甦れ! 俺たちのサッカー!!
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「私もお前たちのおかげで、忘れていたサッカーを思い出したよ」
「監督……!」
近藤は南沢に向けて頷く。今度は自分が雷門と向き合う番だとわかって、南沢は神童の元へと向かった。
「……今頃、気づくなんてな」
「!」
「神童、ようやくわかったよ。お前たちがやろうとしてたことが」
「南沢さん……!」
次いで南沢は天馬に顔を向ける。雷門にいた頃から敵視されていた天馬は思わず緊張が走って固唾を飲む。
「次もがんばれよ。――天馬!」
「えっ……! はい!」
「南沢さん!」
その場を去ろうとした南沢に神童が声をかけた。南沢が振り向くと、雷門中サッカー部が集まって笑顔を浮かべている。
「南沢さんは、月山国光にとって必要な存在かもしれません。でも俺たちは、みんないつでも待ってますから!」
「!」
それは『いつでも雷門に戻って来ていい』という意味だ。その意味に気づいた南沢は目を見開くが、前髪をかき上げて笑う。
「ありがとう……!」
きっとこのとき、南沢は今まで以上に最高の笑顔だっただろう。次いで南沢は円堂と鬼道と一緒にいる瑞貴の元へと向かう。
「瑞貴さん。俺は昔から、あなたに憧れています」
「えっ? 私に?」
「はい。忘れているかも知れませんが十年前に河川敷で出会ったときから、あなたは俺の目標でもありました。出会うキッカケになったサッカーに必死に練習して強くなった俺の姿を見て欲しい……と。あなたが通っていた雷門に入ったの、その理由の一つです。瑞貴さんが雷門に来たとき、本当は嬉しかったんです。とても」
「篤志くん……」
「でも俺は、天馬たちみたいに真っ直ぐにいられなかった。内申を得ることも嘘ではありませんが、一生サッカーができなくなるのが一番怖かったんです。瑞貴さんに軽蔑されるとわかっても、雷門を認めることができなかった……」
南沢は顔をうつむけて正直に話した。今の瑞貴の表情を見たくないのもあっただろう。
ポンッ。
「えっ……?」
頭に乗った優しい手に南沢が顔を上げると、瑞貴が顔を真正面で見れるように少し屈んで微笑んでいた。
「覚えているよ、篤志くんとの出会い。それに軽蔑するわけないじゃない。篤志くんはスゴい選手だって知っているから」
「えっ?」
「私が雷門に来たときも、月山国光にいる今も、篤志くんはエースナンバーを手に入れている。それは簡単な努力じゃできないことだよ。現に転校して間もないのにチームに認められているしね」
「瑞貴さん……」
「たった一度の出会いなのに、私なんかを憧れてくれてありがとう。また一緒に、サッカーやろうね!」
「!」
瑞貴が浮かべたとびっきりの笑顔は、十年前の姿と自然と重なった。やはりこの人は自分の目標であり――初恋の人だと思い知る。
「瑞貴さん、もう一ついいですか?」
「ん? 何かな?」
「ちょっと、耳を貸してください」
内緒話かと思ったので瑞貴は南沢の言う通りに耳を傾け、南沢も顔を近づけると――。
チュッ。
「みぎゃ!?」
「なっ!?」
なんと南沢は瑞貴の頬にキスをしたのだ。思わず瑞貴と円堂は声を上げるが、しかし南沢は悪びれもなくフッと笑って円堂に顔を向ける。
「監督……!」
近藤は南沢に向けて頷く。今度は自分が雷門と向き合う番だとわかって、南沢は神童の元へと向かった。
「……今頃、気づくなんてな」
「!」
「神童、ようやくわかったよ。お前たちがやろうとしてたことが」
「南沢さん……!」
次いで南沢は天馬に顔を向ける。雷門にいた頃から敵視されていた天馬は思わず緊張が走って固唾を飲む。
「次もがんばれよ。――天馬!」
「えっ……! はい!」
「南沢さん!」
その場を去ろうとした南沢に神童が声をかけた。南沢が振り向くと、雷門中サッカー部が集まって笑顔を浮かべている。
「南沢さんは、月山国光にとって必要な存在かもしれません。でも俺たちは、みんないつでも待ってますから!」
「!」
それは『いつでも雷門に戻って来ていい』という意味だ。その意味に気づいた南沢は目を見開くが、前髪をかき上げて笑う。
「ありがとう……!」
きっとこのとき、南沢は今まで以上に最高の笑顔だっただろう。次いで南沢は円堂と鬼道と一緒にいる瑞貴の元へと向かう。
「瑞貴さん。俺は昔から、あなたに憧れています」
「えっ? 私に?」
「はい。忘れているかも知れませんが十年前に河川敷で出会ったときから、あなたは俺の目標でもありました。出会うキッカケになったサッカーに必死に練習して強くなった俺の姿を見て欲しい……と。あなたが通っていた雷門に入ったの、その理由の一つです。瑞貴さんが雷門に来たとき、本当は嬉しかったんです。とても」
「篤志くん……」
「でも俺は、天馬たちみたいに真っ直ぐにいられなかった。内申を得ることも嘘ではありませんが、一生サッカーができなくなるのが一番怖かったんです。瑞貴さんに軽蔑されるとわかっても、雷門を認めることができなかった……」
南沢は顔をうつむけて正直に話した。今の瑞貴の表情を見たくないのもあっただろう。
ポンッ。
「えっ……?」
頭に乗った優しい手に南沢が顔を上げると、瑞貴が顔を真正面で見れるように少し屈んで微笑んでいた。
「覚えているよ、篤志くんとの出会い。それに軽蔑するわけないじゃない。篤志くんはスゴい選手だって知っているから」
「えっ?」
「私が雷門に来たときも、月山国光にいる今も、篤志くんはエースナンバーを手に入れている。それは簡単な努力じゃできないことだよ。現に転校して間もないのにチームに認められているしね」
「瑞貴さん……」
「たった一度の出会いなのに、私なんかを憧れてくれてありがとう。また一緒に、サッカーやろうね!」
「!」
瑞貴が浮かべたとびっきりの笑顔は、十年前の姿と自然と重なった。やはりこの人は自分の目標であり――初恋の人だと思い知る。
「瑞貴さん、もう一ついいですか?」
「ん? 何かな?」
「ちょっと、耳を貸してください」
内緒話かと思ったので瑞貴は南沢の言う通りに耳を傾け、南沢も顔を近づけると――。
チュッ。
「みぎゃ!?」
「なっ!?」
なんと南沢は瑞貴の頬にキスをしたのだ。思わず瑞貴と円堂は声を上げるが、しかし南沢は悪びれもなくフッと笑って円堂に顔を向ける。