天馬対太陽
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ホーリーロード全国大会準決勝・雷門中対新雲学園の試合。松風天馬が神童拓人のパスを受け取ったとき、うしろから来る雨宮太陽に気づいてシュートを撃つと、なんと外してしまい前半は2対2で終了した。
ハーフタイムの中、天馬は剣城京介から衝撃的な言葉を告げられる。
「松風。――何故手を抜いた?」
「えっ?」
「「「「「!」」」」」
剣城の発言は全員が自然と二人に注目することになった。それをわかっていても剣城は言葉を続ける。
「今、雷門で本気を出していないのはお前だけだ」
「そんな……!」
「やる気がないなら、フィールドから出ろ!」
「あっ……」
剣城の厳しい言葉に天馬は多大な衝撃を受けた。しかしそれを考えていたのは剣城だけではない。
「全身全霊で戦う相手に勝てるのは、同じように全身全霊で戦う者だけだからね」
「後半、いざとなれば松風を下げるしかないな」
円堂瑞貴と鬼道有人もまた、天馬がこのフィールドに立つ存在としてふさわしいかどうか見定めているのだった。
――スタジアムにあるロッカールームに移動し、後半に向けてのミーティングが始まる。
「みんな。よく前半の内に追いついた。試合の流れを作るためには、後半一気に攻め上がるんだ」
「「「「「はい!」」」」」
他のみんながだいぶ汗も引いている中、倉間典人は未だに汗が引かずドリンクを飲んでいた。前半から何度も流砂に当たったせいだろう。
「倉間。影山と交代だ」
「えっ……」
鬼道からいきなり交代を告げられた倉間は目を見開いた。その理由を瑞貴が説明する。
「デザートスタジアムの流砂は、想像以上に体力を消耗する。だけどそれは新雲学園も同じ……」
「後半温存していた影山を投入し、一気にディフェンスラインを切り崩す」
「わかりました。瑞貴さん、監督」
「先輩……」
「大事な試合だ。後半は頼んだぞ。お前のスピードで奴らをかく乱してやれ!」
「っ、任せてください!」
理由がわかったからこそ、倉間は影山輝にあとを任せることに迷いはなかった。それは彼の実力を認めているということでもある。
「よし、後半も気合いを入れて行くぞ!」
「「「「「オウッ!」」」」」
神童を始め雷門中サッカー部が気合いを入れる中、天馬は剣城の言葉の理由がわからなかった。
(俺が…本気を出していない……? そんなこと……そんなことない!)
「…………」
そんな天馬を見ていた剣城のそばに瑞貴が寄って来た。
「京介くんも気づいていたんだね」
「ええ。松風が雨宮と知り合いなのはわかりますが、ピッチに立てば関係ありません」
「そうだね……。たとえ友達でも、相手チームになれば一人の選手としてぶつかり合わなくてはいけない。それがサッカーなんだから」
少なくとも雨宮は全力で戦っているのだ。ベンチからでも彼の気迫とサッカーに対する想いは瑞貴にも伝わっている。それは本来ならば天馬も同じなのだが、今の天馬にはその気迫が微塵も伝わっていないのだ。
ハーフタイムの中、天馬は剣城京介から衝撃的な言葉を告げられる。
「松風。――何故手を抜いた?」
「えっ?」
「「「「「!」」」」」
剣城の発言は全員が自然と二人に注目することになった。それをわかっていても剣城は言葉を続ける。
「今、雷門で本気を出していないのはお前だけだ」
「そんな……!」
「やる気がないなら、フィールドから出ろ!」
「あっ……」
剣城の厳しい言葉に天馬は多大な衝撃を受けた。しかしそれを考えていたのは剣城だけではない。
「全身全霊で戦う相手に勝てるのは、同じように全身全霊で戦う者だけだからね」
「後半、いざとなれば松風を下げるしかないな」
円堂瑞貴と鬼道有人もまた、天馬がこのフィールドに立つ存在としてふさわしいかどうか見定めているのだった。
――スタジアムにあるロッカールームに移動し、後半に向けてのミーティングが始まる。
「みんな。よく前半の内に追いついた。試合の流れを作るためには、後半一気に攻め上がるんだ」
「「「「「はい!」」」」」
他のみんながだいぶ汗も引いている中、倉間典人は未だに汗が引かずドリンクを飲んでいた。前半から何度も流砂に当たったせいだろう。
「倉間。影山と交代だ」
「えっ……」
鬼道からいきなり交代を告げられた倉間は目を見開いた。その理由を瑞貴が説明する。
「デザートスタジアムの流砂は、想像以上に体力を消耗する。だけどそれは新雲学園も同じ……」
「後半温存していた影山を投入し、一気にディフェンスラインを切り崩す」
「わかりました。瑞貴さん、監督」
「先輩……」
「大事な試合だ。後半は頼んだぞ。お前のスピードで奴らをかく乱してやれ!」
「っ、任せてください!」
理由がわかったからこそ、倉間は影山輝にあとを任せることに迷いはなかった。それは彼の実力を認めているということでもある。
「よし、後半も気合いを入れて行くぞ!」
「「「「「オウッ!」」」」」
神童を始め雷門中サッカー部が気合いを入れる中、天馬は剣城の言葉の理由がわからなかった。
(俺が…本気を出していない……? そんなこと……そんなことない!)
「…………」
そんな天馬を見ていた剣城のそばに瑞貴が寄って来た。
「京介くんも気づいていたんだね」
「ええ。松風が雨宮と知り合いなのはわかりますが、ピッチに立てば関係ありません」
「そうだね……。たとえ友達でも、相手チームになれば一人の選手としてぶつかり合わなくてはいけない。それがサッカーなんだから」
少なくとも雨宮は全力で戦っているのだ。ベンチからでも彼の気迫とサッカーに対する想いは瑞貴にも伝わっている。それは本来ならば天馬も同じなのだが、今の天馬にはその気迫が微塵も伝わっていないのだ。