬はうしろに下がると足を滑らせて階段から落ちてしまった。
「ちょっ、うわっ!」
「天馬!」
瑞貴もそれを追って天馬に向かって手を伸ばすと、スフィアデバイスもアルファも追ってきた。そして三人の中心からスフィアデバイスが赤い光を放つと、それに包まれた三人はその場から消えてしまった。残ったのは天馬の持っていた通学用カバンだけである。
☆☆☆☆☆
瑞貴と天馬が目を開けると、何故か夕暮の空が昼間になって目の前には海が見えていた。
「ここは……?」
「あっ、ここってもしかして……」
「天馬、心当たりがあるの?」
「はい、俺が昔住んでいた沖縄です。でも、なんで……」
「っ! 見て!」
瑞貴が示した先は、天馬そっくりの三歳ぐらいの少年と女性がいた。それを見た天馬は目を見開く。
「そんな……母さん!? それに俺!? サスケ!」
やはり少年は天馬本人で、女性は天馬の母親のようだ。それに材木置場にある材木の隙間に子犬のサスケが挟まっていた。全て天馬が十年前に実際にあった光景と同じだ。
「あのときだ……! 瑞貴さん……夢…夢を見てるんでしょうか、俺?」
「違う……これは夢じゃない」
「――理解しなくてもよい」
瑞貴がうしろを見て顔をしかめると、その原因であるアルファの声に天馬も彼の存在に気づいて振り向く。
「受け止めるんだ。目の前で起こる現実を……これよりお前にとってのサッカーは消滅する」
「――天馬!」
「「!」」
母親の声に天馬と瑞貴が振り向くと、サスケを抱く小さな天馬に材木が襲いかかる。
これが天馬のサッカーとの出会いだった。豪炎寺が撃ったサッカーボールに命を救われたから、天馬はサッカーが好きになった。しかし――。
【ストライクモード】
バシュン!
「「!」」
ガシャ――ンッ!!
「天馬! 天馬ー!」
スフィアデバイスのオレンジ色のボタンを足で押したアルファがシュートし、豪炎寺の撃ったシュートにぶつける。そのせいで小さな天馬は材木に押し潰されてしまい、天馬の母親は涙を流しながら息子の名前を呼び続けた。
「…………!」
「分岐点、インタラプトの補正完了」
「っ、なんてことを!」
思い出と違う出来事が起こってショックを受ける天馬。頬に付けてあるインカムにそう告げたアルファに、瑞貴は目を鋭くさせて睨みつけた。だが……。
「天馬……声、出せる? 動ける?」
「えっ?」
瑞貴が周りを見て目を開きながら呼んでいたので、返事をした天馬も周りを見渡す。
すると周りを飛んでいたカモメも、天馬の母親の叫びも聞こえない。それどころか何もかもが瑞貴と天馬とアルファを除いて動かなくなっている。まるで時間が止まったかのように。二人はもう一度アルファを見る。