恐怖のサイクロンスタジアム!
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「怖い顔をしているね」
「!」
霧野が顔を上げると隣に腰かけてきたのは瑞貴だった。しかし瑞貴は霧野に顔を向けることなくボードに記録を記していく。
「先週バスで言ったこと忘れた? ベンチにだってできることがあるってこと」
「……瑞貴さんも、狩屋の味方なんですよね。あいつはシードかもしれないんですよ」
「確かに私はマサキくんと会うのは久々だし、その間に何をしていたかなんて知らない……。けど、ベンチはフィールドとは違う見方ができる特等席なんだよ」
「……特等席、ですか。なら存分に見ています」
瑞貴が声をかけても霧野は狩屋に疑いの目を向けることは変わらない。どちらにしろ、全ては後半で証明されるのだ。
☆☆☆☆☆
ハーフタイムが終了し、後半のために選手たちはピッチへポジションに着いた。
《まもなく後半の開始ですが、なんと雷門は霧野を下げ交代選手を入れず、十人体制で臨みます!》
「十人だと!?」
「フンッ。ナメられたものよ」
「ベンチに控えをそろえながら敢えて十人……いかなる秘策があるのやら」
人数不足ではないはずなのに十人で挑まれて、南沢も一文字も兵頭も不可思議に思う。
(我が月山国光を相手に一人欠いて挑んでくるとは……愚の骨頂!)
近藤は円堂を見て何を企んでいるかは知らないが、それも無意味で終わると思っていた。
月山国光ボールで試合再開。柴田からボールを受け取った南沢がドリブルして行く。すると巨大扇風機が回り始め、竜巻が出現した。
「出た!」
「っ!」
月山国光は前半戦で竜巻を巧みに利用した。そして今回も竜巻を壁にするように、南沢から月島へ、月島から柴田へ、柴田から一文字へとパスを繋いでいる。
「これじゃ見えませんよ!」
(やはり、竜巻の利用は奴らの方が上か!)
雷門は翻弄されてばかりで速水も神童もどうするべきか迷っていた。そしてついにパスを受け取った柴田が竜巻の陰から出てくる。
「行かせないんだド!」
飛び出した天城に接触する前に柴田はパスを出し、月島も狩屋が来る前にパスを出した。
「っ!」
「なっ!?」
狩屋は滑るように移動させて、パスを受け取った一文字の前に現れた。その素早い反応に一文字も目を見開く。
「ハンターズネット!」
「ぐわっ!」
必殺技で狩屋はボールを取った。そしてスライディングする月島の攻撃を、ボールごとジャンプして交わすと天城にパスを出し、天城も南沢が来たときボールを高く上げた。
「僕がいきます! はあっ!」
信助のヘディングでクリアする前に、甲斐がラインの前に来たが……さらに割り込んでボールを取ったのは狩屋だった。
ボールをキープしつつ甲斐の攻撃をかわす狩屋。しかしその隣に竜巻がやって来て、これはチャンスだと近藤は声を上げる。
「甲斐! 竜巻を使え!」
「!」
近藤の指示を受けて、ニヤリと笑う甲斐だが――。
「竜巻の使い方、散々見せてもらったからな……こっちの番だぜ! ふっ!」
「「!?」」
「なんと!」
なんと狩屋はボールを浮かすと、そのまま竜巻へと向けて蹴り込んだ。同じように竜巻を利用することに甲斐や兵頭だけでなく近藤も驚く。
「後半戦の竜巻は、雷門十一人目の選手だ!」
「!」
「わあっ!」
「よし!」
相手と同じように竜巻利用しただけでなく、十人で向かった意味を狩屋が表示したことに霧野は驚く。だが瑞貴や円堂や鬼道は、自分たちの意図を理解して実行してくれたので笑顔だった。
「!」
霧野が顔を上げると隣に腰かけてきたのは瑞貴だった。しかし瑞貴は霧野に顔を向けることなくボードに記録を記していく。
「先週バスで言ったこと忘れた? ベンチにだってできることがあるってこと」
「……瑞貴さんも、狩屋の味方なんですよね。あいつはシードかもしれないんですよ」
「確かに私はマサキくんと会うのは久々だし、その間に何をしていたかなんて知らない……。けど、ベンチはフィールドとは違う見方ができる特等席なんだよ」
「……特等席、ですか。なら存分に見ています」
瑞貴が声をかけても霧野は狩屋に疑いの目を向けることは変わらない。どちらにしろ、全ては後半で証明されるのだ。
☆☆☆☆☆
ハーフタイムが終了し、後半のために選手たちはピッチへポジションに着いた。
《まもなく後半の開始ですが、なんと雷門は霧野を下げ交代選手を入れず、十人体制で臨みます!》
「十人だと!?」
「フンッ。ナメられたものよ」
「ベンチに控えをそろえながら敢えて十人……いかなる秘策があるのやら」
人数不足ではないはずなのに十人で挑まれて、南沢も一文字も兵頭も不可思議に思う。
(我が月山国光を相手に一人欠いて挑んでくるとは……愚の骨頂!)
近藤は円堂を見て何を企んでいるかは知らないが、それも無意味で終わると思っていた。
月山国光ボールで試合再開。柴田からボールを受け取った南沢がドリブルして行く。すると巨大扇風機が回り始め、竜巻が出現した。
「出た!」
「っ!」
月山国光は前半戦で竜巻を巧みに利用した。そして今回も竜巻を壁にするように、南沢から月島へ、月島から柴田へ、柴田から一文字へとパスを繋いでいる。
「これじゃ見えませんよ!」
(やはり、竜巻の利用は奴らの方が上か!)
雷門は翻弄されてばかりで速水も神童もどうするべきか迷っていた。そしてついにパスを受け取った柴田が竜巻の陰から出てくる。
「行かせないんだド!」
飛び出した天城に接触する前に柴田はパスを出し、月島も狩屋が来る前にパスを出した。
「っ!」
「なっ!?」
狩屋は滑るように移動させて、パスを受け取った一文字の前に現れた。その素早い反応に一文字も目を見開く。
「ハンターズネット!」
「ぐわっ!」
必殺技で狩屋はボールを取った。そしてスライディングする月島の攻撃を、ボールごとジャンプして交わすと天城にパスを出し、天城も南沢が来たときボールを高く上げた。
「僕がいきます! はあっ!」
信助のヘディングでクリアする前に、甲斐がラインの前に来たが……さらに割り込んでボールを取ったのは狩屋だった。
ボールをキープしつつ甲斐の攻撃をかわす狩屋。しかしその隣に竜巻がやって来て、これはチャンスだと近藤は声を上げる。
「甲斐! 竜巻を使え!」
「!」
近藤の指示を受けて、ニヤリと笑う甲斐だが――。
「竜巻の使い方、散々見せてもらったからな……こっちの番だぜ! ふっ!」
「「!?」」
「なんと!」
なんと狩屋はボールを浮かすと、そのまま竜巻へと向けて蹴り込んだ。同じように竜巻を利用することに甲斐や兵頭だけでなく近藤も驚く。
「後半戦の竜巻は、雷門十一人目の選手だ!」
「!」
「わあっ!」
「よし!」
相手と同じように竜巻利用しただけでなく、十人で向かった意味を狩屋が表示したことに霧野は驚く。だが瑞貴や円堂や鬼道は、自分たちの意図を理解して実行してくれたので笑顔だった。