硝子細工の天才
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(今度は剣城か……。デスソードか? それともデスドロップ? 剣城の必殺シュート、止められるかな)
「いくぞ!」
肩で息をする信助は剣城がどんな必殺シュートが来るか予想する。しかし雷門のエースストライカーを誇る剣城の必殺シュートの威力は強力だと今まで一緒にいてわかっていた。しかし……。
「剣聖ランスロット!」
「えっ!?」
「化身!?」
「ムチャよ! 必殺シュートだって、まだ止められないのに!」
なんと剣城は化身・剣聖ランスロットを繰り出したのだ。いきなりハードルを上げて来たので信助も天馬も葵も驚かずにはいられない。
「そういうことか……」
「えっ!? あの、どういうことなんですか!?」
「化身が相手だと、さらなる集中が必要なんだ」
「つまり、天馬と同じ状況ってわけだよ」
フッと笑う鬼道に事情がわからない春奈は焦るが、立向居と瑞貴が変わらずグラウンドを見つめながら説明した。
(ムリだ……僕には止められないよ……)
「集中だ、信助! 止めることに集中するんだ!」
「集中? あっ――!」
『確かに君には、GKの素質があるよ!』
同じようにGKで化身を発動させた天馬から声がかかった。そして信助にとって誰だかわかっていないが、立向居からの後押しもあったのだ。
「もっと集中だ!」
精神統一のために信助は目を閉じて意識を集中させる。その間にも剣城は化身シュートの構えを取っていた。
「ロストエンジェル!」
目を閉じる信助の脳裏にはシュートの姿、音、そして見守って協力してくれる仲間たち。全ての想いに応えようと目を開けた。
「受け止めてみせる……うおおぉぉおおお!」
「「「「「!」」」」」
ついに信助のオーラが形となり、剣城の化身シュートを見事に止めた。しかし当の本人は信じられないような表情でいる。
「化身が、出た……」
「スゴいよ、信助!」
いつの間にか自分の周りに集まってきた天馬を始め雷門中サッカー部たち。みんな信助の実力に感嘆の声を上げている。
「あやつに化身を出す力があったとはな」
「特訓、思った以上の収穫だったな」
「ああ。ありがとう、南沢!」
「フッ」
自分の頼みを引き受けてくれた兵頭と南沢に、三国は感謝の気持ちでいっぱいだった。それに南沢も笑って返すと……。
「南沢~!」
「うお~!」
「なっ!?」
涙を流しながら南沢に勢いよく抱きついてきた車田。続いて天城ものしかかってきたので、南沢は二人の下敷きになってしまった。
「よーし! 僕、キーパーとして雷門のゴールを守る!」
「信助……!」
「うん!」
信助はついにGKの道を進むことを自らで選んだのだ。天馬も嬉しそうな顔をすると、信助は力強く頷く。
(ありがとうございました!)
そして脳裏に浮かぶ立向居に、信助は心の中でお礼を言ったのだった。
☆☆☆☆☆
夕方になり、旧部室の前で瑞貴と鬼道と春奈と立向居が集まっていた。春奈は立向居にさっそく労いの言葉をかける。
「ご苦労様、立向居くん」
「いきなり君に呼び出されたときは面食らったけど、来てよかったよ」
立向居はそっと部室の看板に手を当てた。昔を懐かしむように、それでいて新たな決意を表すかのように。
「初心を思い出した……って言うのかな。円堂さんを超えたくて必死で練習をしていた自分を思い出した。あの頃の気持ち、忘れないようにしないと」
最初は憧れで始まって円堂の必殺技を習得した。それから自分の必殺技も身に付け、いつか絶対に超えようと今まで特訓を重ねてきたのだ。その始まりを生み出してくれた当時の雷門中サッカー部に敬意を表する。
「いくぞ!」
肩で息をする信助は剣城がどんな必殺シュートが来るか予想する。しかし雷門のエースストライカーを誇る剣城の必殺シュートの威力は強力だと今まで一緒にいてわかっていた。しかし……。
「剣聖ランスロット!」
「えっ!?」
「化身!?」
「ムチャよ! 必殺シュートだって、まだ止められないのに!」
なんと剣城は化身・剣聖ランスロットを繰り出したのだ。いきなりハードルを上げて来たので信助も天馬も葵も驚かずにはいられない。
「そういうことか……」
「えっ!? あの、どういうことなんですか!?」
「化身が相手だと、さらなる集中が必要なんだ」
「つまり、天馬と同じ状況ってわけだよ」
フッと笑う鬼道に事情がわからない春奈は焦るが、立向居と瑞貴が変わらずグラウンドを見つめながら説明した。
(ムリだ……僕には止められないよ……)
「集中だ、信助! 止めることに集中するんだ!」
「集中? あっ――!」
『確かに君には、GKの素質があるよ!』
同じようにGKで化身を発動させた天馬から声がかかった。そして信助にとって誰だかわかっていないが、立向居からの後押しもあったのだ。
「もっと集中だ!」
精神統一のために信助は目を閉じて意識を集中させる。その間にも剣城は化身シュートの構えを取っていた。
「ロストエンジェル!」
目を閉じる信助の脳裏にはシュートの姿、音、そして見守って協力してくれる仲間たち。全ての想いに応えようと目を開けた。
「受け止めてみせる……うおおぉぉおおお!」
「「「「「!」」」」」
ついに信助のオーラが形となり、剣城の化身シュートを見事に止めた。しかし当の本人は信じられないような表情でいる。
「化身が、出た……」
「スゴいよ、信助!」
いつの間にか自分の周りに集まってきた天馬を始め雷門中サッカー部たち。みんな信助の実力に感嘆の声を上げている。
「あやつに化身を出す力があったとはな」
「特訓、思った以上の収穫だったな」
「ああ。ありがとう、南沢!」
「フッ」
自分の頼みを引き受けてくれた兵頭と南沢に、三国は感謝の気持ちでいっぱいだった。それに南沢も笑って返すと……。
「南沢~!」
「うお~!」
「なっ!?」
涙を流しながら南沢に勢いよく抱きついてきた車田。続いて天城ものしかかってきたので、南沢は二人の下敷きになってしまった。
「よーし! 僕、キーパーとして雷門のゴールを守る!」
「信助……!」
「うん!」
信助はついにGKの道を進むことを自らで選んだのだ。天馬も嬉しそうな顔をすると、信助は力強く頷く。
(ありがとうございました!)
そして脳裏に浮かぶ立向居に、信助は心の中でお礼を言ったのだった。
☆☆☆☆☆
夕方になり、旧部室の前で瑞貴と鬼道と春奈と立向居が集まっていた。春奈は立向居にさっそく労いの言葉をかける。
「ご苦労様、立向居くん」
「いきなり君に呼び出されたときは面食らったけど、来てよかったよ」
立向居はそっと部室の看板に手を当てた。昔を懐かしむように、それでいて新たな決意を表すかのように。
「初心を思い出した……って言うのかな。円堂さんを超えたくて必死で練習をしていた自分を思い出した。あの頃の気持ち、忘れないようにしないと」
最初は憧れで始まって円堂の必殺技を習得した。それから自分の必殺技も身に付け、いつか絶対に超えようと今まで特訓を重ねてきたのだ。その始まりを生み出してくれた当時の雷門中サッカー部に敬意を表する。