謎の敵! 幻影学園!!
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「もう充分でしょ、太陽くん。病室に戻るよ」
「えー! だから寝てても退屈なんだってばー!」
「さっきまでサッカーしてたんだから、もうダメ!」
「冬花ちゃん、このまま病室に連れ戻そうか?」
「あっ、お願いできる?」
「瑞貴さんは僕より冬花さんの味方!?」
「君の身を案じる親友の味方をして何が悪い」
「瑞貴ちゃん、大好き!」
女性とはいえ雨宮よりは年上であり日頃から鍛えているので、瑞貴は雨宮を病室に連れ戻すことに成功した。
……こんなやりとりが、円堂がそばにいない瑞貴にとって癒しとなっているのだ。
☆☆☆☆☆
翌日。朝一番にユニフォームに着替えてグラウンドに来た天城は、真剣な顔でベンチに座る鬼道と瑞貴と春奈に頭を下げた。ベンチの端でマネージャーたちもその様子を見守っている。
「すみませんでした! 練習に参加させてください!」
顔を上げた天城は昨日と違って迷いがなくなっていた。すっきりした表情をしていたので、鬼道も瑞貴も笑みを浮かべる。
「よし」
「でも、また昨日みたいなことがあったら容赦ないからね」
「はい!」
それから他のみんなも集まって練習が始まった。余裕の表情でドリブルする狩屋は、ディフェンスを抜くために天城がいる方向へ向かう。
「今日もまた抜いてみせるぜ!」
(次の試合、絶対に出る……出なきゃならないド!)
「あっ!」
閉じていた目を開いた天城は決意に満ち溢れていた。真帆路がいる幻影学園と戦うためには、まず目の前の練習をこなすだけでなくそれ以上の成果を出さなければならないと気づいたからだ。
さっそく狩屋の前に立ち塞がるが、狩屋はお得意のボディバランスで抜いた。
(昔には戻れない……――けど! 俺たちがやろうとしている革命は正しいんだって、伝えることはできるド! あのときは話せなかったけど、今度こそわかってもらうんだド!)
走った天城は隣に追いついたが、狩屋は一度止まって天城を転倒させた。しかし天城は両手を地に思いっきり叩いて反動で立ち上がる。その気迫は狩屋だけでなく天馬も信助も驚かせた。
(真帆路に伝えるド、俺の思い! 大好きなサッカーで!)
そして思いっきり足を伸ばし、天城は狩屋からボールを離すことに成功した。すっかり元に戻っただけでなく、さらに勢いがついたことで三国も神童も嬉しそうだ。
「今のプレー! 天城、やるじゃないか!」
「ええ!」
「お前、なんか知ってんだろ?」
「い、いえ!」
「……本当か?」
「ほ、本当です!」
「チッ」
勘の鋭い瀬戸水鳥に気づかれないように輝は否定すると、あきらめたように去って行ったのでホッと息を吐いた。
『今の話は内緒だド。男と男の約束だド』
そして昨日、公園で大声で叫んだあと輝は天城と約束したので、あのときと同じように「はい!」と声を上げた。
(染岡……お前が指摘していた問題は解決したようだ)
「大地くん、昨日までと別人みたいだね。それにプレーに磨きがかかってる」
「ああ。この調子なら問題ないだろう」
染岡が帰国する前に危惧していたことは解決した。あとは間近に迫っている準々決勝・幻影学園との試合だ。
「えー! だから寝てても退屈なんだってばー!」
「さっきまでサッカーしてたんだから、もうダメ!」
「冬花ちゃん、このまま病室に連れ戻そうか?」
「あっ、お願いできる?」
「瑞貴さんは僕より冬花さんの味方!?」
「君の身を案じる親友の味方をして何が悪い」
「瑞貴ちゃん、大好き!」
女性とはいえ雨宮よりは年上であり日頃から鍛えているので、瑞貴は雨宮を病室に連れ戻すことに成功した。
……こんなやりとりが、円堂がそばにいない瑞貴にとって癒しとなっているのだ。
☆☆☆☆☆
翌日。朝一番にユニフォームに着替えてグラウンドに来た天城は、真剣な顔でベンチに座る鬼道と瑞貴と春奈に頭を下げた。ベンチの端でマネージャーたちもその様子を見守っている。
「すみませんでした! 練習に参加させてください!」
顔を上げた天城は昨日と違って迷いがなくなっていた。すっきりした表情をしていたので、鬼道も瑞貴も笑みを浮かべる。
「よし」
「でも、また昨日みたいなことがあったら容赦ないからね」
「はい!」
それから他のみんなも集まって練習が始まった。余裕の表情でドリブルする狩屋は、ディフェンスを抜くために天城がいる方向へ向かう。
「今日もまた抜いてみせるぜ!」
(次の試合、絶対に出る……出なきゃならないド!)
「あっ!」
閉じていた目を開いた天城は決意に満ち溢れていた。真帆路がいる幻影学園と戦うためには、まず目の前の練習をこなすだけでなくそれ以上の成果を出さなければならないと気づいたからだ。
さっそく狩屋の前に立ち塞がるが、狩屋はお得意のボディバランスで抜いた。
(昔には戻れない……――けど! 俺たちがやろうとしている革命は正しいんだって、伝えることはできるド! あのときは話せなかったけど、今度こそわかってもらうんだド!)
走った天城は隣に追いついたが、狩屋は一度止まって天城を転倒させた。しかし天城は両手を地に思いっきり叩いて反動で立ち上がる。その気迫は狩屋だけでなく天馬も信助も驚かせた。
(真帆路に伝えるド、俺の思い! 大好きなサッカーで!)
そして思いっきり足を伸ばし、天城は狩屋からボールを離すことに成功した。すっかり元に戻っただけでなく、さらに勢いがついたことで三国も神童も嬉しそうだ。
「今のプレー! 天城、やるじゃないか!」
「ええ!」
「お前、なんか知ってんだろ?」
「い、いえ!」
「……本当か?」
「ほ、本当です!」
「チッ」
勘の鋭い瀬戸水鳥に気づかれないように輝は否定すると、あきらめたように去って行ったのでホッと息を吐いた。
『今の話は内緒だド。男と男の約束だド』
そして昨日、公園で大声で叫んだあと輝は天城と約束したので、あのときと同じように「はい!」と声を上げた。
(染岡……お前が指摘していた問題は解決したようだ)
「大地くん、昨日までと別人みたいだね。それにプレーに磨きがかかってる」
「ああ。この調子なら問題ないだろう」
染岡が帰国する前に危惧していたことは解決した。あとは間近に迫っている準々決勝・幻影学園との試合だ。