謎の敵! 幻影学園!!
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試合当日、ホーリーライナーで試合会場に向かう雷門中サッカー部と幻影学園サッカー部。写真では見たものの実際に対面することで天馬は緊張が走り、狩屋は相手の余裕の表情に忌々しそうにする。
「この人たちが、幻影学園……!」
「ケッ、なんかやな感じだぜ」
「…………」
(あっ、真帆路さん……)
天城が見る先に真帆路がいることを輝は気づく。だが、対して真帆路は天城を見ることなく両腕を組んで目を閉じていた。
ホーリーライナーが駅に到着し、スタジアムの前にやってきた天馬や信助たち雷門中サッカー部は今までと違ってまるで遊園地にある施設のような華やかさに驚いた。
「これが、ピンボールスタジアム!」
「スゴーい!」
「どんな仕掛けがあるかわからない……気を引き締めていこう」
「ああ」
霧野と同意見というように神童は答え、全員スタジアムの中に入って行った。
――ユニフォームに着替えた真帆路は、一人グラウンドへ向かうため廊下を歩いていた。
「真帆路くん」
「!」
目の前に現れたのは幻影学園の制服を着た少女――香坂幸恵だ。何か言おうと口を開いた幸恵が言葉に詰まると、真帆路はそのまま彼女の隣を過ぎて行く。
「待って!」
「…………」
勇気を持って幸恵が声を上げると、真帆路は背を向けたままだが立ち止まった。
幸恵は真帆路と天城と小学一年生のときから一緒に過ごしていた。だから小学六年生のとき、どうして真帆路が天城と口を利かなくなったのか理由も知っている。
『天城くんにどうして本当のこと言わないの?』
『……言ったら、あいつが苦しむ』
幸恵はずっと天城と真帆路の誤解が気になっていた。だからこそ、今回の試合は絶好のチャンスだと思ったのだ。
「天城くんに話す、いい機会だと思うの」
「必要ない。あんな現実を受け止められない、臆病者にはな」
「……だったら、どうしてそんなに辛そうなの?」
去って行く真帆路の表情は背を向けていたので見えないが、小学校を卒業しても中学校で一緒だった幸恵は彼の心に気づいていた。
幸恵は次に自動販売機の前で飲み物を迷っている輝に声をかける。
「あの、雷門中の選手ですよね」
「ああっ! はい!?」
「私、天城くんと小学校の同級生だった、香坂幸恵といいます」
「天城先輩の……?」
――両チームの監督、コーチ、顧問、選手、マネージャーは気を引き締めてグラウンドの入場ゲートの前に並んでいた。その中で天城と真帆路は顔を見合わせ、天馬は剣城に声をかける。
「剣城! ――勝とうな!」
「フッ」
まるで『当然だ』というように剣城はニヤリと笑った。病院では優一がリハビリをがんばっているし、弟に負けてはいられないと告げていた。だからこそ剣城や天馬ができることはホーリーロードを勝ち進むことだ。
ホーリーロード準々決勝・雷門中対幻影学園の試合が始まる。今回のスタジアムにはどんな仕掛けが待っているのだろうか――!?
☆コーチの 今日の格言☆
仲間がいるってことほど、これ以上に心強いことは他にないからね
以上!!