氷上格闘! VS白恋中!!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
そう言い残して雪村は吹雪の前から去って行った。二人の会話は天馬にも聞こえており、教え子から完全に拒絶された吹雪を、瑞貴と円堂の間で心配するように声を出す。
「吹雪さん……」
「後半の戦いは、さらに厳しくなるね……」
「瑞貴さん、監督、俺たちがこの試合を全力で戦えばきっと……きっと! 白恋の人たちにわかってもらえますよね」
「ああ。吹雪もそう思って、この試合を雷門に託しているんだ」
「はい!」
いよいよ後半開始の時刻が迫ってきた。霧野蘭丸や速水を始め、雷門中サッカー部は得点掲示板を見上げて悔しそうに歯を食いしばる。
「2点差か……!」
「ヤバいですよ……!」
「絶対障壁を崩さなければ……なんとしても!」
「でも、ダブルウィングは通じないド」
「それでも、やるしかないんだ。いくぞ!」
「――おーい! ちっくと待っとうせ!」
三国や天城が攻略の突破口に悩む中、神童はあきらめないでみんなに声をかけると、第三者の声が聞こえてきた。振り向くと、駆け付けて来る人物に神童と車田剛一は驚くように声を上げる。
「錦!」
「間に合ったか!」
「遅れてすまんきに! 錦龍馬、ただいま参上ぜよ!」
イタリアから帰ってきた錦龍馬。彼の登場に二年組と三年組が嬉しそうに駆け寄った。
「おまんらがなんちゃあ『革命』じゃゆうて、苦しい戦いしちょると聞いてのう。いてもたってもおられんようになったがじゃ!」
「この人が錦先輩……!」
「わしが帰ってきたからには、もう大丈夫じゃきに。どーんと大船に乗ったつもりでおったらいいぜよ!」
「なんか頼もしい感じだね!」
「うん!」
現れて早々にやる気満々の雰囲気を出す錦に、天馬も西園信助も初めて会ったとはいえ頼もしくなってきた。
「よし、選手交代だ! 錦、速水と変わって出てくれ」
「わかったじゃきに!」
春奈からユニフォームを受け取りながら、錦は円堂の指示に快く頷いた。続けて鬼道が天馬の前に出る。
「それと、ダブルウィングのキッカーに松風は交代する」
「えっ!?」
「ダブルウィングの欠点はお前のパスのスピードが足りないことだ。速水の位置に入り、錦をサポートしろ」
「わかりました!」
「それじゃあ、龍馬くん。ダブルウィングについてなんだけど――」
ダブルウィングが未完成の理由を告げられて天馬は納得したようだ。代わって蹴ることになった錦に瑞貴が説明するのだった。
☆☆☆☆☆
《雷門は後半からメンバーチェンジだ! 速水に代えてイタリアから急きょ帰国した錦を投入した――っ!!》
キックオフは白恋中から。雪村からボールを受け取った射月冬馬が走り出すと、すぐに倉間がボールを奪うことに成功した。
「頼むぞ錦! ダブルウィングだ!」
「オウよ!」
前方の倉間から錦に渡り、剣城と交互にパスを繋いで行く。それに伴って神童や浜野や天馬や狩屋も走り出した。
「必殺タクティクス、絶対障壁!」
「必殺タクティクス……」
「「ダブルウィング!」」
白恋に対して雷門も必殺タクティクスを発動するが、またしても真狩に見極められてボールを持っていた錦共々、天馬も狩屋も吹き飛ばされた。そしてボールはラインの外へ出てしまう。
「あちゃー……やっぱりFWじゃ勝手が違うぜよ」
「「えっ?」」
錦の呟きに神童や天馬たちは不思議に思った。そして起き上がった錦はみんなに向かって気まずそうに言う。
「みんな、すまんぜよ。実はのう……わしは向こうでMFに転向したがじゃ」
「「「「「ええっ!?」」」」」
突然の告白に神童たちは驚いた。留学する前は『雷門の点取り屋』と自称していた彼が、イタリアにいる間にMFになっていたからだ。
「転向って……」
「どうやらわしはFWよりMFが向いとるらしいんじゃ。向こうでそう言われたきに」
「マジかよ……」
「まっことぜよ! ワッハッハッハッ!」
「「そんな……」」
呆れる倉間に錦が豪快に笑うと、天馬と信助は顔を見合わせて眉を下げた。
「吹雪さん……」
「後半の戦いは、さらに厳しくなるね……」
「瑞貴さん、監督、俺たちがこの試合を全力で戦えばきっと……きっと! 白恋の人たちにわかってもらえますよね」
「ああ。吹雪もそう思って、この試合を雷門に託しているんだ」
「はい!」
いよいよ後半開始の時刻が迫ってきた。霧野蘭丸や速水を始め、雷門中サッカー部は得点掲示板を見上げて悔しそうに歯を食いしばる。
「2点差か……!」
「ヤバいですよ……!」
「絶対障壁を崩さなければ……なんとしても!」
「でも、ダブルウィングは通じないド」
「それでも、やるしかないんだ。いくぞ!」
「――おーい! ちっくと待っとうせ!」
三国や天城が攻略の突破口に悩む中、神童はあきらめないでみんなに声をかけると、第三者の声が聞こえてきた。振り向くと、駆け付けて来る人物に神童と車田剛一は驚くように声を上げる。
「錦!」
「間に合ったか!」
「遅れてすまんきに! 錦龍馬、ただいま参上ぜよ!」
イタリアから帰ってきた錦龍馬。彼の登場に二年組と三年組が嬉しそうに駆け寄った。
「おまんらがなんちゃあ『革命』じゃゆうて、苦しい戦いしちょると聞いてのう。いてもたってもおられんようになったがじゃ!」
「この人が錦先輩……!」
「わしが帰ってきたからには、もう大丈夫じゃきに。どーんと大船に乗ったつもりでおったらいいぜよ!」
「なんか頼もしい感じだね!」
「うん!」
現れて早々にやる気満々の雰囲気を出す錦に、天馬も西園信助も初めて会ったとはいえ頼もしくなってきた。
「よし、選手交代だ! 錦、速水と変わって出てくれ」
「わかったじゃきに!」
春奈からユニフォームを受け取りながら、錦は円堂の指示に快く頷いた。続けて鬼道が天馬の前に出る。
「それと、ダブルウィングのキッカーに松風は交代する」
「えっ!?」
「ダブルウィングの欠点はお前のパスのスピードが足りないことだ。速水の位置に入り、錦をサポートしろ」
「わかりました!」
「それじゃあ、龍馬くん。ダブルウィングについてなんだけど――」
ダブルウィングが未完成の理由を告げられて天馬は納得したようだ。代わって蹴ることになった錦に瑞貴が説明するのだった。
☆☆☆☆☆
《雷門は後半からメンバーチェンジだ! 速水に代えてイタリアから急きょ帰国した錦を投入した――っ!!》
キックオフは白恋中から。雪村からボールを受け取った射月冬馬が走り出すと、すぐに倉間がボールを奪うことに成功した。
「頼むぞ錦! ダブルウィングだ!」
「オウよ!」
前方の倉間から錦に渡り、剣城と交互にパスを繋いで行く。それに伴って神童や浜野や天馬や狩屋も走り出した。
「必殺タクティクス、絶対障壁!」
「必殺タクティクス……」
「「ダブルウィング!」」
白恋に対して雷門も必殺タクティクスを発動するが、またしても真狩に見極められてボールを持っていた錦共々、天馬も狩屋も吹き飛ばされた。そしてボールはラインの外へ出てしまう。
「あちゃー……やっぱりFWじゃ勝手が違うぜよ」
「「えっ?」」
錦の呟きに神童や天馬たちは不思議に思った。そして起き上がった錦はみんなに向かって気まずそうに言う。
「みんな、すまんぜよ。実はのう……わしは向こうでMFに転向したがじゃ」
「「「「「ええっ!?」」」」」
突然の告白に神童たちは驚いた。留学する前は『雷門の点取り屋』と自称していた彼が、イタリアにいる間にMFになっていたからだ。
「転向って……」
「どうやらわしはFWよりMFが向いとるらしいんじゃ。向こうでそう言われたきに」
「マジかよ……」
「まっことぜよ! ワッハッハッハッ!」
「「そんな……」」
呆れる倉間に錦が豪快に笑うと、天馬と信助は顔を見合わせて眉を下げた。