天まで届け! みんなのサッカー!!
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「本当のサッカーを取り戻すんだ!」
「ムダだ! 賢王キングバーン!」
大和が幾度もゴールを守った最強の化身を発動させた。だが、上空を回転しながら飛ぶ天馬と剣城は炎をまとって足を振り上げる。
「「ファイアトルネードDD(ダブルドライブ)!」」
「キングファイア!」
炎と炎の激突が始まる――しかし、その威力が今までと段違いなことに大和は驚かずにいられない。
「なんだ!? この力は!」
「「「「「いっけえぇぇえええ!!」」」」」
このシュートはただ二人で撃ったモノではない……十一人全員の気持ちがこもったボールなのだ。それをたった一人で止めようとする大和が敵うわけもなく、シュートはゴールに突き刺さった。
《ゴォ――ルッ!! 3対4! 雷門、1点差に追い上げた――っ!! 雷門の得点は必殺技、ファイアトルネードDD(ダブルドライブ)! あの豪炎寺修也が日本代表の試合で一度だけ使ったという伝説のシュートだ――っ!!》
「二人技……?」
「同時にファイアトルネードを撃ち、エネルギーを増幅させる必殺技シュート」
「天馬も京介くんも、一人では撃つことはできないから二人で補ったんだ。だけど二人で撃つのも簡単じゃない」
「二人が動きを完璧にシンクロさせなければ成功しない、超難度の技だ」
伝説のシュートを二人で撃つという茜の疑問に、円堂と瑞貴と鬼道有人が順に答えた。それを最初に出会った頃は正反対だった二人が撃ったのだと、水鳥も音無春奈も喜ぶ。
「入学式の頃からは想像できないな!」
「これも、サッカーの持ってる力ね!」
「瑞貴、鬼道」
「うん!」
「ああ!」
「天馬、剣城……あの二人が!」
追い風が吹いてきたと円堂と瑞貴と鬼道は顔を見合わせる。そして神童もまた嬉しそうに笑っていた。
「「あ~……」」
「ちゅーか、とりあえず……」
「1点ですね……」
ホッとしたおかげで今までの疲れとダメージが来たのか、浜野と速水は倒れてしまった。しかし、その表情はとても晴々しい。
――ドラゴンリンクのベンチでは、椅子から立ち上がった千宮路が豪炎寺の前に立つ。
「お前が教えたのだな?」
「ええ。ですが……決めたのは彼らです」
豪炎寺は誤魔化すこともなく正直に言うと、千宮路と対峙するように立ち上がって顔を見上げる。
「やっとわかったよ。あの日、私の前に現れたお前からはサッカーへの強い思いを感じた。しかしお前はフィフスセクターのために尽くそうとしたのではない……サッカーを取り戻すために、この革命を仕組んだのだ。イシドシュウジ――いや、豪炎寺修也。お前は日本代表の座を降りて私の僕(シモベ)となった。自分のサッカー界の地位を全て投げ打ってサッカーに捧げた」
「サッカーは私の恩人なんです。サッカーがなければ、今の私はありません」
豪炎寺は隣のベンチの前に立つ円堂と瑞貴を見ながら、十年前を思い出す。
一度サッカーを捨てたのにあきらめきれない自分を、円堂や瑞貴たち――当時の雷門中サッカー部は背中を押して迎え入れてくれた。その出来事があったから日本代表にもなれたし、自分はサッカーを守るためにここにいる。
「あの頃のメンバーは、みんなサッカーに救われたんです。しかし、今のサッカーでは誰も救うことができない……だから私は、どんな手段を使おうと、サッカーを取り戻すと決めた!」
「……それがお前の真実か」
「本当のサッカーで管理サッカーを倒す――それこそが、皆の目を覚ましサッカーを救う唯一の手段だと、私は信じています。そのためならば、どんな犠牲も払う覚悟です!」
「全てを懸けているのはお前だけではない。管理サッカーは全ての者に平等な機会を与える正しきシステムなのだ!」
ここでもまた、管理サッカーと本当のサッカーの思想がぶつかり合っていたのだ。
「ムダだ! 賢王キングバーン!」
大和が幾度もゴールを守った最強の化身を発動させた。だが、上空を回転しながら飛ぶ天馬と剣城は炎をまとって足を振り上げる。
「「ファイアトルネードDD(ダブルドライブ)!」」
「キングファイア!」
炎と炎の激突が始まる――しかし、その威力が今までと段違いなことに大和は驚かずにいられない。
「なんだ!? この力は!」
「「「「「いっけえぇぇえええ!!」」」」」
このシュートはただ二人で撃ったモノではない……十一人全員の気持ちがこもったボールなのだ。それをたった一人で止めようとする大和が敵うわけもなく、シュートはゴールに突き刺さった。
《ゴォ――ルッ!! 3対4! 雷門、1点差に追い上げた――っ!! 雷門の得点は必殺技、ファイアトルネードDD(ダブルドライブ)! あの豪炎寺修也が日本代表の試合で一度だけ使ったという伝説のシュートだ――っ!!》
「二人技……?」
「同時にファイアトルネードを撃ち、エネルギーを増幅させる必殺技シュート」
「天馬も京介くんも、一人では撃つことはできないから二人で補ったんだ。だけど二人で撃つのも簡単じゃない」
「二人が動きを完璧にシンクロさせなければ成功しない、超難度の技だ」
伝説のシュートを二人で撃つという茜の疑問に、円堂と瑞貴と鬼道有人が順に答えた。それを最初に出会った頃は正反対だった二人が撃ったのだと、水鳥も音無春奈も喜ぶ。
「入学式の頃からは想像できないな!」
「これも、サッカーの持ってる力ね!」
「瑞貴、鬼道」
「うん!」
「ああ!」
「天馬、剣城……あの二人が!」
追い風が吹いてきたと円堂と瑞貴と鬼道は顔を見合わせる。そして神童もまた嬉しそうに笑っていた。
「「あ~……」」
「ちゅーか、とりあえず……」
「1点ですね……」
ホッとしたおかげで今までの疲れとダメージが来たのか、浜野と速水は倒れてしまった。しかし、その表情はとても晴々しい。
――ドラゴンリンクのベンチでは、椅子から立ち上がった千宮路が豪炎寺の前に立つ。
「お前が教えたのだな?」
「ええ。ですが……決めたのは彼らです」
豪炎寺は誤魔化すこともなく正直に言うと、千宮路と対峙するように立ち上がって顔を見上げる。
「やっとわかったよ。あの日、私の前に現れたお前からはサッカーへの強い思いを感じた。しかしお前はフィフスセクターのために尽くそうとしたのではない……サッカーを取り戻すために、この革命を仕組んだのだ。イシドシュウジ――いや、豪炎寺修也。お前は日本代表の座を降りて私の僕(シモベ)となった。自分のサッカー界の地位を全て投げ打ってサッカーに捧げた」
「サッカーは私の恩人なんです。サッカーがなければ、今の私はありません」
豪炎寺は隣のベンチの前に立つ円堂と瑞貴を見ながら、十年前を思い出す。
一度サッカーを捨てたのにあきらめきれない自分を、円堂や瑞貴たち――当時の雷門中サッカー部は背中を押して迎え入れてくれた。その出来事があったから日本代表にもなれたし、自分はサッカーを守るためにここにいる。
「あの頃のメンバーは、みんなサッカーに救われたんです。しかし、今のサッカーでは誰も救うことができない……だから私は、どんな手段を使おうと、サッカーを取り戻すと決めた!」
「……それがお前の真実か」
「本当のサッカーで管理サッカーを倒す――それこそが、皆の目を覚ましサッカーを救う唯一の手段だと、私は信じています。そのためならば、どんな犠牲も払う覚悟です!」
「全てを懸けているのはお前だけではない。管理サッカーは全ての者に平等な機会を与える正しきシステムなのだ!」
ここでもまた、管理サッカーと本当のサッカーの思想がぶつかり合っていたのだ。