氷上格闘! VS白恋中!!
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「よかった~……!」
「えっ?」
予想外の答えに思わず円堂は顔を上げると、瑞貴は言葉通り心底ホッとした顔をしている。
「てっきり私に嫌気が差したとか、フィフスセクターと戦うために別れようとかいう理由かと思ったから……」
「絶対ない! 俺から瑞貴と別れるなんて死んでもない!」
意外なことも告げられて円堂は全力で否定した。その姿を見て瑞貴も尚更ホッとする。
「一人で行くの? あっ、士郎からの情報ということは二人で?」
「いや、何人かのイナズマジャパンメンバーに連絡している。あいつらも革命に協力していたらしい」
「そっか、みんなが一緒なら大丈夫だね。守は成長したと言ってもどこか突っ走るとこが変わらないからね」
「おい、どういう意味だよ!」
「フフッ」
離れ離れになるというのにいつもの光景が戻る。いや、いつもの光景に『戻させた』というのが正しいだろう。
「……瑞貴」
「何?」
ちょいちょいと円堂が手招きしたので、瑞貴は立ち上がって隣に向かうと――。
グイッ、ギュッ。
「みぎゃ!?」
円堂が瑞貴の腕を引き寄せて抱きしめた。瑞貴は思わず目を白黒にさせるが、暴れるのはなんとか思いとどまった。
「俺はな、寂しいんだ」
「えっ……」
「結婚してもプロとして所属する国が違うから別居して、雷門の監督になってやっと一緒に暮らせた矢先がこれだからな。俺のワガママで一人にさせてばっかでごめん……」
抱きしめる円堂の腕は微かに震えていた。愛する妻と離れたくないが、本当のサッカーを取り戻す革命を決めた以上、この別れは必要なモノだ。『妻よりサッカーを選んだ』と責められても反論する気はない。
「……ねぇ、守。私が一度も『寂しい』って言わないよね」
「そういや、聞いたことがなかったな。それも俺が寂しい理由の一つなんだが……わからない。なんでだ?」
「守が全部言葉にしてくれるからだよ。――私は昔から一人ぼっちだったから我慢強く育っちゃったの。言っても何も変わらないから……」
瑞貴は円堂の首に腕を回すとギュッと抱きついた。
両親がいなくなって弟とも別れ、周りの支えがあっても一人で育った。この世界にトリップしても変わらないままで、一時期寂しさを和らげてくれた同居人もいなくなってしまった。
「他のことで言えても、一人で暮らすことについては言えなくなったんだ。言っても何も起こらない、帰ってくるわけがないからって。……サッカー以外は言葉足らずな妻でごめんね」
「瑞貴……」
「でも、今回も敢えて言わない」
チュッ。
「っ、瑞貴?」
瑞貴は円堂の頬に優しくキスを落とした。いつもは自分からするのに、瑞貴からキスをすることに円堂は驚きを隠せなかった。
「守はみんなと違う。――絶対、この家に帰ってくるんでしょ?」
「ああ……もちろんだ!」
円堂は誓いの意味を込めて優しくキスをする。それをまた瑞貴も目を閉じて受け入れるのだった。
――鬼道を鉄塔広場に呼び出し、合流した頃にはもう夕日が沈みかけていた。円堂は手摺りをつかんで夕日を眺め、瑞貴は円堂の隣に立って鬼道に体を向けている。
「どうした? わざわざ呼び出すなんて」
「頼みがあるんだ」
「何?」
「俺は――雷門の監督を降りる」
「!」
円堂からの衝撃的発言に鬼道は驚きを隠せなかった。鬼道とは反対に事前に告げられた瑞貴は目を閉じる。
「鬼道、代わりに雷門の監督を引き受けてくれ」
「何を言っているんだ、円堂!?」
「フィフスセクターの本当の目的は、サッカーを管理することだけではないかもしれない」
「なんだと……!?」
「まだ、ハッキリしたわけじゃない……調べてみたいんだ」
そう告げると円堂は夕日から鬼道へ顔を向ける。
「……今、雷門を任せられるのはお前と瑞貴しかいない。でも瑞貴は自ら辞退したんだ」
「雷門にとって私は支える立場が形になっているの。お願い、有人」
「頼む、鬼道」
「お前たち……」
その真意を鬼道は詳しくは聞かなかった。だが、十年の付き合いなのだ……二人の真剣な瞳を見て何かを感じ取り、鬼道は雷門の監督になることを了承するのだった。
☆コーチの 今日の格言☆
少しでも負けを認めたら、本当の『負け』に繋がってしまう……。『勝つ』という気持ちを強く持って!
以上!!
「えっ?」
予想外の答えに思わず円堂は顔を上げると、瑞貴は言葉通り心底ホッとした顔をしている。
「てっきり私に嫌気が差したとか、フィフスセクターと戦うために別れようとかいう理由かと思ったから……」
「絶対ない! 俺から瑞貴と別れるなんて死んでもない!」
意外なことも告げられて円堂は全力で否定した。その姿を見て瑞貴も尚更ホッとする。
「一人で行くの? あっ、士郎からの情報ということは二人で?」
「いや、何人かのイナズマジャパンメンバーに連絡している。あいつらも革命に協力していたらしい」
「そっか、みんなが一緒なら大丈夫だね。守は成長したと言ってもどこか突っ走るとこが変わらないからね」
「おい、どういう意味だよ!」
「フフッ」
離れ離れになるというのにいつもの光景が戻る。いや、いつもの光景に『戻させた』というのが正しいだろう。
「……瑞貴」
「何?」
ちょいちょいと円堂が手招きしたので、瑞貴は立ち上がって隣に向かうと――。
グイッ、ギュッ。
「みぎゃ!?」
円堂が瑞貴の腕を引き寄せて抱きしめた。瑞貴は思わず目を白黒にさせるが、暴れるのはなんとか思いとどまった。
「俺はな、寂しいんだ」
「えっ……」
「結婚してもプロとして所属する国が違うから別居して、雷門の監督になってやっと一緒に暮らせた矢先がこれだからな。俺のワガママで一人にさせてばっかでごめん……」
抱きしめる円堂の腕は微かに震えていた。愛する妻と離れたくないが、本当のサッカーを取り戻す革命を決めた以上、この別れは必要なモノだ。『妻よりサッカーを選んだ』と責められても反論する気はない。
「……ねぇ、守。私が一度も『寂しい』って言わないよね」
「そういや、聞いたことがなかったな。それも俺が寂しい理由の一つなんだが……わからない。なんでだ?」
「守が全部言葉にしてくれるからだよ。――私は昔から一人ぼっちだったから我慢強く育っちゃったの。言っても何も変わらないから……」
瑞貴は円堂の首に腕を回すとギュッと抱きついた。
両親がいなくなって弟とも別れ、周りの支えがあっても一人で育った。この世界にトリップしても変わらないままで、一時期寂しさを和らげてくれた同居人もいなくなってしまった。
「他のことで言えても、一人で暮らすことについては言えなくなったんだ。言っても何も起こらない、帰ってくるわけがないからって。……サッカー以外は言葉足らずな妻でごめんね」
「瑞貴……」
「でも、今回も敢えて言わない」
チュッ。
「っ、瑞貴?」
瑞貴は円堂の頬に優しくキスを落とした。いつもは自分からするのに、瑞貴からキスをすることに円堂は驚きを隠せなかった。
「守はみんなと違う。――絶対、この家に帰ってくるんでしょ?」
「ああ……もちろんだ!」
円堂は誓いの意味を込めて優しくキスをする。それをまた瑞貴も目を閉じて受け入れるのだった。
――鬼道を鉄塔広場に呼び出し、合流した頃にはもう夕日が沈みかけていた。円堂は手摺りをつかんで夕日を眺め、瑞貴は円堂の隣に立って鬼道に体を向けている。
「どうした? わざわざ呼び出すなんて」
「頼みがあるんだ」
「何?」
「俺は――雷門の監督を降りる」
「!」
円堂からの衝撃的発言に鬼道は驚きを隠せなかった。鬼道とは反対に事前に告げられた瑞貴は目を閉じる。
「鬼道、代わりに雷門の監督を引き受けてくれ」
「何を言っているんだ、円堂!?」
「フィフスセクターの本当の目的は、サッカーを管理することだけではないかもしれない」
「なんだと……!?」
「まだ、ハッキリしたわけじゃない……調べてみたいんだ」
そう告げると円堂は夕日から鬼道へ顔を向ける。
「……今、雷門を任せられるのはお前と瑞貴しかいない。でも瑞貴は自ら辞退したんだ」
「雷門にとって私は支える立場が形になっているの。お願い、有人」
「頼む、鬼道」
「お前たち……」
その真意を鬼道は詳しくは聞かなかった。だが、十年の付き合いなのだ……二人の真剣な瞳を見て何かを感じ取り、鬼道は雷門の監督になることを了承するのだった。
☆コーチの 今日の格言☆
少しでも負けを認めたら、本当の『負け』に繋がってしまう……。『勝つ』という気持ちを強く持って!
以上!!