防御不可能! マボロシショット!!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
もうすぐ後半が始まるので選手たちがピッチに入る中、瑞貴は天城を呼び止めた。
「大地くん、ちょっといいかな」
「は、はい」
幸恵のこともあって少し緊張している天城。それを見た瑞貴は身長差があるため、顔を見上げながら安心させるように微笑む。
「自分の信じる道を進みなさい」
「えっ?」
「向こうのキャプテンと何があったのかは知らないけど、大地くんは強くなった。その強さが何か教えてあげられるのは、大地くんしかいないんだよ」
「俺しか……?」
「がんばれ」
最後に瑞貴にポンッと肩に手を置いてもらい、天城はピッチへと向かった。
両チームがポジションに着いたことを確認し、鬼道はベンチにいる選手へ体を向ける。
「お前たち、いいな。いつでも出られるよう、しっかり準備しておけ」
「「「「「はい!」」」」」
速水、一乃七助、青山俊介、輝、西園信助……ベンチにいる五人は力強く返事をした。
今まで試合に出れなかった一乃と青山も顔を見合わせて頷いた。先日の染岡竜吾の『結果を信じて汗を流せば、なんとかなる』という言葉と『雷門魂』を胸に、真剣な表情でピッチを見るのだった。
ホイッスルが鳴って試合開始。倉間からボールを受け取った神童は天馬にパスを出す。
「天馬!」
「はい!」
パスを受けってドリブルする天馬の前に走って来る真帆路だった。
「抜かせない……!」
「剣城!」
ポッ……。
「フッ。バンパーの前じゃ、すぐには攻撃できないぞ」
天馬のパスが剣城に通ったものの、そこはバンパーの前だった。前半も雷門中は悪戦苦闘していたので、真帆路は余裕の表情を浮かべる。しかし――。
「今だ!」
「いくぜ! デスドロップ!」
「なんだと!?」
鬼道の合図で剣城は必殺シュートを放つと、そのあとにバンパーが飛び出て来る。完全にタイミングを合わせてきたので、虚木が必殺技を出す暇もなくゴールに突き刺さった。
《ゴォ――ルッ!! 剣城が決めた――っ!! 雷門1点を返した――っ!!》
「やったぞ剣城!」
「フッ」
ガッツポーズをして嬉しそうに声を上げる天馬に、剣城は顔を向けて微笑んだ。
「至近距離から超高速シュートを撃てば、バンパーが反応する前にボールが通過する……。相手ディフェンスは、バンパーがあるために油断して隙ができるんだ」
「まさに意表を突く攻撃ってことね。察すが天才ゲームメーカー・鬼道有人!」
瑞貴は鬼道に尊敬する瞳を向けた。いくつか協力したものの、一番バンパーのタイムラグを見抜いたのは鬼道だからだ。
「失点するとは……――っ!」
「…………」
真帆路が宝水院を見ると、彼がとても厳しい表情をしていた。『フィフスセクターに従わなければサッカーをする未来はない』――それを幻影学園全員が知っているため、気を引き締める。
幻影学園のボールで試合再開。真帆路が蹴ったボールを受け取った銅原に続いてオフェンス陣が上がって行く。そこへ神童がすかさず前に出てボールを奪った。
「浜野!」
「オウッ!」
「うおおぉぉおおお!」
「うわっ!」
神童のパスを浜野が受け取ってドリブルするものの、速度を上げて走ってきた真帆路のスライディングにより転倒してしまった。
ボールはクリアされ、浜野は倒れたまま右膝を押さえている。ギリギリ危険なプレーをした真帆路は、天城の前に立つ。
「俺たちは絶対勝たなくちゃならないんだ。フィフスセクターのサッカーを続けるために!」
「真帆路……それがお前のサッカーなのか!?」
思い出と誤解と立場――様々な感情が入り組んだ試合。その中心を握るのは間違いなく、天城と真帆路だろう。
☆コーチの 今日の格言☆
相手にできて自分にできないのは、向き不向きがあっても自分で無意識に壁を作ってしまうことだからね
以上!!
「大地くん、ちょっといいかな」
「は、はい」
幸恵のこともあって少し緊張している天城。それを見た瑞貴は身長差があるため、顔を見上げながら安心させるように微笑む。
「自分の信じる道を進みなさい」
「えっ?」
「向こうのキャプテンと何があったのかは知らないけど、大地くんは強くなった。その強さが何か教えてあげられるのは、大地くんしかいないんだよ」
「俺しか……?」
「がんばれ」
最後に瑞貴にポンッと肩に手を置いてもらい、天城はピッチへと向かった。
両チームがポジションに着いたことを確認し、鬼道はベンチにいる選手へ体を向ける。
「お前たち、いいな。いつでも出られるよう、しっかり準備しておけ」
「「「「「はい!」」」」」
速水、一乃七助、青山俊介、輝、西園信助……ベンチにいる五人は力強く返事をした。
今まで試合に出れなかった一乃と青山も顔を見合わせて頷いた。先日の染岡竜吾の『結果を信じて汗を流せば、なんとかなる』という言葉と『雷門魂』を胸に、真剣な表情でピッチを見るのだった。
ホイッスルが鳴って試合開始。倉間からボールを受け取った神童は天馬にパスを出す。
「天馬!」
「はい!」
パスを受けってドリブルする天馬の前に走って来る真帆路だった。
「抜かせない……!」
「剣城!」
ポッ……。
「フッ。バンパーの前じゃ、すぐには攻撃できないぞ」
天馬のパスが剣城に通ったものの、そこはバンパーの前だった。前半も雷門中は悪戦苦闘していたので、真帆路は余裕の表情を浮かべる。しかし――。
「今だ!」
「いくぜ! デスドロップ!」
「なんだと!?」
鬼道の合図で剣城は必殺シュートを放つと、そのあとにバンパーが飛び出て来る。完全にタイミングを合わせてきたので、虚木が必殺技を出す暇もなくゴールに突き刺さった。
《ゴォ――ルッ!! 剣城が決めた――っ!! 雷門1点を返した――っ!!》
「やったぞ剣城!」
「フッ」
ガッツポーズをして嬉しそうに声を上げる天馬に、剣城は顔を向けて微笑んだ。
「至近距離から超高速シュートを撃てば、バンパーが反応する前にボールが通過する……。相手ディフェンスは、バンパーがあるために油断して隙ができるんだ」
「まさに意表を突く攻撃ってことね。察すが天才ゲームメーカー・鬼道有人!」
瑞貴は鬼道に尊敬する瞳を向けた。いくつか協力したものの、一番バンパーのタイムラグを見抜いたのは鬼道だからだ。
「失点するとは……――っ!」
「…………」
真帆路が宝水院を見ると、彼がとても厳しい表情をしていた。『フィフスセクターに従わなければサッカーをする未来はない』――それを幻影学園全員が知っているため、気を引き締める。
幻影学園のボールで試合再開。真帆路が蹴ったボールを受け取った銅原に続いてオフェンス陣が上がって行く。そこへ神童がすかさず前に出てボールを奪った。
「浜野!」
「オウッ!」
「うおおぉぉおおお!」
「うわっ!」
神童のパスを浜野が受け取ってドリブルするものの、速度を上げて走ってきた真帆路のスライディングにより転倒してしまった。
ボールはクリアされ、浜野は倒れたまま右膝を押さえている。ギリギリ危険なプレーをした真帆路は、天城の前に立つ。
「俺たちは絶対勝たなくちゃならないんだ。フィフスセクターのサッカーを続けるために!」
「真帆路……それがお前のサッカーなのか!?」
思い出と誤解と立場――様々な感情が入り組んだ試合。その中心を握るのは間違いなく、天城と真帆路だろう。
☆コーチの 今日の格言☆
相手にできて自分にできないのは、向き不向きがあっても自分で無意識に壁を作ってしまうことだからね
以上!!