防御不可能! マボロシショット!!
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ついに始まったホーリーロード全国大会準々決勝は、百発百中の笑わないストライカー・真帆路正がいる幻影学園。実は真帆路と天城大地は幼馴染であり、同じ幻影学園の生徒である香坂幸恵と三人で過ごしていた。
卒業前を境に起こった真帆路との亀裂――その誤解を解くためにも、天城はスターティングメンバーになるべく練習に積極的になった。――そして今日、ピンボールスタジアムで試合が行われる!
(どうしよう……)
入場口の前で目線を合わせる真帆路と天城に、影山輝は少し焦っていた。ユニフォームに着替える前に飲み物を買いに行ったとき、幸恵と出会って伝言を頼まれたのだ。
『あの、雷門中の選手ですよね』
『ああっ! はい!?』
『私、天城くんと小学校の同級生だった、香坂幸恵といいます』
『天城先輩の……?』
最初は伝えるべきだと控え室で着替えている最中にも思った。しかし……。
『天城。今日はスタメンだ。いいな』
『っ、はい!』
『頼んだぞ』
鬼道有人からスターティングメンバーになることを認められ、彼が去ったあとに天城はガッツポーズをした。
『やったド!』
『あの、天城先輩……』
『影山、俺スタメンだド! 真帆路に俺の気持ち、伝えるド!』
『あっ…はい……』
スターティングメンバーになれて天城はとても嬉しそうだったので、それがズルズルと引っ張って輝は幸恵からの伝言を言えないまま入場の時間になってしまったのだ。
《期待と興奮に包まれた、ここピンボールスタジアム!! 雷門中対幻影学園のホーリーロード準々決勝が始まろうとしている!!》
スポットライトを浴びながら両チームが入場してライン際に整列すると、ピッチにいろんな形の模様のネオンが浮かび出した。
「このスタジアムが最低限の暗さを起用しているのはそういうことか」
「ただの模様ってわけでもなさそうだよ」
鬼道と円堂瑞貴はピッチ全体を見てそう言った。フィフスセクターを支持する幻影学園は当然スタジアムの仕掛けを知っているだろう。自分たちはいつも通りに試合で見抜き、選手たちを導かなければならない。
そして両チームの選手たちがポジションに着き、天城と真帆路はお互いを見据える。
(真帆路……俺たちのサッカーを、お前にぶつけるド!)
(フィフスセクターに歯向かってもムダだ。お前には革命なんかできない)
「…………」
二人の様子を観客席から見守っている幸恵は、入場する前の真帆路とのやり取りを思い出す。
『天城くんに話す、いい機会だと思うの』
『必要ない。あんな現実を受け止められない、臆病者にはな』
『……だったら、どうしてそんなに辛そうなの?』
真帆路がポーカーフェイスとして表情を出さなくても、幼馴染であり事情を知っている幸恵には彼の辛さが伝わっていた。
「どうして、一人で抱え込むの……?」
ホイッスルが鳴って試合開始。幻影学園のキックオフからで、真帆路が蹴ったボールを取った銅原帝人はドリブルして浜野海士をかわす。
「通すものか!」
神童拓人がすかさずボールを奪ってドリブルし、銅原もそのあとを追って行く。すると前から不知火影二が駆け寄って来る。
「そうはいくかよ!」
「天馬!」
「はい!」
神童のパスを受け取った松風天馬はドリブルするも、横には札野霧正がマークして来る。
「こっちだ!」
「いくよ!」
ポッ……シュバンッ!
「「!?」」
天馬は剣城京介にパスを送るも、円状のネオンが音を立てて巨大なバンパーが飛び出してきた。それはボールを跳ね返すと意表を突かれた天馬はマトモにくらってしまった。ボールはラインの外へ出て行ってしまう。
卒業前を境に起こった真帆路との亀裂――その誤解を解くためにも、天城はスターティングメンバーになるべく練習に積極的になった。――そして今日、ピンボールスタジアムで試合が行われる!
(どうしよう……)
入場口の前で目線を合わせる真帆路と天城に、影山輝は少し焦っていた。ユニフォームに着替える前に飲み物を買いに行ったとき、幸恵と出会って伝言を頼まれたのだ。
『あの、雷門中の選手ですよね』
『ああっ! はい!?』
『私、天城くんと小学校の同級生だった、香坂幸恵といいます』
『天城先輩の……?』
最初は伝えるべきだと控え室で着替えている最中にも思った。しかし……。
『天城。今日はスタメンだ。いいな』
『っ、はい!』
『頼んだぞ』
鬼道有人からスターティングメンバーになることを認められ、彼が去ったあとに天城はガッツポーズをした。
『やったド!』
『あの、天城先輩……』
『影山、俺スタメンだド! 真帆路に俺の気持ち、伝えるド!』
『あっ…はい……』
スターティングメンバーになれて天城はとても嬉しそうだったので、それがズルズルと引っ張って輝は幸恵からの伝言を言えないまま入場の時間になってしまったのだ。
《期待と興奮に包まれた、ここピンボールスタジアム!! 雷門中対幻影学園のホーリーロード準々決勝が始まろうとしている!!》
スポットライトを浴びながら両チームが入場してライン際に整列すると、ピッチにいろんな形の模様のネオンが浮かび出した。
「このスタジアムが最低限の暗さを起用しているのはそういうことか」
「ただの模様ってわけでもなさそうだよ」
鬼道と円堂瑞貴はピッチ全体を見てそう言った。フィフスセクターを支持する幻影学園は当然スタジアムの仕掛けを知っているだろう。自分たちはいつも通りに試合で見抜き、選手たちを導かなければならない。
そして両チームの選手たちがポジションに着き、天城と真帆路はお互いを見据える。
(真帆路……俺たちのサッカーを、お前にぶつけるド!)
(フィフスセクターに歯向かってもムダだ。お前には革命なんかできない)
「…………」
二人の様子を観客席から見守っている幸恵は、入場する前の真帆路とのやり取りを思い出す。
『天城くんに話す、いい機会だと思うの』
『必要ない。あんな現実を受け止められない、臆病者にはな』
『……だったら、どうしてそんなに辛そうなの?』
真帆路がポーカーフェイスとして表情を出さなくても、幼馴染であり事情を知っている幸恵には彼の辛さが伝わっていた。
「どうして、一人で抱え込むの……?」
ホイッスルが鳴って試合開始。幻影学園のキックオフからで、真帆路が蹴ったボールを取った銅原帝人はドリブルして浜野海士をかわす。
「通すものか!」
神童拓人がすかさずボールを奪ってドリブルし、銅原もそのあとを追って行く。すると前から不知火影二が駆け寄って来る。
「そうはいくかよ!」
「天馬!」
「はい!」
神童のパスを受け取った松風天馬はドリブルするも、横には札野霧正がマークして来る。
「こっちだ!」
「いくよ!」
ポッ……シュバンッ!
「「!?」」
天馬は剣城京介にパスを送るも、円状のネオンが音を立てて巨大なバンパーが飛び出してきた。それはボールを跳ね返すと意表を突かれた天馬はマトモにくらってしまった。ボールはラインの外へ出て行ってしまう。