円堂監督と##NAME2##コーチ登場!!
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「明日からは学校のグラウンドで待ってるぞ!」
「今日の片付けは私たちがやっておくから、各自しっかり休んでね」
円堂と瑞貴はそう言って片付けに入るために去って行った。様々な疑問を選手たちに残すことになったが、それは彼らが考えて答えを見つけていけばいいのだ。悩んだ末に出した答えが自分の納得いくものになるのだから。
――全員が帰ったあと片付けを終えた瑞貴と円堂は、ベンチにあるボールと荷物に気づいた。
「忘れ物? このボールも私たちが持って来たのじゃないね」
「名前が書いてあるな。……天馬のか」
「まだそう遠くに行ってないだろうから、届けてあげよう」
二人が階段を上がると、天馬がこちらに向かって走って来た。荷物がないことに気づいて戻って来たのだろう。
「あっ、忘れ物だぞ」
「ありがとうございます!」
「お前は、なんで特訓に来た?」
「えっ?」
荷物を受け取った天馬は円堂の質問に不思議に思ったが、すぐに答える。
「サッカーをやりたいからです! まだ全然うまくないけど、サッカーが好きなんです!」
「ハハッ、そうか!」
「明日も待ってるよ、天馬」
「はい! 円堂監督! 井上コーチ!」
「私のことは名前でいいよ。名字で呼ばれるの慣れてなくて」
「そうなんですか? じゃあ……瑞貴さん!」
「うん!」
そして今度こそ天馬と別れた二人は、備品を持って帰るために自宅へと向かう。
「結局、三人は来なかったな」
「ううん、一人だけだよ。神童くんと霧野くんは橋の上で見学していた。まあ、呼んでも来なかっただろうけど」
特に神童は今日の朝練も休んだのだ。霧野から連絡があったとはいえ気まずかっただろうし、前回の試合の負い目がある。
「じゃあ本当に来ていないのは……南沢か」
「彼にも来てほしかったんだけどね……」
☆☆☆☆☆
夜――鉄塔広場も十年前とずいぶん変わってしまった。しかし稲妻町のシンボルである鉄塔は変わらずあり、二人はベンチに座って待つ久遠の元へ着いた。
「すまないな。厄介なことを頼んで……」
「いえ。大丈夫です」
「監督から電話をもらったときは、びっくりしましたけどね」
このくらいなんでもないと微笑む瑞貴と円堂に久遠もつられて微笑むが、次いで目を閉じて重い口調で呟く。
「サッカーは腐敗した……もうどこにもあの頃のサッカーはない。勝利することにはなんの意味もない。勝利の先に待っているのはサッカーを裏切った虚しさだけだ」
「「久遠監督……」」
「サッカーは名声を得るための道具に成り下がった。俺たちが世界一となって勝ち取ったのは、こんなことだったのか……!」
サッカーブームになったキッカケは、十年前に世界一となったイナズマジャパン……円堂も瑞貴もその選手であり、久遠も監督だったからこそ、現状に責任と悔しさが募っている。
「監督。俺たちは、またあの頃の雷門を取り戻そうと思います」
「しかし、俺たちの前に立ちはだかっているのは、とてつもなく恐ろしい相手だ」
「フィフスセクターですね」
瑞貴が言う名の組織――そして総帥こそが、この管理サッカーを生み出した張本人だ。
「ああ。奴らは少年サッカーだけでなく、全てのサッカーを侵食しつつある。今の雷門サッカー部は極めて絶望的だが……まだ、わずかな希望はある!」
「ええ。あいつは面白い奴です!」
「管理サッカーの現状を知って尚、心からサッカーが好きだと言ってました!」
三人の脳裏に浮かぶ人物――松風天馬。彼を中心に大きな風が吹き荒れることを三人は確信していた。
微笑んだ久遠は立ち上がり、二人の肩にそれぞれ手を置いてあとを託すように言う。
「頼んだぞ、円堂、井上。雷門を……そしてサッカーの未来を。しっかりな……円堂監督、井上コーチ」
「「はい!」」
「私もあきらめはしない……」
二人の返事をしっかり聞いた久遠は荷物を持って去って行った。彼はしばらく雲隠れをするということで、連絡もつきにくいだろうが再び会える日が来るのは間違いない。
残った円堂と瑞貴は、稲妻町のシンボルである鉄塔を見上げる。
「がんばろうな」
「うん」
二人は自然と手を繋ぎ、これから起こる激しい戦いに決意を高めた。
☆コーチの 今日の格言☆
些細なことでもキッカケを作れば、変わるモノがある
以上!!
「今日の片付けは私たちがやっておくから、各自しっかり休んでね」
円堂と瑞貴はそう言って片付けに入るために去って行った。様々な疑問を選手たちに残すことになったが、それは彼らが考えて答えを見つけていけばいいのだ。悩んだ末に出した答えが自分の納得いくものになるのだから。
――全員が帰ったあと片付けを終えた瑞貴と円堂は、ベンチにあるボールと荷物に気づいた。
「忘れ物? このボールも私たちが持って来たのじゃないね」
「名前が書いてあるな。……天馬のか」
「まだそう遠くに行ってないだろうから、届けてあげよう」
二人が階段を上がると、天馬がこちらに向かって走って来た。荷物がないことに気づいて戻って来たのだろう。
「あっ、忘れ物だぞ」
「ありがとうございます!」
「お前は、なんで特訓に来た?」
「えっ?」
荷物を受け取った天馬は円堂の質問に不思議に思ったが、すぐに答える。
「サッカーをやりたいからです! まだ全然うまくないけど、サッカーが好きなんです!」
「ハハッ、そうか!」
「明日も待ってるよ、天馬」
「はい! 円堂監督! 井上コーチ!」
「私のことは名前でいいよ。名字で呼ばれるの慣れてなくて」
「そうなんですか? じゃあ……瑞貴さん!」
「うん!」
そして今度こそ天馬と別れた二人は、備品を持って帰るために自宅へと向かう。
「結局、三人は来なかったな」
「ううん、一人だけだよ。神童くんと霧野くんは橋の上で見学していた。まあ、呼んでも来なかっただろうけど」
特に神童は今日の朝練も休んだのだ。霧野から連絡があったとはいえ気まずかっただろうし、前回の試合の負い目がある。
「じゃあ本当に来ていないのは……南沢か」
「彼にも来てほしかったんだけどね……」
☆☆☆☆☆
夜――鉄塔広場も十年前とずいぶん変わってしまった。しかし稲妻町のシンボルである鉄塔は変わらずあり、二人はベンチに座って待つ久遠の元へ着いた。
「すまないな。厄介なことを頼んで……」
「いえ。大丈夫です」
「監督から電話をもらったときは、びっくりしましたけどね」
このくらいなんでもないと微笑む瑞貴と円堂に久遠もつられて微笑むが、次いで目を閉じて重い口調で呟く。
「サッカーは腐敗した……もうどこにもあの頃のサッカーはない。勝利することにはなんの意味もない。勝利の先に待っているのはサッカーを裏切った虚しさだけだ」
「「久遠監督……」」
「サッカーは名声を得るための道具に成り下がった。俺たちが世界一となって勝ち取ったのは、こんなことだったのか……!」
サッカーブームになったキッカケは、十年前に世界一となったイナズマジャパン……円堂も瑞貴もその選手であり、久遠も監督だったからこそ、現状に責任と悔しさが募っている。
「監督。俺たちは、またあの頃の雷門を取り戻そうと思います」
「しかし、俺たちの前に立ちはだかっているのは、とてつもなく恐ろしい相手だ」
「フィフスセクターですね」
瑞貴が言う名の組織――そして総帥こそが、この管理サッカーを生み出した張本人だ。
「ああ。奴らは少年サッカーだけでなく、全てのサッカーを侵食しつつある。今の雷門サッカー部は極めて絶望的だが……まだ、わずかな希望はある!」
「ええ。あいつは面白い奴です!」
「管理サッカーの現状を知って尚、心からサッカーが好きだと言ってました!」
三人の脳裏に浮かぶ人物――松風天馬。彼を中心に大きな風が吹き荒れることを三人は確信していた。
微笑んだ久遠は立ち上がり、二人の肩にそれぞれ手を置いてあとを託すように言う。
「頼んだぞ、円堂、井上。雷門を……そしてサッカーの未来を。しっかりな……円堂監督、井上コーチ」
「「はい!」」
「私もあきらめはしない……」
二人の返事をしっかり聞いた久遠は荷物を持って去って行った。彼はしばらく雲隠れをするということで、連絡もつきにくいだろうが再び会える日が来るのは間違いない。
残った円堂と瑞貴は、稲妻町のシンボルである鉄塔を見上げる。
「がんばろうな」
「うん」
二人は自然と手を繋ぎ、これから起こる激しい戦いに決意を高めた。
☆コーチの 今日の格言☆
些細なことでもキッカケを作れば、変わるモノがある
以上!!