天まで届け! みんなのサッカー!!
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「虎丸もお疲れ様」
「瑞貴さん……!」
十年前から憧れの一人で大好きな人から向けられた笑顔に、虎丸は涙が出そうだったがそれを振り切って三人に向かって叫ぶ。
「ついにこの日が来ましたね! やり遂げたんですよ、俺たち!」
「『俺たち』じゃない」
「この革命を成し遂げたのは、本当の主役は――彼らだ。本気でサッカーを取り戻したいと願い、必死に戦った彼らこそ、称えられるべきだ」
円堂と豪炎寺に続いて四人が顔を向けた先には、観客席に向かって笑顔で大きく手を振る雷門中サッカー部だ。
「私さ、本当はコーチになるのをスッゴく不安だったの」
「ん?」
「みんなを成長に導けるのか、大人としてコーチとして線引きができるのかってね。守にいつもあんなことを言ってたけど、逆に自分に言い聞かせていたんだよ」
円堂に『夫婦』と『監督とコーチ』の線引きはしっかりすることと言っていたが、瑞貴だってコーチとしている間に何度も円堂に甘えたいという気持ちがあったのだ。
それにコーチに就任する前はプロリーグで選手だったので、それに関する線引きも苦労した。並んで成長するのではなく、何歩も前に出て選手たちが上がってくるのを待つという立場になったのだから。
「期待に応えてくれた分、それ以上のモノを返すのは大変だけど、お互いの想いが糧となってる。監督とかコーチとか選手と関係なく、そこもまたサッカーの素晴らしい所だって気づけた」
ポンッ。
「!」
「お前はいつだって背負い過ぎなんだ。家にいるときくらい我慢していた反動で甘えたっていいんだぞ? 俺は大歓迎だ」
「守……」
自分の頭に手を置いてニカッと笑う円堂に、瑞貴は眉を下げて困ったようで嬉しそうに微笑んだ。すると――。
ベリッ!
懐かしの音が聞こえるくらいの勢いで二人は離されると、それを作った虎丸が二人の間に立って円堂を睨みつける。
「もう俺だってフィフスセクター辞めるんですからね! これからは堂々と瑞貴さんを円堂さんから奪います!」
「ハアッ!?」
「円堂さんが家を離れている間、俺は何度瑞貴さんの元に行きたかったか! このチャンスをみすみす逃してなるものかと葛藤していたんです! 我慢していた分の反動をアピールにぶつけます!」
「そんなものにぶつけるな! てか、久々に会ったら生意気度が増してるぞ! 大人になれ!」
「円堂さんだけには言われたくありません!」
せっかくサッカーを取り戻した雰囲気が一気になくなり、子供のように言い合う円堂と虎丸に瑞貴は苦笑した。
「……瑞貴」
「ん?」
「その……俺とまた、一緒にサッカーをしてくれるか?」
「もちろん!」
豪炎寺の言葉に一瞬目をパチクリした瑞貴だが、円堂に負けず劣らずの笑顔を返してそう言った。
観客席に剣城が手を振っていると、隣で天馬がポツリと呟く。
「俺、少しだけわかった気がする」
「?」
「化身って、必殺技って何か」
突然意味深なことを告げる天馬に剣城は驚くも話を聞くと、天馬も剣城の顔を見て語る。
「化身も必殺技も、『サッカーが好きだ』って気持ちがギュって固まったモノなんだと思うんだ。俺たちが勝てたのは、その気持ちが勝(マサ)ってたからじゃないかな」
「かもな」
途中から化身を発動しているドラゴンリンクに必殺技で勝てたのは天馬の思った通りだろうと、剣城は同意した。
そして風が舞う中、スタジアムが吹き抜けになっているので、天馬は広がる青い空を見上げる。
「サッカー、見ててくれたかな? 俺たちのこと!」
管理サッカーを打ち破り、本当のサッカーを取り戻す事ができた。そしてホーリーロード全国大会は雷門中の勝利で幕を閉じたのだった。
☆コーチの 今日の格言☆
期待に応えてくれた分、それ以上のモノを返すのは大変だけど、お互いの想いが糧となってる。監督とかコーチとか選手と関係なく、そこもまたサッカーの素晴らしい所
以上!!
「瑞貴さん……!」
十年前から憧れの一人で大好きな人から向けられた笑顔に、虎丸は涙が出そうだったがそれを振り切って三人に向かって叫ぶ。
「ついにこの日が来ましたね! やり遂げたんですよ、俺たち!」
「『俺たち』じゃない」
「この革命を成し遂げたのは、本当の主役は――彼らだ。本気でサッカーを取り戻したいと願い、必死に戦った彼らこそ、称えられるべきだ」
円堂と豪炎寺に続いて四人が顔を向けた先には、観客席に向かって笑顔で大きく手を振る雷門中サッカー部だ。
「私さ、本当はコーチになるのをスッゴく不安だったの」
「ん?」
「みんなを成長に導けるのか、大人としてコーチとして線引きができるのかってね。守にいつもあんなことを言ってたけど、逆に自分に言い聞かせていたんだよ」
円堂に『夫婦』と『監督とコーチ』の線引きはしっかりすることと言っていたが、瑞貴だってコーチとしている間に何度も円堂に甘えたいという気持ちがあったのだ。
それにコーチに就任する前はプロリーグで選手だったので、それに関する線引きも苦労した。並んで成長するのではなく、何歩も前に出て選手たちが上がってくるのを待つという立場になったのだから。
「期待に応えてくれた分、それ以上のモノを返すのは大変だけど、お互いの想いが糧となってる。監督とかコーチとか選手と関係なく、そこもまたサッカーの素晴らしい所だって気づけた」
ポンッ。
「!」
「お前はいつだって背負い過ぎなんだ。家にいるときくらい我慢していた反動で甘えたっていいんだぞ? 俺は大歓迎だ」
「守……」
自分の頭に手を置いてニカッと笑う円堂に、瑞貴は眉を下げて困ったようで嬉しそうに微笑んだ。すると――。
ベリッ!
懐かしの音が聞こえるくらいの勢いで二人は離されると、それを作った虎丸が二人の間に立って円堂を睨みつける。
「もう俺だってフィフスセクター辞めるんですからね! これからは堂々と瑞貴さんを円堂さんから奪います!」
「ハアッ!?」
「円堂さんが家を離れている間、俺は何度瑞貴さんの元に行きたかったか! このチャンスをみすみす逃してなるものかと葛藤していたんです! 我慢していた分の反動をアピールにぶつけます!」
「そんなものにぶつけるな! てか、久々に会ったら生意気度が増してるぞ! 大人になれ!」
「円堂さんだけには言われたくありません!」
せっかくサッカーを取り戻した雰囲気が一気になくなり、子供のように言い合う円堂と虎丸に瑞貴は苦笑した。
「……瑞貴」
「ん?」
「その……俺とまた、一緒にサッカーをしてくれるか?」
「もちろん!」
豪炎寺の言葉に一瞬目をパチクリした瑞貴だが、円堂に負けず劣らずの笑顔を返してそう言った。
観客席に剣城が手を振っていると、隣で天馬がポツリと呟く。
「俺、少しだけわかった気がする」
「?」
「化身って、必殺技って何か」
突然意味深なことを告げる天馬に剣城は驚くも話を聞くと、天馬も剣城の顔を見て語る。
「化身も必殺技も、『サッカーが好きだ』って気持ちがギュって固まったモノなんだと思うんだ。俺たちが勝てたのは、その気持ちが勝(マサ)ってたからじゃないかな」
「かもな」
途中から化身を発動しているドラゴンリンクに必殺技で勝てたのは天馬の思った通りだろうと、剣城は同意した。
そして風が舞う中、スタジアムが吹き抜けになっているので、天馬は広がる青い空を見上げる。
「サッカー、見ててくれたかな? 俺たちのこと!」
管理サッカーを打ち破り、本当のサッカーを取り戻す事ができた。そしてホーリーロード全国大会は雷門中の勝利で幕を閉じたのだった。
☆コーチの 今日の格言☆
期待に応えてくれた分、それ以上のモノを返すのは大変だけど、お互いの想いが糧となってる。監督とかコーチとか選手と関係なく、そこもまたサッカーの素晴らしい所
以上!!