天まで届け! みんなのサッカー!!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
全員が化身使いというドラゴンリンクを相手に、松風天馬は『化身には化身をぶつける』という作戦に出た。しかし相手が十一体に対しこちらは四体しかおらず、逆に体力を消耗させることになった。
追い打ちをかけるように相手に追加点を許してしまい2対4となる。みんなをボロボロにしてしまったことで、自分の指示に後悔する天馬は自分をキャプテン失格だと涙を流す。そんな彼に大声で呼んだのは――神童拓人だった。
「俺、キャプテン失格です……。みんなを引っ張ること、できませんでした……」
「天馬、お前ならできる。俺にはわかる!」
「!」
「お前の武器は、そこにある!」
キャプテンマークを握り締める天馬に、神童が指差したのは胸に溢れんばかりある天馬の気持ちだ。
「俺の中の『サッカーが好き』だっていう気持ち……?」
天馬の出した答えに、神童はその通りだというように微笑んだ。
「気持ち……」
さっきまでと違い神童と話したことで天馬の目に光が戻ってきた。そのときだとわかった円堂守が前に出て天馬に声をかける。
「天馬、見てみろ」
「!」
円堂に促されて天馬が周りを見渡してみる。ピッチに立っていた選手たちは全員肩で息が上がり、マネージャー組からアイシングを受けていた。
「これが、お前のやりたかったサッカーか?」
「俺のやりたかった……?」
みんなの表情はとても苦しそうだ。今まではどんな試合でも笑顔を浮かべることもあったのに、現在はそれがない。
(違う……! こんなんじゃない……俺がしたいのは……)
どんなに激しい戦いでも点を取れば喜び合い、チームのみんなと一緒に勝利をつかむ……そうやって今までサッカーをしてきた。それが天馬にとって何よりも大好きな時だ。
「俺がしたいのは!」
どうやら天馬は答えを見つけたようだ。それを感じ取った円堂はニカッと笑う。
「わかったな?」
「はい!」
まずやることは自分の間違いを認めて謝罪することなので、天馬はみんなに向かって頭を深々と勢いよく下げた。
「すいません! 俺、間違ってました!」
「「「「「…………」」」」」
「本当のサッカーを取り戻すには、俺たちが本当のサッカーをしなくちゃいけなかったんです! いつも通り……だから!」
「――いつも通りねぇ」
「!」
両腕を組んで目を閉じる倉間典人の声に天馬は少し顔を上げる。だが、目を開けた倉間は口の端を上げて笑っていた。
「やろうぜ、キャプテン!」
「倉間先輩……!」
「全員覚悟は決まっている」
「俺たちは、お前と本当のサッカーがしたいんだ!」
「俺たちの革命は、お前の真っ直ぐな気持ちから始まったんだからな」
「気持ち……」
倉間だけじゃない、霧野蘭丸も車田剛一も、医務室から帰って来た三国太一も、みんな天馬に付いて行くと決めていた。胸に手を当てる天馬は神童を見上げると彼もみんなと同意だというように笑っている。
(気持ちでみんなを引っ張る!)
天馬の決意と同時に風が舞い始めた。まるで暗雲を吹き飛ばしてくれるような、そしてこれから始まる反撃の始まりを告げる風が……。
「指揮するキャプテンがいれば、気持ちでみんなを引っ張るキャプテンもある……『キャプテン』の形は人それぞれってことね」
「だからこそ、いろんな志を持つチームがあるんだ」
その光景に円堂瑞貴が微笑むと、円堂もまた教え子たちが新たに成長した瞬間だと感じ取った。
追い打ちをかけるように相手に追加点を許してしまい2対4となる。みんなをボロボロにしてしまったことで、自分の指示に後悔する天馬は自分をキャプテン失格だと涙を流す。そんな彼に大声で呼んだのは――神童拓人だった。
「俺、キャプテン失格です……。みんなを引っ張ること、できませんでした……」
「天馬、お前ならできる。俺にはわかる!」
「!」
「お前の武器は、そこにある!」
キャプテンマークを握り締める天馬に、神童が指差したのは胸に溢れんばかりある天馬の気持ちだ。
「俺の中の『サッカーが好き』だっていう気持ち……?」
天馬の出した答えに、神童はその通りだというように微笑んだ。
「気持ち……」
さっきまでと違い神童と話したことで天馬の目に光が戻ってきた。そのときだとわかった円堂守が前に出て天馬に声をかける。
「天馬、見てみろ」
「!」
円堂に促されて天馬が周りを見渡してみる。ピッチに立っていた選手たちは全員肩で息が上がり、マネージャー組からアイシングを受けていた。
「これが、お前のやりたかったサッカーか?」
「俺のやりたかった……?」
みんなの表情はとても苦しそうだ。今まではどんな試合でも笑顔を浮かべることもあったのに、現在はそれがない。
(違う……! こんなんじゃない……俺がしたいのは……)
どんなに激しい戦いでも点を取れば喜び合い、チームのみんなと一緒に勝利をつかむ……そうやって今までサッカーをしてきた。それが天馬にとって何よりも大好きな時だ。
「俺がしたいのは!」
どうやら天馬は答えを見つけたようだ。それを感じ取った円堂はニカッと笑う。
「わかったな?」
「はい!」
まずやることは自分の間違いを認めて謝罪することなので、天馬はみんなに向かって頭を深々と勢いよく下げた。
「すいません! 俺、間違ってました!」
「「「「「…………」」」」」
「本当のサッカーを取り戻すには、俺たちが本当のサッカーをしなくちゃいけなかったんです! いつも通り……だから!」
「――いつも通りねぇ」
「!」
両腕を組んで目を閉じる倉間典人の声に天馬は少し顔を上げる。だが、目を開けた倉間は口の端を上げて笑っていた。
「やろうぜ、キャプテン!」
「倉間先輩……!」
「全員覚悟は決まっている」
「俺たちは、お前と本当のサッカーがしたいんだ!」
「俺たちの革命は、お前の真っ直ぐな気持ちから始まったんだからな」
「気持ち……」
倉間だけじゃない、霧野蘭丸も車田剛一も、医務室から帰って来た三国太一も、みんな天馬に付いて行くと決めていた。胸に手を当てる天馬は神童を見上げると彼もみんなと同意だというように笑っている。
(気持ちでみんなを引っ張る!)
天馬の決意と同時に風が舞い始めた。まるで暗雲を吹き飛ばしてくれるような、そしてこれから始まる反撃の始まりを告げる風が……。
「指揮するキャプテンがいれば、気持ちでみんなを引っ張るキャプテンもある……『キャプテン』の形は人それぞれってことね」
「だからこそ、いろんな志を持つチームがあるんだ」
その光景に円堂瑞貴が微笑むと、円堂もまた教え子たちが新たに成長した瞬間だと感じ取った。