荒れ狂う海王の牙!
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「速水!」
「えっ?」
顔をうつむけたまま動かない速水に声をかけたのは浜野だ。練習に行こうと誘っている。
「何やってんだ? いくぞ!」
「あっ……。でも俺、ちょっと今日用事がありますから……」
「用事? だったら信助、来い! 俺が相手してやっから!」
「はい!」
「よーし! まずはドリブルでグラウンド十周だー!」
「は、はい!」
「浜野先輩、ノリノリですね」
「あーゆータイプは、悪ノリすると手がつけられないからな」
葵も水鳥も笑い合う中、速水は用事があるといったのに動かず顔をうつむけている。
「速水くん」
「は、はい!」
急に声をかけられたので驚いた速水は顔を上げると、瑞貴がプリントを差し出した。
「これ、明日の練習と今後の予定ね。それと決勝戦は明後日だから、しっかりクールダウンすること」
「はい……」
☆☆☆☆☆
翌日。浜野を始め全員今日の練習もやる気満々で声を上げる。……しかし速水だけは相変わらず暗いままだった。
「よーし! それじゃ今日も、張り切っていっちゃいますかー!」
「「「「「オウッ!!」」」」」
「…………」
ボールの奪い合いからシュート、ドリブル、そして天馬も剣城と必殺技の完成のために練習をしている。
革命のため、大好きなサッカーを守るため――様々な想いが入り交じって『絶対に勝つ』という気持ちが高ぶっている。夕方になっても空の変化など気にしていないほどだった。
――今日の練習が終わって瑞貴が夕飯の洗い物をしている中、円堂は明日の決勝戦に備えて資料を確認していると、選手名簿を見て首を傾げる。
「なあ、瑞貴」
「ん?」
「この速水の所……ずっと星印がないな」
瑞貴は雷門中に来たときからフィフスセクターと戦う選手の名前の横に星印を書き込んでいるのだが、速水のだけずっと空欄だったのだ。
洗い物を終えた瑞貴は手を拭くと、円堂の向かいに座って差し出された名簿の名前を見る。
「やっぱり速水は、フィフスセクターとの戦いに反対なのか?」
「『やっぱり』ということは守も気づいていたんだね。どう説明すればいいのかな……」
速水はもともと臆病な上に現実的発想が強い。やる前からあきらめる口調が多く、強大な相手を見ると足がすくんで勇気が出せないのだ。
「えっ?」
顔をうつむけたまま動かない速水に声をかけたのは浜野だ。練習に行こうと誘っている。
「何やってんだ? いくぞ!」
「あっ……。でも俺、ちょっと今日用事がありますから……」
「用事? だったら信助、来い! 俺が相手してやっから!」
「はい!」
「よーし! まずはドリブルでグラウンド十周だー!」
「は、はい!」
「浜野先輩、ノリノリですね」
「あーゆータイプは、悪ノリすると手がつけられないからな」
葵も水鳥も笑い合う中、速水は用事があるといったのに動かず顔をうつむけている。
「速水くん」
「は、はい!」
急に声をかけられたので驚いた速水は顔を上げると、瑞貴がプリントを差し出した。
「これ、明日の練習と今後の予定ね。それと決勝戦は明後日だから、しっかりクールダウンすること」
「はい……」
☆☆☆☆☆
翌日。浜野を始め全員今日の練習もやる気満々で声を上げる。……しかし速水だけは相変わらず暗いままだった。
「よーし! それじゃ今日も、張り切っていっちゃいますかー!」
「「「「「オウッ!!」」」」」
「…………」
ボールの奪い合いからシュート、ドリブル、そして天馬も剣城と必殺技の完成のために練習をしている。
革命のため、大好きなサッカーを守るため――様々な想いが入り交じって『絶対に勝つ』という気持ちが高ぶっている。夕方になっても空の変化など気にしていないほどだった。
――今日の練習が終わって瑞貴が夕飯の洗い物をしている中、円堂は明日の決勝戦に備えて資料を確認していると、選手名簿を見て首を傾げる。
「なあ、瑞貴」
「ん?」
「この速水の所……ずっと星印がないな」
瑞貴は雷門中に来たときからフィフスセクターと戦う選手の名前の横に星印を書き込んでいるのだが、速水のだけずっと空欄だったのだ。
洗い物を終えた瑞貴は手を拭くと、円堂の向かいに座って差し出された名簿の名前を見る。
「やっぱり速水は、フィフスセクターとの戦いに反対なのか?」
「『やっぱり』ということは守も気づいていたんだね。どう説明すればいいのかな……」
速水はもともと臆病な上に現実的発想が強い。やる前からあきらめる口調が多く、強大な相手を見ると足がすくんで勇気が出せないのだ。