宿命の対決! 木戸川清修!!
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――今日のデータの整理が終わり、鬼道は瑞貴を送るために円堂家へ向かっていた。これは鬼道が監督になった日からの習慣である。もちろん円堂に言われたからではなく、鬼道自身が自主的に行(オコナ)っていることだ。
「毎日送ってくれてありがとう。でも、私はもう大丈夫だよ? ちゃんとご飯もしっかり食べているし」
「円堂からお前を任されたからな。道中に何かあっては困る」
「もう。私ってそんなに危なっかしいかな?」
「十年前に何度も敵に狙われ、挙げ句に誘拐された奴が言う台詞か?」
「返す言葉もございません……」
身に覚えがある分、瑞貴は鬼道にい返すことができなかった。
だけどその度に円堂や鬼道たちが自分を守ってくれたり助けてくれた。だからこそ自分も全力で彼らと支え合える仲間になろうと努力していた時代が懐かしく思える。もちろん今もだ。
「フフッ」
「どうした?」
「私は本当にいい仲間を持ったんだなぁって。大人になっても続く友情ってかけがえのない宝物だね!」
「フッ……そうだな」
中学を卒業して別々の高校や大学に行ったり、またはプロリーグや新たな道を選んでも、雷門中サッカー部やイナズマジャパンの友情は今でも変わらない。それが瑞貴にとっては嬉しくて、鬼道は若干複雑でありながらも瑞貴の笑顔につられて笑った。
「――おりゃあ!」
バシュンッ!
「「!」」
叫び声とボールを思いっきり蹴る音が聞こえた鬼道と瑞貴。階段の下を見れば材木やタイヤが積んである空地で、錦が特訓をしていた。
赤の絵の具を一ヶ所に塗り、壁に貼ってある紙の中心にある青い小さな丸にボールの絵の具を合わせるためにシュートしているようだ。
「あいつ、あの青い印に当てるつもりなのか……!?」
「あんな小さな印をピッタリ当てるなんて、相当なコントロールが必要なのに……!」
錦が蹴っている場所も壁からかなり距離がある。何度やっても少しズレてしまうが、あきらめずに錦はボールを蹴り続けた。それを二人は少しの間見学しているのだった。
☆☆☆☆☆
翌日も厳しい練習をして休憩に入ると、ちょうどフィフスセクターから連絡を受け取った春奈がやってきた。
「次の対戦相手が決まったわ。――相手は木戸川清修よ」
「「「「「木戸川清修!?」」」」」
春奈の口から告げられた三回戦の相手は、雷門中サッカー部にとってよく知る学校名だ。しかしいつか当たると思っていたので予想通りと霧野と神童は言う。
「やはり来たか」
「ああ」
天馬や信助すらも思わず背筋を伸ばして緊張する中、みんなの様子を見た輝が不思議そうに問いかける。
「ん? ねえねえ、木戸川清修ってそんなに強いとこなの?」
「「なっ!」」
思わずガクッと肩を落とした天馬と信助。さっきも一緒になって学校名を言っていたのに、まさか知らないと思わなかった。
「ええっ!? 木戸川清修を知らないの!?」
「あっ、うん……。全然……」
「強いも何も、サッカーじゃ名門中の名門!」
「去年のホーリーロードじゃ、雷門に決勝で勝って優勝したチームだよ!」
「ホントに!?」
「勝ったって、フィフスセクターの勝敗指示があったからだろ」
「――あの試合は違う」
ようやく事態を把握した輝も驚いたが、両手を後頭部に組む狩屋は実力じゃないと告げる。しかしその言葉を否定したのは三国だった。
「あのときはもう、聖帝選挙の結果が決まっていたからな。勝敗指示は出ていなかった……。俺たちは本気の勝負で負けたんだ」
「…………」
神童はそれを聞きながら去年のことを思い出す。お互いのチームが切磋琢磨し、貴志部大河という同じ学年ながらも自分からボールを奪った好敵手を見つけた。
「毎日送ってくれてありがとう。でも、私はもう大丈夫だよ? ちゃんとご飯もしっかり食べているし」
「円堂からお前を任されたからな。道中に何かあっては困る」
「もう。私ってそんなに危なっかしいかな?」
「十年前に何度も敵に狙われ、挙げ句に誘拐された奴が言う台詞か?」
「返す言葉もございません……」
身に覚えがある分、瑞貴は鬼道にい返すことができなかった。
だけどその度に円堂や鬼道たちが自分を守ってくれたり助けてくれた。だからこそ自分も全力で彼らと支え合える仲間になろうと努力していた時代が懐かしく思える。もちろん今もだ。
「フフッ」
「どうした?」
「私は本当にいい仲間を持ったんだなぁって。大人になっても続く友情ってかけがえのない宝物だね!」
「フッ……そうだな」
中学を卒業して別々の高校や大学に行ったり、またはプロリーグや新たな道を選んでも、雷門中サッカー部やイナズマジャパンの友情は今でも変わらない。それが瑞貴にとっては嬉しくて、鬼道は若干複雑でありながらも瑞貴の笑顔につられて笑った。
「――おりゃあ!」
バシュンッ!
「「!」」
叫び声とボールを思いっきり蹴る音が聞こえた鬼道と瑞貴。階段の下を見れば材木やタイヤが積んである空地で、錦が特訓をしていた。
赤の絵の具を一ヶ所に塗り、壁に貼ってある紙の中心にある青い小さな丸にボールの絵の具を合わせるためにシュートしているようだ。
「あいつ、あの青い印に当てるつもりなのか……!?」
「あんな小さな印をピッタリ当てるなんて、相当なコントロールが必要なのに……!」
錦が蹴っている場所も壁からかなり距離がある。何度やっても少しズレてしまうが、あきらめずに錦はボールを蹴り続けた。それを二人は少しの間見学しているのだった。
☆☆☆☆☆
翌日も厳しい練習をして休憩に入ると、ちょうどフィフスセクターから連絡を受け取った春奈がやってきた。
「次の対戦相手が決まったわ。――相手は木戸川清修よ」
「「「「「木戸川清修!?」」」」」
春奈の口から告げられた三回戦の相手は、雷門中サッカー部にとってよく知る学校名だ。しかしいつか当たると思っていたので予想通りと霧野と神童は言う。
「やはり来たか」
「ああ」
天馬や信助すらも思わず背筋を伸ばして緊張する中、みんなの様子を見た輝が不思議そうに問いかける。
「ん? ねえねえ、木戸川清修ってそんなに強いとこなの?」
「「なっ!」」
思わずガクッと肩を落とした天馬と信助。さっきも一緒になって学校名を言っていたのに、まさか知らないと思わなかった。
「ええっ!? 木戸川清修を知らないの!?」
「あっ、うん……。全然……」
「強いも何も、サッカーじゃ名門中の名門!」
「去年のホーリーロードじゃ、雷門に決勝で勝って優勝したチームだよ!」
「ホントに!?」
「勝ったって、フィフスセクターの勝敗指示があったからだろ」
「――あの試合は違う」
ようやく事態を把握した輝も驚いたが、両手を後頭部に組む狩屋は実力じゃないと告げる。しかしその言葉を否定したのは三国だった。
「あのときはもう、聖帝選挙の結果が決まっていたからな。勝敗指示は出ていなかった……。俺たちは本気の勝負で負けたんだ」
「…………」
神童はそれを聞きながら去年のことを思い出す。お互いのチームが切磋琢磨し、貴志部大河という同じ学年ながらも自分からボールを奪った好敵手を見つけた。