天まで届け! みんなのサッカー!!
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信助のパンチングで転がったボールを、走って来る後藤が取る前に浜野海士が取った。
(ちゅーか、『一生懸命になってどうするんだ』ってどっか冷めてたのに、気づけば俺も熱くなっちゃってんたんだよね!)
「はあっ!」
「わっ!」
うしろから後藤がスライディングをかけたので浜野は弾き出されるが、宙に浮かぶボールに向けて両手を軸に足を回すと速水鶴正にパスを出した。
(行かなきゃいいのに……面倒くさいことに立ち向っていく天馬くんを見てたら、いつのまにか体が動いちゃうんですよね!)
「ふっ!」
「うわっ!」
「伍代!」
浜野がドリブルをすると聖城の精鋭兵ポーンに吹き飛ばされた。
落ちたボールを拾った聖城が伍代にパスを出し、シュートをしようと振り向くと、いつの間にか車田と霧野と天城大地と狩屋マサキ……雷門のディフェンス陣が集まっていた。
(やっぱいいな、本当のサッカー! 体中がボールを蹴ることに喜んでやがる!)
(お前の真っ直ぐな想いが、神童をサッカーに向き直らせてくれたんだ!)
(お前と一緒にいると、あきらめない気持ちが溢れてくるド!)
(天馬くんなら、『信じてやってもいいかも』って思っちゃうんだよな!)
あきらめない四人の目に伍代は一歩下がったが、次いでその迷いを振り払うように顔を横に振るとシュートを撃った。
「はあっ!」
「ふっ!」
伍代のシュートに身を挺す車田、そのうしろに狩屋、霧野、天城とお互いを支えたおかげでシュートを止めることができた。
《雷門、四人掛かりでボールを止めた――っ!!》
(サッカーを始めた頃の、純粋な想いを思い出させてくれたのは――天馬、お前だ!)
ベンチから見ているのに思わず拳を握るほど熱くなっていく三国。
ドリブルをする霧野を中心にディフェンス陣も前に出て行くと、その光景を見て宇都宮虎丸があることに気づく。
「ボールへ懸ける必死な想い……雷門の動きが変わった。これはまるで!」
ふと前線へ蹴り上げる霧野に天馬の姿が重なって見え、空野葵は思わず立ち上がっていた。
「天馬が、十一人!?」
「そう。お前のプレーが、気持ちが、みんなの心を震わせる……革命(カゼ)を起こすんだ!」
霧野からボールを受け取った剣城は合川と接触する前に天馬に回し、さらに天馬は錦龍馬へとパスを回し、続いて神山を交わした錦が輝に出し、輝はスピードを上げて猪狩から思いっきり距離を取った。
しかし、その前に鉄壁の最終ラインである五巻と郷石が立ちはだかっている。
(みんなで繋いだこのボール……!)
(ムダにはしないぜよ!)
やはり五巻と郷石が化身を出して二人を弾き飛ばしたが、輝と錦はそれが狙いというように笑った。錦は体を回転させて勢いをつけ、体を逸らして足を上にあげると、それに合わせて踏んだ輝がさらに高く飛んだ。
「うっぎいぃぃいいい! エクステンドゾーン!」
《なんと! 影山のシュートが化身を吹き飛ばしたぞ――っ!!》
しかし、二体の化身を吹き飛ばした反動でシュートの威力が弱くなってしまった。
「フンッ、威力の削がれたボールなど――」
《いや、これはシュートではない! 松風と剣城へのパスだ――っ!!》
大和の予想とは裏腹に、空中へ飛んでいるボールへ向かって剣城と天馬が走り出していた。
(俺がここにいられるのは、松風……お前がいたから! いや、お前だからだ!)
兄のためとフィフスセクターに入ったが、それが間違いだと気づいた。そのキッカケを作ってくれたのも、間違いに気づいて尚もプレーすることができたのは天馬の存在があったからだと剣城は感謝している。
「天馬!」
「!」
初めて自分の名を呼んでくれた剣城に、天馬もまた笑い返した。そして二人は同時に構えて回転しながらボールに向かって飛ぶ。
(ちゅーか、『一生懸命になってどうするんだ』ってどっか冷めてたのに、気づけば俺も熱くなっちゃってんたんだよね!)
「はあっ!」
「わっ!」
うしろから後藤がスライディングをかけたので浜野は弾き出されるが、宙に浮かぶボールに向けて両手を軸に足を回すと速水鶴正にパスを出した。
(行かなきゃいいのに……面倒くさいことに立ち向っていく天馬くんを見てたら、いつのまにか体が動いちゃうんですよね!)
「ふっ!」
「うわっ!」
「伍代!」
浜野がドリブルをすると聖城の精鋭兵ポーンに吹き飛ばされた。
落ちたボールを拾った聖城が伍代にパスを出し、シュートをしようと振り向くと、いつの間にか車田と霧野と天城大地と狩屋マサキ……雷門のディフェンス陣が集まっていた。
(やっぱいいな、本当のサッカー! 体中がボールを蹴ることに喜んでやがる!)
(お前の真っ直ぐな想いが、神童をサッカーに向き直らせてくれたんだ!)
(お前と一緒にいると、あきらめない気持ちが溢れてくるド!)
(天馬くんなら、『信じてやってもいいかも』って思っちゃうんだよな!)
あきらめない四人の目に伍代は一歩下がったが、次いでその迷いを振り払うように顔を横に振るとシュートを撃った。
「はあっ!」
「ふっ!」
伍代のシュートに身を挺す車田、そのうしろに狩屋、霧野、天城とお互いを支えたおかげでシュートを止めることができた。
《雷門、四人掛かりでボールを止めた――っ!!》
(サッカーを始めた頃の、純粋な想いを思い出させてくれたのは――天馬、お前だ!)
ベンチから見ているのに思わず拳を握るほど熱くなっていく三国。
ドリブルをする霧野を中心にディフェンス陣も前に出て行くと、その光景を見て宇都宮虎丸があることに気づく。
「ボールへ懸ける必死な想い……雷門の動きが変わった。これはまるで!」
ふと前線へ蹴り上げる霧野に天馬の姿が重なって見え、空野葵は思わず立ち上がっていた。
「天馬が、十一人!?」
「そう。お前のプレーが、気持ちが、みんなの心を震わせる……革命(カゼ)を起こすんだ!」
霧野からボールを受け取った剣城は合川と接触する前に天馬に回し、さらに天馬は錦龍馬へとパスを回し、続いて神山を交わした錦が輝に出し、輝はスピードを上げて猪狩から思いっきり距離を取った。
しかし、その前に鉄壁の最終ラインである五巻と郷石が立ちはだかっている。
(みんなで繋いだこのボール……!)
(ムダにはしないぜよ!)
やはり五巻と郷石が化身を出して二人を弾き飛ばしたが、輝と錦はそれが狙いというように笑った。錦は体を回転させて勢いをつけ、体を逸らして足を上にあげると、それに合わせて踏んだ輝がさらに高く飛んだ。
「うっぎいぃぃいいい! エクステンドゾーン!」
《なんと! 影山のシュートが化身を吹き飛ばしたぞ――っ!!》
しかし、二体の化身を吹き飛ばした反動でシュートの威力が弱くなってしまった。
「フンッ、威力の削がれたボールなど――」
《いや、これはシュートではない! 松風と剣城へのパスだ――っ!!》
大和の予想とは裏腹に、空中へ飛んでいるボールへ向かって剣城と天馬が走り出していた。
(俺がここにいられるのは、松風……お前がいたから! いや、お前だからだ!)
兄のためとフィフスセクターに入ったが、それが間違いだと気づいた。そのキッカケを作ってくれたのも、間違いに気づいて尚もプレーすることができたのは天馬の存在があったからだと剣城は感謝している。
「天馬!」
「!」
初めて自分の名を呼んでくれた剣城に、天馬もまた笑い返した。そして二人は同時に構えて回転しながらボールに向かって飛ぶ。