防御不可能! マボロシショット!!
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――幸恵は輝に再度頼んで廊下に天城を呼び出してもらう。天城は輝に聞いたとき驚いたものの、幸恵に会いにやって来た。
「久しぶり、だド」
「うん、久しぶり……」
「話ってなんだド?」
「あっ、うん。あの、うちの学校と雷門が戦うことになったでしょ。真帆路くんと天城くんが……。だから……伝えておかなくちゃいけないと思ったの、あのときのことを」
「あのときって?」
「真帆路くんがいじめっ子たちに歯向かったときよ。――『天城くんをいじめるな』って」
「!」
顔をうつむきながらも話す幸恵の言葉に、天城は目を見開いた。
「伝えるも何も、俺が一番よく知ってるド。あれから真帆路は俺と口も利いてくれなくなった……俺はあいつに絶交されたんだド!」
「ううん、違うわ。真帆路くんはあなたを嫌いになったわけじゃないのよ」
「えっ!?」
「あのとき、天城くんをかばったことでいじめの矛先は真帆路くんに向いたの」
「えっ……!?」
「だから彼はあなたを巻き込まないために、あなたとしゃべらなくなった……。自分と一緒にいると、また天城くんがいじめられるからって」
「そんな……!」
嫌われたと思ったが実は自分を守るためだと知り、天城は驚かずにはいられなかった。
『天城をいじめるな!』
「あいつ……俺を助けるために……!」
最後に言葉を交わしたのは、公園でいじめっ子に囲まれた自分を助けてくれたこと。今までずっと守ってくれたと幸恵が教えてくれるまで知らなかった。
「なんで今になってそのことを……?」
「戻ってほしかったの……あの頃に」
「……俺に、どうしろというんだド?」
「真帆路くんを助けてあげて!」
「えっ……」
幸恵から急に求められた助けで、しかもその相手が真帆路ということに理解ができなかった。試合の間も淡々としか言葉を交わしてくれなかったのだから。
「彼は苦しんでる」
「苦しんでる……?」
「うん……『もしかしたら自分たちがやってることは、間違ってるんじゃないか』って……」
「でも、あいつは俺に言ったド。『サッカーは管理されるべきだ』って」
「本心じゃないと思う。それを確かめられるのは、天城くんしかいないのよ!」
「……ごめん、後半が始まるド。戻らないと」
「…………」
ちゃんとした返事を出すことができず、天城は幸恵に背を向けて去って行った。
(どうすればいいんだド……)
「天城先輩!」
前方から駆け寄って来たのは、幸恵のことを教えてくれた輝だった。伝えたものの、やはり気になって来てしまったのだろう。
「どうしたんですか? 話、したんじゃないんですか?」
「ああ……。でも…わからなくなったド……」
「えっ?」
「真帆路は…俺を恨んでるかもしれないド……」
事情を全然知らなかったとはいえ、真帆路は自分を守ってくれたのに……自分は真帆路を守れなかったのだから。
☆☆☆☆☆
ハーフタイム終了まであと少し。鬼道は瑞貴たちと分析したことを選手に伝える。
「バンパーやポールが反応するまでは、一瞬だがタイムラグがある」
「タイムラグ?」
「ああ。センサーがボールや選手を捉えてから、実際に作動するまでのわずかな時間だ。その一瞬を利用する」
「どういうことです?」
どう利用するのかと神童が問いかけると、鬼道はフッと笑った。
「久しぶり、だド」
「うん、久しぶり……」
「話ってなんだド?」
「あっ、うん。あの、うちの学校と雷門が戦うことになったでしょ。真帆路くんと天城くんが……。だから……伝えておかなくちゃいけないと思ったの、あのときのことを」
「あのときって?」
「真帆路くんがいじめっ子たちに歯向かったときよ。――『天城くんをいじめるな』って」
「!」
顔をうつむきながらも話す幸恵の言葉に、天城は目を見開いた。
「伝えるも何も、俺が一番よく知ってるド。あれから真帆路は俺と口も利いてくれなくなった……俺はあいつに絶交されたんだド!」
「ううん、違うわ。真帆路くんはあなたを嫌いになったわけじゃないのよ」
「えっ!?」
「あのとき、天城くんをかばったことでいじめの矛先は真帆路くんに向いたの」
「えっ……!?」
「だから彼はあなたを巻き込まないために、あなたとしゃべらなくなった……。自分と一緒にいると、また天城くんがいじめられるからって」
「そんな……!」
嫌われたと思ったが実は自分を守るためだと知り、天城は驚かずにはいられなかった。
『天城をいじめるな!』
「あいつ……俺を助けるために……!」
最後に言葉を交わしたのは、公園でいじめっ子に囲まれた自分を助けてくれたこと。今までずっと守ってくれたと幸恵が教えてくれるまで知らなかった。
「なんで今になってそのことを……?」
「戻ってほしかったの……あの頃に」
「……俺に、どうしろというんだド?」
「真帆路くんを助けてあげて!」
「えっ……」
幸恵から急に求められた助けで、しかもその相手が真帆路ということに理解ができなかった。試合の間も淡々としか言葉を交わしてくれなかったのだから。
「彼は苦しんでる」
「苦しんでる……?」
「うん……『もしかしたら自分たちがやってることは、間違ってるんじゃないか』って……」
「でも、あいつは俺に言ったド。『サッカーは管理されるべきだ』って」
「本心じゃないと思う。それを確かめられるのは、天城くんしかいないのよ!」
「……ごめん、後半が始まるド。戻らないと」
「…………」
ちゃんとした返事を出すことができず、天城は幸恵に背を向けて去って行った。
(どうすればいいんだド……)
「天城先輩!」
前方から駆け寄って来たのは、幸恵のことを教えてくれた輝だった。伝えたものの、やはり気になって来てしまったのだろう。
「どうしたんですか? 話、したんじゃないんですか?」
「ああ……。でも…わからなくなったド……」
「えっ?」
「真帆路は…俺を恨んでるかもしれないド……」
事情を全然知らなかったとはいえ、真帆路は自分を守ってくれたのに……自分は真帆路を守れなかったのだから。
☆☆☆☆☆
ハーフタイム終了まであと少し。鬼道は瑞貴たちと分析したことを選手に伝える。
「バンパーやポールが反応するまでは、一瞬だがタイムラグがある」
「タイムラグ?」
「ああ。センサーがボールや選手を捉えてから、実際に作動するまでのわずかな時間だ。その一瞬を利用する」
「どういうことです?」
どう利用するのかと神童が問いかけると、鬼道はフッと笑った。