化身! 戦国武神ムサシ見参!!
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貴志部は神童の元へ行った。彼は負けて悔しいはずなのにどこか清々しい表情をしている。
「負けるのが、こんなに悔しいとはな……」
「貴志部……」
「次は絶対に、木戸川清修が勝つ!」
「雷門は負けないさ!」
再戦を誓い合い、二人はガッチリと握手を交わした。
「兄さん、ごめん……。結局、俺には何もできなかった……」
「よかったぜ、お前のシュート。相手のディフェンスもスゴかったけどな」
「兄さん……」
「……勝ちたかったな、この試合」
最初はフィフスセクターのみに目を向けていた総介も、快彦たちのおかげでいつの間にか夢中になっていた。だからこそ悔しくて楽しかった。
木戸川清修のメンバーはアフロディの元へ集まり、彼の言葉を聞く。
「みんな、よくやってくれた!」
「でも……!」
「チームが一つになってくれただけで、僕は満足している」
「「「「「監督!」」」」」
「ありがとうございました! おかげで俺たち、道が見えたような気がします!」
負けてしまっても進むべき道が見えたことで貴志部たちは嬉しそうだ。一番見たかった表情が見れて、アフロディも感慨深げに頷いた。
まるでこの試合が木戸川清修が変わるキッカケだと確信していたようで、快彦は不思議そうにアフロディに問う。
「監督は、最初からこうなることを見抜いていたんですか?」
「君たちを信じていた……最後は必ずみんなで心を一つにしてくれると。――これでわかったはずだ。本当のピンチはうまくいってるときにこそ、気づかない内に忍び寄る。そして、負ける苦しみを知らない者は、自分の力におごって仲間の大切さを忘れてしまうんだ」
全て自分たちが経験したからこそわかるので、総介や快彦たちはその通りだと頷いた。二度と同じ過ちを繰り返さないためにも、これから木戸川清修は生まれ変わるのだ。
「さあ、今日から木戸川清修の新たな始まりだ! 力を合わせて、勝利をつかもう!」
「「「「「はい!」」」」」
最後にアフロディは雷門のベンチを見ると、その視線に気づいた鬼道と瑞貴は微笑み返した。
「木戸川清修……きっといいチームになるね」
「ああ。次に戦うことになれば手強くなるな」
「そのときは雷門も進化しているよ。相手が進化するなら自分たちも進化する――それが雷門サッカーなんだから!」
「フッ。確かにそうだな」
自分たちの魂を受け継いでいる今の雷門中なら、どんな相手にもあきらめずに立ち向かうと二人は確信していた。
☆☆☆☆☆
数日後、来るべき準々決勝に向けて雷門中サッカー部はグラウンドで練習をしていた。ドリブルする狩屋に天馬がそれを追うが、なかなかボールを奪えない。
「天馬、ボールにくらいついていけ!」
「はい!」
「いいチームに仕上がってきたな」
「はい」
「……気がかりは一つか」
「?」
ピッチの外側から神童が天馬にアドバイスをした。神童の隣にいる三国は優しい目で見ていたが、次いで一瞬だけ真剣な表情になった。
「俺、来年の雷門を考えるようになったんだ。俺たちが去ったあとの」
「三国さん……」
「ちょっと前までは、来年のことなんて考えてる余裕なかったんだ……。自分たちのサッカーができるようになってきたからかもしれない。あとに続く後輩たちに、何か残したいって」
「何かを残す?」
「伝統みたいなものかな。俺たちがこうして、汗を流して戦ったこと。その証が次のメンバーたちに伝わったらいいなぁって……なんてな」
「大丈夫です。俺たち、ちゃんと伝えます。――先輩たちの残してくれたモノ」
三国と車田と天城は三年生のため、今年のホーリーロードが……サッカー部が最後になる。瑞貴たちが次世代にまで雷門魂を託したように、三国も何かを託せるモノを残したいと思ったのだ。
それを神童は今の一年生を含め、来年の新入生にまで伝えていこうと誓った。
「負けるのが、こんなに悔しいとはな……」
「貴志部……」
「次は絶対に、木戸川清修が勝つ!」
「雷門は負けないさ!」
再戦を誓い合い、二人はガッチリと握手を交わした。
「兄さん、ごめん……。結局、俺には何もできなかった……」
「よかったぜ、お前のシュート。相手のディフェンスもスゴかったけどな」
「兄さん……」
「……勝ちたかったな、この試合」
最初はフィフスセクターのみに目を向けていた総介も、快彦たちのおかげでいつの間にか夢中になっていた。だからこそ悔しくて楽しかった。
木戸川清修のメンバーはアフロディの元へ集まり、彼の言葉を聞く。
「みんな、よくやってくれた!」
「でも……!」
「チームが一つになってくれただけで、僕は満足している」
「「「「「監督!」」」」」
「ありがとうございました! おかげで俺たち、道が見えたような気がします!」
負けてしまっても進むべき道が見えたことで貴志部たちは嬉しそうだ。一番見たかった表情が見れて、アフロディも感慨深げに頷いた。
まるでこの試合が木戸川清修が変わるキッカケだと確信していたようで、快彦は不思議そうにアフロディに問う。
「監督は、最初からこうなることを見抜いていたんですか?」
「君たちを信じていた……最後は必ずみんなで心を一つにしてくれると。――これでわかったはずだ。本当のピンチはうまくいってるときにこそ、気づかない内に忍び寄る。そして、負ける苦しみを知らない者は、自分の力におごって仲間の大切さを忘れてしまうんだ」
全て自分たちが経験したからこそわかるので、総介や快彦たちはその通りだと頷いた。二度と同じ過ちを繰り返さないためにも、これから木戸川清修は生まれ変わるのだ。
「さあ、今日から木戸川清修の新たな始まりだ! 力を合わせて、勝利をつかもう!」
「「「「「はい!」」」」」
最後にアフロディは雷門のベンチを見ると、その視線に気づいた鬼道と瑞貴は微笑み返した。
「木戸川清修……きっといいチームになるね」
「ああ。次に戦うことになれば手強くなるな」
「そのときは雷門も進化しているよ。相手が進化するなら自分たちも進化する――それが雷門サッカーなんだから!」
「フッ。確かにそうだな」
自分たちの魂を受け継いでいる今の雷門中なら、どんな相手にもあきらめずに立ち向かうと二人は確信していた。
☆☆☆☆☆
数日後、来るべき準々決勝に向けて雷門中サッカー部はグラウンドで練習をしていた。ドリブルする狩屋に天馬がそれを追うが、なかなかボールを奪えない。
「天馬、ボールにくらいついていけ!」
「はい!」
「いいチームに仕上がってきたな」
「はい」
「……気がかりは一つか」
「?」
ピッチの外側から神童が天馬にアドバイスをした。神童の隣にいる三国は優しい目で見ていたが、次いで一瞬だけ真剣な表情になった。
「俺、来年の雷門を考えるようになったんだ。俺たちが去ったあとの」
「三国さん……」
「ちょっと前までは、来年のことなんて考えてる余裕なかったんだ……。自分たちのサッカーができるようになってきたからかもしれない。あとに続く後輩たちに、何か残したいって」
「何かを残す?」
「伝統みたいなものかな。俺たちがこうして、汗を流して戦ったこと。その証が次のメンバーたちに伝わったらいいなぁって……なんてな」
「大丈夫です。俺たち、ちゃんと伝えます。――先輩たちの残してくれたモノ」
三国と車田と天城は三年生のため、今年のホーリーロードが……サッカー部が最後になる。瑞貴たちが次世代にまで雷門魂を託したように、三国も何かを託せるモノを残したいと思ったのだ。
それを神童は今の一年生を含め、来年の新入生にまで伝えていこうと誓った。