立ちはだかる白い悪魔!
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「ただでさえ雷門には慣れない環境なのに……」
「苦しい戦いになるぞ……」
「ああ……」
瑞貴も円堂も鬼道も雷門にとっての課題が山積みとなっていることに気づき、それぞれ険しい顔をしていた。そこへ音無春奈が嬉しそうに駆け寄って来る。
「みんなー! いいニュースよ。錦くんが戻って来たわ!」
「えっ……!」
「錦が!」
「戻って来たド!?」
「錦くんが……!」
「本当ですか!?」
「ええ。さっき空港に着いたんですって。今こっちに向かっているそうよ」
春奈からのニュースに、霧野や神童や天城や速水や三国太一たちは驚きつつも嬉しそうに声を上げた。
錦龍馬は神童たちと同じ二年生で、一年生の頃に雷門の点取り屋と自称しつつイタリアへサッカー留学したのだ。
「驚いたな、突然帰って来るなんて!」
「彼がいれば心強いです!」
「ああ。またあの力強いシュートで、ゴールを奪えるぞ!」
「イタリアで鍛えたプレーが見られるんだね!」
「うん! ワクワクするよ!」
先日エアメールをもらったばかりだというのに、まさかこんなに早く帰って来るとは神童も速水も三国も思わなかった。話に聞いていたので西園信助も天馬も期待している。
「春奈、追加の選手登録は可能か?」
「ええ」
「よし、頼む」
「はい!」
円堂に頼まれて春奈は手続きへと向かった。同じく話を聞いていた瑞貴が嬉しそうな顔をしているのを吹雪は見つける。
「錦くんか……どんなプレーをするのかな?」
「瑞貴ちゃん、嬉しそうだね」
「うん! 新しい仲間が増えるし、彼のプレー次第で戦略が広がるでしょ? スッゴく楽しみ!」
まるでキラキラという効果音が付くくらいの笑顔なので、吹雪は思わずキュンとした。
「瑞貴姉さーん! ちょっと来てくれるー?」
「はーい。じゃ、あとでね」
狩屋マサキに呼ばれて瑞貴は吹雪に声をかけると、狩屋を含む一年組の元へと向かって行った。
「瑞貴ちゃんって相変わらず可愛いね」
「俺の嫁さんだってこと自覚してるよな?」
「お前にとっても大事な試合だってことわかってるよな?」
十年前と変わらず瑞貴へ好意を向ける吹雪に、円堂と鬼道は背後から黒いオーラを放つのだった。
――ついに試合開始時間となり、センターラインを中心に両チームは一列で向かい合う。
「雷門のホーリーロードは、今日で終わりだ」
「ぶっ潰す……!」
「潰されてたまるか! 俺たちは最後まで戦い抜く!」
(本当のサッカーを取り戻すんだ! 絶対に負けられない!)
初めから敵意剥き出しの白咲と雪村。しかし神童も天馬も怯まずに顔をしかめた。
《さあ、まもなく試合開始だ! 円堂監督率いる雷門中と熊崎監督率いる白恋中! 凍てついた氷のフィールドで、どんな熱い戦いを見せてくれるのか!?》
(雪村、気づいてくれ……。今の白恋は間違った道を進んでいるんだ)
(見せてやるよ。俺が信じてきたサッカーを!)
元師弟関係ということでお互いを意識する吹雪と雪村。この誤解という氷が、試合で溶けるのを吹雪は願うばかりだ。
「苦しい戦いになるぞ……」
「ああ……」
瑞貴も円堂も鬼道も雷門にとっての課題が山積みとなっていることに気づき、それぞれ険しい顔をしていた。そこへ音無春奈が嬉しそうに駆け寄って来る。
「みんなー! いいニュースよ。錦くんが戻って来たわ!」
「えっ……!」
「錦が!」
「戻って来たド!?」
「錦くんが……!」
「本当ですか!?」
「ええ。さっき空港に着いたんですって。今こっちに向かっているそうよ」
春奈からのニュースに、霧野や神童や天城や速水や三国太一たちは驚きつつも嬉しそうに声を上げた。
錦龍馬は神童たちと同じ二年生で、一年生の頃に雷門の点取り屋と自称しつつイタリアへサッカー留学したのだ。
「驚いたな、突然帰って来るなんて!」
「彼がいれば心強いです!」
「ああ。またあの力強いシュートで、ゴールを奪えるぞ!」
「イタリアで鍛えたプレーが見られるんだね!」
「うん! ワクワクするよ!」
先日エアメールをもらったばかりだというのに、まさかこんなに早く帰って来るとは神童も速水も三国も思わなかった。話に聞いていたので西園信助も天馬も期待している。
「春奈、追加の選手登録は可能か?」
「ええ」
「よし、頼む」
「はい!」
円堂に頼まれて春奈は手続きへと向かった。同じく話を聞いていた瑞貴が嬉しそうな顔をしているのを吹雪は見つける。
「錦くんか……どんなプレーをするのかな?」
「瑞貴ちゃん、嬉しそうだね」
「うん! 新しい仲間が増えるし、彼のプレー次第で戦略が広がるでしょ? スッゴく楽しみ!」
まるでキラキラという効果音が付くくらいの笑顔なので、吹雪は思わずキュンとした。
「瑞貴姉さーん! ちょっと来てくれるー?」
「はーい。じゃ、あとでね」
狩屋マサキに呼ばれて瑞貴は吹雪に声をかけると、狩屋を含む一年組の元へと向かって行った。
「瑞貴ちゃんって相変わらず可愛いね」
「俺の嫁さんだってこと自覚してるよな?」
「お前にとっても大事な試合だってことわかってるよな?」
十年前と変わらず瑞貴へ好意を向ける吹雪に、円堂と鬼道は背後から黒いオーラを放つのだった。
――ついに試合開始時間となり、センターラインを中心に両チームは一列で向かい合う。
「雷門のホーリーロードは、今日で終わりだ」
「ぶっ潰す……!」
「潰されてたまるか! 俺たちは最後まで戦い抜く!」
(本当のサッカーを取り戻すんだ! 絶対に負けられない!)
初めから敵意剥き出しの白咲と雪村。しかし神童も天馬も怯まずに顔をしかめた。
《さあ、まもなく試合開始だ! 円堂監督率いる雷門中と熊崎監督率いる白恋中! 凍てついた氷のフィールドで、どんな熱い戦いを見せてくれるのか!?》
(雪村、気づいてくれ……。今の白恋は間違った道を進んでいるんだ)
(見せてやるよ。俺が信じてきたサッカーを!)
元師弟関係ということでお互いを意識する吹雪と雪村。この誤解という氷が、試合で溶けるのを吹雪は願うばかりだ。