宿命の対決! 木戸川清修!!
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ベンチからでもしっかり見えていたので、記録をつけながら瑞貴は車田を心配する。
「剛一くん、なんか調子悪いね……」
「焦っているんだろう。あいつも三年としての意地があるからな」
信助や狩屋という一年にすっかりレギュラーの座を取られ、自分は控えに回されることが多くなった。三年という最後の年で、本気でサッカーができるからこそ、相手チームだけでなく後輩にも負けたくないのだろう。
そしてまた、天馬と信助と狩屋はピッチの外側で新必殺技の練習に励んでいた。
「信助!」
「オウッ!」
距離を取って向かい合っていた天馬と信助が走り出し、狩屋がボールを高く上げる。
「どっかーん……」
「ジャーンプ!」
今度は二人の両足がしっかり合わさっていた。狩屋も今度こそ成功したかと思ったが……。
「「うわあっ!」」
またもバランスを崩して二人まとめて転倒してしまった。かなりの衝撃があっただろうに、信助と天馬の笑顔は晴れやかだ。
「今の、途中まではよかったんじゃない!?」
「うん!」
「「よーし! 狩屋、もう一回!」」
「あ、ああ……」
尚もあきらめずにチャレンジし続ける二人。後頭部をかきながらも狩屋は最後まで投げ出すことはなかった。
それからしばらくして休憩が始まり、全員がベンチに戻ってマネージャーや春奈からドリンクとタオルを受け取る。狩屋もドリンクを飲んで一息つくと、瑞貴がそばに来た。
「そっちの練習はどう?」
「う~ん……惜しいとこまで入っていると思うけど、天馬くんと信助くんが接触したときバランスを崩すのが難点なんだよね」
狩屋が目線を向ける先は、休憩中でも必殺技について話し合う天馬と信助。それを見た瑞貴は顎に指をかけて呟く。
「バランスが重要……もしかして、マサキくんなら適任かもね」
「えっ!? 俺!?」
「ずっと二人の練習に付き合っているから、信助のタイミングも見計らいやすいでしょ? もしくは天馬にアドバイスしてあげるとかね」
ウィンクした瑞貴に狩屋は何かを思うように、顔を少しうつむけて考えてみた。
☆☆☆☆☆
そしてついに試合当日。持って行く荷物をまとめた瑞貴は手の平にあるチェーンを通した結婚指輪を見つめる。
「行ってくるね、守!」
どこかで調査をがんばっている円堂に伝わるように、意気込んだ瑞貴は笑顔で家を出て行った。
――駅でスタジアムにまで送ってくれるホーリーライナーに乗る雷門中サッカー部。どうやら先に着いたようで木戸川清修中サッカー部町のようだ。
「いよいよ木戸川との一戦か……!」
「去年の雪辱、晴らしてやるド!」
「…………」
拳を握ってドキドキしている三国と、両拳を合わせて意気込む天城に対し、車田は顔をうつむいていた。今日までの練習で思った結果が出せなかったことを気に病んでいるようだ。
「今度はどんなスタジアムかな? 待ち遠しいね!」
「うん!」
「――どけ!」
「「?」」
向かい側の席から声が聞こえたので顔を向けると、総介が快彦の頭をつかんでその場をどかしていた。木戸川清修中サッカー部がやってきたのだ。
次々と選手が乗る中で神童は貴志部を見つけると、向こうも神童を見つけたようだ。しかし木戸川清修の話を聞いててっきり気に病んでいると思ったが、むしろしっかりと石を固めた表情に神童は驚く。
(なんだあの顔は……? 迷いどころか、この一戦に懸ける、あの強い思い……!)
選手たちが全員席に着いたあと、最後に乗る監督の姿を見ようとした鬼道と瑞貴と春奈は、驚きの声を上げる。
「「「なっ/えっ!?」」」
見覚えが――いや、よく知る人物が木戸川清修にいることで鬼道と瑞貴は思わず立ち上がった。
「剛一くん、なんか調子悪いね……」
「焦っているんだろう。あいつも三年としての意地があるからな」
信助や狩屋という一年にすっかりレギュラーの座を取られ、自分は控えに回されることが多くなった。三年という最後の年で、本気でサッカーができるからこそ、相手チームだけでなく後輩にも負けたくないのだろう。
そしてまた、天馬と信助と狩屋はピッチの外側で新必殺技の練習に励んでいた。
「信助!」
「オウッ!」
距離を取って向かい合っていた天馬と信助が走り出し、狩屋がボールを高く上げる。
「どっかーん……」
「ジャーンプ!」
今度は二人の両足がしっかり合わさっていた。狩屋も今度こそ成功したかと思ったが……。
「「うわあっ!」」
またもバランスを崩して二人まとめて転倒してしまった。かなりの衝撃があっただろうに、信助と天馬の笑顔は晴れやかだ。
「今の、途中まではよかったんじゃない!?」
「うん!」
「「よーし! 狩屋、もう一回!」」
「あ、ああ……」
尚もあきらめずにチャレンジし続ける二人。後頭部をかきながらも狩屋は最後まで投げ出すことはなかった。
それからしばらくして休憩が始まり、全員がベンチに戻ってマネージャーや春奈からドリンクとタオルを受け取る。狩屋もドリンクを飲んで一息つくと、瑞貴がそばに来た。
「そっちの練習はどう?」
「う~ん……惜しいとこまで入っていると思うけど、天馬くんと信助くんが接触したときバランスを崩すのが難点なんだよね」
狩屋が目線を向ける先は、休憩中でも必殺技について話し合う天馬と信助。それを見た瑞貴は顎に指をかけて呟く。
「バランスが重要……もしかして、マサキくんなら適任かもね」
「えっ!? 俺!?」
「ずっと二人の練習に付き合っているから、信助のタイミングも見計らいやすいでしょ? もしくは天馬にアドバイスしてあげるとかね」
ウィンクした瑞貴に狩屋は何かを思うように、顔を少しうつむけて考えてみた。
☆☆☆☆☆
そしてついに試合当日。持って行く荷物をまとめた瑞貴は手の平にあるチェーンを通した結婚指輪を見つめる。
「行ってくるね、守!」
どこかで調査をがんばっている円堂に伝わるように、意気込んだ瑞貴は笑顔で家を出て行った。
――駅でスタジアムにまで送ってくれるホーリーライナーに乗る雷門中サッカー部。どうやら先に着いたようで木戸川清修中サッカー部町のようだ。
「いよいよ木戸川との一戦か……!」
「去年の雪辱、晴らしてやるド!」
「…………」
拳を握ってドキドキしている三国と、両拳を合わせて意気込む天城に対し、車田は顔をうつむいていた。今日までの練習で思った結果が出せなかったことを気に病んでいるようだ。
「今度はどんなスタジアムかな? 待ち遠しいね!」
「うん!」
「――どけ!」
「「?」」
向かい側の席から声が聞こえたので顔を向けると、総介が快彦の頭をつかんでその場をどかしていた。木戸川清修中サッカー部がやってきたのだ。
次々と選手が乗る中で神童は貴志部を見つけると、向こうも神童を見つけたようだ。しかし木戸川清修の話を聞いててっきり気に病んでいると思ったが、むしろしっかりと石を固めた表情に神童は驚く。
(なんだあの顔は……? 迷いどころか、この一戦に懸ける、あの強い思い……!)
選手たちが全員席に着いたあと、最後に乗る監督の姿を見ようとした鬼道と瑞貴と春奈は、驚きの声を上げる。
「「「なっ/えっ!?」」」
見覚えが――いや、よく知る人物が木戸川清修にいることで鬼道と瑞貴は思わず立ち上がった。