秋空の挑戦者!
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「お帰り、木暮ちゃん」
「イッ、ギギッ……」
ウィンクしてきた月見秀穂に、木暮は苦手意識を持っているのか顔をひきつらせて曖昧に笑った。
「このチームは?」
「秋空チャレンジャーズ――木枯し荘の住人で作ったチームです」
「ここにいるのは……十人。ということは夕弥も同じチーム?」
「はい、一応キャプテンもやってます」
「そうか! お前、サッカー続けてたのか!」
会社を務めてサッカーから離れたと思ったが、サッカーは木暮にとってなくてはならないモノだった。初めて会う人たちに久里山博士が代表として尋ねると、木暮は咳払いをして紹介する。
「その人は誰かな?」
「ンンッ。では、ご紹介します。雷門中学の円堂守監督です。――明日の対戦チーム」
「ええっ!?」
「「ええっ!?」」
木暮が円堂の紹介をしたが、最後に出てきた言葉に円堂だけでなく天馬も秋も驚いた。
「それと――」
「ゆ・う・や?」
ポンッ。
「ヒッ!」
「部屋に案内してくれるかな? しっかりぎっちり打ち合わせをしないとね?」
「ハ、ハイ……」
続けて紹介しようする木暮の肩に瑞貴の手が置かれる。それと同時に顔と声は笑っているが、まとうオーラが違うと木暮は背を向けても感じて青ざめた。
それから三人は木暮の部屋に天馬と共に来て、ジュースを淹れてもらうと先ほどのことを聞いた。木暮はカエルの貯金箱に500円を入れると椅子に座る円堂と鬼道の元へ行く。瑞貴は天馬と一緒にベッドに座っていた。
「うーん……対戦相手の代役かぁ……」
「はい。明日は久しぶりの試合だったのに、ドタキャンされちゃったんです。みんなスゴく楽しみにしてるのに今更試合ができなくなったって言えなくて……。お願いします! 円堂さん!」
「どうするんですか? 監督」
「うーん……」
木暮は必死に頼み込んできたし気持ちもわからなくはない。天馬が尋ねると円堂はどうするべきか目を閉じて両腕組んで悩んだ。
「鬼道、瑞貴、お前たちの意見も聞かせてくれ」
「そうだな……俺はいいと思う。これはフィフスセクターから仕掛けられた試合ではないしな」
「私も賛成。今までもそうだったけど、これからはもっと厳しい戦いになるんだ。いい気分転換になると思う」
ただでさえ雷門中サッカー部はフィフスセクターに逆らったことや、レジスタンスからも革命のため期待されている。
「勝敗指示もなく革命ためのサッカーじゃない、楽しい試合があるってことを見直す機会にもなるな。――よし、引き受けた!」
「わあっ! ありがとうございます!」
二人の意見を聞いて自分の結論を出した円堂に、木暮は感極まって両手で円堂の手を取ると上下に振った。
☆☆☆☆☆
《ここ、河川敷で行われている雷門中対秋空チャレンジャーズ! 後半に入って得点はまだ0対0! どちらが先に試合を動かすのか!?》
翌日、約束通りに試合が行われた。車田と交代して信助がDFに入り、両チーム気合いを入れる。鬼道はレジスタンスの本部に行かなくてはならないのでこの場にはいない。
「サイドワインダー!」
さっそく倉間が必殺シュートをゴールにめがけて撃つと、木暮がゴール前に割り込んで来た。
「旋風陣!」
エイリア学園からイナズマジャパン時代まで、何度も窮地を救ってくれた木暮の必殺技が倉間のシュートを見事に止めた。
「どんなもんだい! いくぞ、ジョニー!」
「通しませんよ!」
「オー! ドウイタシマシテ!」
木暮はMFのジョニー=オータムにパスを繋げると、天馬が前に出てディフェンスに入る。そして天馬がジョニーからボールを奪うことに成功した。
「やった!」
「Oh My God!?」
「天馬!」
「よーし! 一気に行けー!」
神童がパスを促していると、水鳥がベンチから声援を送った。ホーリーロードのときとは違う表情をしていると瑞貴も円堂も気づいていた。
「みんな楽しそうだね」
「ああ。この試合、引き受けて正解だったな」
☆☆☆☆☆
――今朝、練習試合をすることを雷門中サッカー部に伝えた。話し合いの場にいた天馬以外はいきなりなので驚いたが、フィフスセクターや革命とは関係ないことを知ると緊張が和らぐ。
『いいか、みんな。今日は思いっきりボールを追って来い! 革命も使命も関係ないサッカーを楽しむんだ!』
『背負うモノがない試合か……』
『忘れていたな、そういうサッカー!』
『面白くなりそうだね!』
『ああ』
神童も三国も心無しかウキウキしていて、天馬も面白そうに狩屋に話しかけた。それに返事をしたあと、狩屋はコッソリ目を鋭くさせる。
「イッ、ギギッ……」
ウィンクしてきた月見秀穂に、木暮は苦手意識を持っているのか顔をひきつらせて曖昧に笑った。
「このチームは?」
「秋空チャレンジャーズ――木枯し荘の住人で作ったチームです」
「ここにいるのは……十人。ということは夕弥も同じチーム?」
「はい、一応キャプテンもやってます」
「そうか! お前、サッカー続けてたのか!」
会社を務めてサッカーから離れたと思ったが、サッカーは木暮にとってなくてはならないモノだった。初めて会う人たちに久里山博士が代表として尋ねると、木暮は咳払いをして紹介する。
「その人は誰かな?」
「ンンッ。では、ご紹介します。雷門中学の円堂守監督です。――明日の対戦チーム」
「ええっ!?」
「「ええっ!?」」
木暮が円堂の紹介をしたが、最後に出てきた言葉に円堂だけでなく天馬も秋も驚いた。
「それと――」
「ゆ・う・や?」
ポンッ。
「ヒッ!」
「部屋に案内してくれるかな? しっかりぎっちり打ち合わせをしないとね?」
「ハ、ハイ……」
続けて紹介しようする木暮の肩に瑞貴の手が置かれる。それと同時に顔と声は笑っているが、まとうオーラが違うと木暮は背を向けても感じて青ざめた。
それから三人は木暮の部屋に天馬と共に来て、ジュースを淹れてもらうと先ほどのことを聞いた。木暮はカエルの貯金箱に500円を入れると椅子に座る円堂と鬼道の元へ行く。瑞貴は天馬と一緒にベッドに座っていた。
「うーん……対戦相手の代役かぁ……」
「はい。明日は久しぶりの試合だったのに、ドタキャンされちゃったんです。みんなスゴく楽しみにしてるのに今更試合ができなくなったって言えなくて……。お願いします! 円堂さん!」
「どうするんですか? 監督」
「うーん……」
木暮は必死に頼み込んできたし気持ちもわからなくはない。天馬が尋ねると円堂はどうするべきか目を閉じて両腕組んで悩んだ。
「鬼道、瑞貴、お前たちの意見も聞かせてくれ」
「そうだな……俺はいいと思う。これはフィフスセクターから仕掛けられた試合ではないしな」
「私も賛成。今までもそうだったけど、これからはもっと厳しい戦いになるんだ。いい気分転換になると思う」
ただでさえ雷門中サッカー部はフィフスセクターに逆らったことや、レジスタンスからも革命のため期待されている。
「勝敗指示もなく革命ためのサッカーじゃない、楽しい試合があるってことを見直す機会にもなるな。――よし、引き受けた!」
「わあっ! ありがとうございます!」
二人の意見を聞いて自分の結論を出した円堂に、木暮は感極まって両手で円堂の手を取ると上下に振った。
☆☆☆☆☆
《ここ、河川敷で行われている雷門中対秋空チャレンジャーズ! 後半に入って得点はまだ0対0! どちらが先に試合を動かすのか!?》
翌日、約束通りに試合が行われた。車田と交代して信助がDFに入り、両チーム気合いを入れる。鬼道はレジスタンスの本部に行かなくてはならないのでこの場にはいない。
「サイドワインダー!」
さっそく倉間が必殺シュートをゴールにめがけて撃つと、木暮がゴール前に割り込んで来た。
「旋風陣!」
エイリア学園からイナズマジャパン時代まで、何度も窮地を救ってくれた木暮の必殺技が倉間のシュートを見事に止めた。
「どんなもんだい! いくぞ、ジョニー!」
「通しませんよ!」
「オー! ドウイタシマシテ!」
木暮はMFのジョニー=オータムにパスを繋げると、天馬が前に出てディフェンスに入る。そして天馬がジョニーからボールを奪うことに成功した。
「やった!」
「Oh My God!?」
「天馬!」
「よーし! 一気に行けー!」
神童がパスを促していると、水鳥がベンチから声援を送った。ホーリーロードのときとは違う表情をしていると瑞貴も円堂も気づいていた。
「みんな楽しそうだね」
「ああ。この試合、引き受けて正解だったな」
☆☆☆☆☆
――今朝、練習試合をすることを雷門中サッカー部に伝えた。話し合いの場にいた天馬以外はいきなりなので驚いたが、フィフスセクターや革命とは関係ないことを知ると緊張が和らぐ。
『いいか、みんな。今日は思いっきりボールを追って来い! 革命も使命も関係ないサッカーを楽しむんだ!』
『背負うモノがない試合か……』
『忘れていたな、そういうサッカー!』
『面白くなりそうだね!』
『ああ』
神童も三国も心無しかウキウキしていて、天馬も面白そうに狩屋に話しかけた。それに返事をしたあと、狩屋はコッソリ目を鋭くさせる。