恐怖のサイクロンスタジアム!
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ホーリーロード全国大会第一回戦の相手は月山国光。そこには元雷門のエースストライカー・南沢篤志が転校した学校だった。
会場は竜巻が起こるサイクロンスタジアム。しかし敵は竜巻がどう来るか情報を入手しており、さらにGK・兵頭司は化身使いである。あらゆる意味で不利の中、ついに月山国光に先制点を奪われてしまった。
《突風相次ぐサイクロンスタジアム! まず1点先取したのは月山国光!!》
電光掲示板にある月山国光に1点が入ったのを見た霧野蘭丸は、ポジションに戻る狩屋マサキを見て歯を食いしばる。彼は霧野が見ているのがわかっているのか不敵に笑った。
『……霧野先輩の言う通りですよ』
『なんだと?』
『俺……――フッ、シードなんです』
『なっ!?』
予想していたが改めて本人から言われると驚く霧野。しかし狩屋は続いて……。
『な~んて、冗談ですよ』
その後すぐに訂正されたが、狩屋はこれまで何度も霧野の邪魔をしているので冗談だと思えなくなった。
「あいつ、どういうつもりでシードなんて……。何が狙いなんだ!?」
また雷門ゴールでは三国太一がゴールに入ったボールを見て拳を握ると、そのうしろから南沢がニヤリと笑う。
「フッ、いいざまだな」
「南沢……」
「待てよ南沢!」
そう言い残して走り出す南沢に三国は振り返ってその背を見る。すると擦れ違うときに車田剛一が声を上げたが止まることはなかった。
「クッ……!」
「!」
南沢が一番反応を見せたのは松風天馬の横を通り過ぎるときだけだった。離すことも出来ないので、天馬はそのうしろ姿を見届けるしかなかった。
神童拓人と天馬は、ボールを拾う三国の元へ駆け寄る。
「すまない……」
「大丈夫です。必ず取り返します!」
まだ試合は始まったばかりである。取られたら取り返すのがサッカーなのだから。
「天城先輩……」
「ん?」
天城大地の背後から狩屋が恐る恐ると言うように声をかけると、あることを言う。
「俺、聞いちゃったんです……。さっき霧野先輩が、『あそこは天城先輩がブロックするべきだった』って……」
「ハアッ!? 霧野のミスだド、今の!」
「でも、いつだったか練習のときも『天城先輩は足遅いから、自分がその分カバーして大変だから』って、霧野先輩が……」
「っ!」
狩屋から告げられた衝撃的な言葉に天城は肩を震わせて立ち去ると、狩屋はニヤリと瞳を鋭くして笑っていた。そして天城は霧野の元へ行く。
「霧野!」
「えっ?」
「「「?」」」
強い口調だったので霧野の他にゴールにいる三人にも聞こえていた。急にどうしたのかと霧野は顔を向ける。
「言いたいことがあるなら、ハッキリ言って欲しいド!」
「俺は何も……――っ! 狩屋に何か言われたんですか!?」
「狩屋は関係ないド! 今度奴らが攻めてきたら俺が止めてみせるド! 俺、絶対お前なんかに負けないド!」
そう告げる天城だが、霧野の目には天城の背後で爪先を動かして笑っている狩屋だけだ。その表情で嘘を告げたとわかると、何か言おうと歩き出した。
「あいつ……!」
「――霧野」
そんな霧野の肩をうしろからつかんで止めたのは、神童だった。
「らしくないぞ。狩屋が入って今までと勝手が違うかもしれないけど、お前なら大丈夫。だろ?」
「……ああ」
神童から止められて頭が冷えたのか、霧野はポジションに戻るために駆け出しながら横目で狩屋を睨む。また狩屋も不敵に笑っていた。
「霧野……しっかりするんだ」
「マサキくんも、もっとみんなを信じてほしいのに……」
その光景をベンチから全て見ていた円堂守と円堂瑞貴は、二人の様子に思いを巡らせていた。
会場は竜巻が起こるサイクロンスタジアム。しかし敵は竜巻がどう来るか情報を入手しており、さらにGK・兵頭司は化身使いである。あらゆる意味で不利の中、ついに月山国光に先制点を奪われてしまった。
《突風相次ぐサイクロンスタジアム! まず1点先取したのは月山国光!!》
電光掲示板にある月山国光に1点が入ったのを見た霧野蘭丸は、ポジションに戻る狩屋マサキを見て歯を食いしばる。彼は霧野が見ているのがわかっているのか不敵に笑った。
『……霧野先輩の言う通りですよ』
『なんだと?』
『俺……――フッ、シードなんです』
『なっ!?』
予想していたが改めて本人から言われると驚く霧野。しかし狩屋は続いて……。
『な~んて、冗談ですよ』
その後すぐに訂正されたが、狩屋はこれまで何度も霧野の邪魔をしているので冗談だと思えなくなった。
「あいつ、どういうつもりでシードなんて……。何が狙いなんだ!?」
また雷門ゴールでは三国太一がゴールに入ったボールを見て拳を握ると、そのうしろから南沢がニヤリと笑う。
「フッ、いいざまだな」
「南沢……」
「待てよ南沢!」
そう言い残して走り出す南沢に三国は振り返ってその背を見る。すると擦れ違うときに車田剛一が声を上げたが止まることはなかった。
「クッ……!」
「!」
南沢が一番反応を見せたのは松風天馬の横を通り過ぎるときだけだった。離すことも出来ないので、天馬はそのうしろ姿を見届けるしかなかった。
神童拓人と天馬は、ボールを拾う三国の元へ駆け寄る。
「すまない……」
「大丈夫です。必ず取り返します!」
まだ試合は始まったばかりである。取られたら取り返すのがサッカーなのだから。
「天城先輩……」
「ん?」
天城大地の背後から狩屋が恐る恐ると言うように声をかけると、あることを言う。
「俺、聞いちゃったんです……。さっき霧野先輩が、『あそこは天城先輩がブロックするべきだった』って……」
「ハアッ!? 霧野のミスだド、今の!」
「でも、いつだったか練習のときも『天城先輩は足遅いから、自分がその分カバーして大変だから』って、霧野先輩が……」
「っ!」
狩屋から告げられた衝撃的な言葉に天城は肩を震わせて立ち去ると、狩屋はニヤリと瞳を鋭くして笑っていた。そして天城は霧野の元へ行く。
「霧野!」
「えっ?」
「「「?」」」
強い口調だったので霧野の他にゴールにいる三人にも聞こえていた。急にどうしたのかと霧野は顔を向ける。
「言いたいことがあるなら、ハッキリ言って欲しいド!」
「俺は何も……――っ! 狩屋に何か言われたんですか!?」
「狩屋は関係ないド! 今度奴らが攻めてきたら俺が止めてみせるド! 俺、絶対お前なんかに負けないド!」
そう告げる天城だが、霧野の目には天城の背後で爪先を動かして笑っている狩屋だけだ。その表情で嘘を告げたとわかると、何か言おうと歩き出した。
「あいつ……!」
「――霧野」
そんな霧野の肩をうしろからつかんで止めたのは、神童だった。
「らしくないぞ。狩屋が入って今までと勝手が違うかもしれないけど、お前なら大丈夫。だろ?」
「……ああ」
神童から止められて頭が冷えたのか、霧野はポジションに戻るために駆け出しながら横目で狩屋を睨む。また狩屋も不敵に笑っていた。
「霧野……しっかりするんだ」
「マサキくんも、もっとみんなを信じてほしいのに……」
その光景をベンチから全て見ていた円堂守と円堂瑞貴は、二人の様子に思いを巡らせていた。