最後のキック! 未来(アス)に向かって飛べ‼
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それからまた数日、とうとうアースイレブンが地球に帰る日がやって来た。式典後もそれぞれの星の住民から感謝されたり、最後になるかもしれないと共にサッカーをしたりと忙しい日々もあった。
ファラム・オービアス宇宙港の人気のない一角で、瑞貴は黒岩と最後の挨拶を交わしている。
「本当に、一緒に地球へ帰らないんですか?」
「私は亡霊だ。亡霊が下界に留まるわけにもいかぬだろう。それに、私を必要とする者は他にいる」
「えっ? ファラム・ディーテじゃないんですか?」
「それを今のお前が知る必要はない」
「またそんなこと言って。……有人たちや輝くん、寂しがりますよ?」
「フンッ」
「――瑞貴さーん! どこですかー!」
「――もう出発しちゃいますよー!」
少し離れた所から天馬と葵の声が聞こえる。どうやら時間切れのようだ。
「ありがとうございました。アースイレブンを代表して、あなたに最大の敬意を」
「……達者でな」
「はい!」
黒岩から最後の言葉を受け取った瑞貴は笑顔を浮かべると、深々と礼をして天馬たちの元へと向かった。
――全員の乗船を確認し、宇宙へと向かって飛び立つギャラクシーノーツ号をファラム宮からララヤとミネルが見送る。そして黒岩もまた見えなくなるまで見送ったあと、どこからともなく現れた黒い宇宙船に乗って行った。
ファラム・オービアスを飛び出し、宇宙を進むギャラクシーノーツ号は、地球へと向かって……。
「なんじゃこりゃー!? なんの冗談だ!? つーかおめぇら、誰だよ!? なんなんだよ!?」
先頭車両で目覚めたみのりが井吹の胸倉をつかみながら周りに向かって叫ぶ。ポトムリの魂がなくなった彼女はすっかり本来の姿に戻っている。しかし、ポトムリに体を貸している間は何も覚えていないようで、どうして自分が今ここにいるのかもわかっていない。
「ん!? ここどこだ!?」
「水川さん、あ、あの……」
「ちゃんと説明するから……今はとにかく座って?」
「そうそう、これからワープに入るからさ」
「ワープゥ?」
天馬と葵と信助がたしなめるが逆効果だった。皆帆と真名部は座椅子から顔を半分出して避難状態になりながら様子を見ている。
「これって……」
「『岩城中のミノタウロス』の復活です……」
あの九坂ですらも手を焼いているほどだ。ポトムリもいない今、誰も彼女を止められない……。
「何寝ぼけたこと言って――」
「み・の・り・ちゃん」
「あ、姐さん!?」
「とりあえず、宗正くんから手を離して」
「はい!」
「そして着席」
「はい!」
「混乱しているだろうけど、道行きながら説明するね」
「はい!」
「「「「「…………」」」」」
止められる者が一人だけここにいた。両腕を組んで目が笑っていない瑞貴と、黙って従うみのりに、アースイレブンは自然と無言で見守る状態となっていた。
――それからワープを繰り返し、先頭の窓の外には青く輝く自分たちの故郷の星・地球が見えた。
「ただいま! 地球!」
ずっと長い間旅をしていたせいか、とても懐かしく感じた。天馬は代表して帰還の挨拶を叫ぶのだった。
☆コーチの 今日の格言☆
私たち一人一人が集まって共に走って来たのは、それぞれにずっと意味があった
以上!!