最後のキック! 未来(アス)に向かって飛べ‼
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パアアァァアアア――!
「あの光が、ブラックホールに届けば……!」
ポトムリの願いの呟きと共に、宇宙から辺り一帯を照らす眩い光が放たれる。その光はブラックホールの中心部に飛び込んだのか十字から円状に回転するように回ってさらに輝き……――ブラックホールを飲み込んで、消し去った。
「成功だ……。ブラックホールの消滅を確認……!」
「「「「「ワアアァァアアア!!」」」」」
ポトムリは操作部のモニターに映るファラム・オービアスのそばに、今まで居続けていたブラックホールが確かにないことを確認したのを告げると、一気に大歓声が沸き起こった。
「やったー!」
「天馬ー!」
「ブラックホール! もう来ないでよー!」
天馬と信助は両拳を握り締めて顔を見合わせて喜び合い、さくらは消えたブラックホールに向かって願いを込めながら大きく叫ぶ。
「僕たちの使命も、これでようやく終わりです」
「使命か……」
「まさに、大きな使命でしたね」
「デッカいこと、やったんだな……」
「あれ? 泣いてるんだ」
「これは、心の汗って奴だ!」
サッカーに縁遠かった自分たちが集まった意味も、ここにあってそれが終息したと真名部が告げる。座名九郎の言う通りスケールが大きかったなと鉄角も思わず目に涙を浮かべが、皆帆に指摘されたせいか力強く否定した。
「長い戦いだったな……」
「なんだよ、全部終わりみたいな顔して。俺は、まだまだやり足りないぞ」
「サッカーをか?」
「当然だろ!」
知らない内から始まって、地球から宇宙へと飛び出た戦いの終息に神童も感慨深く感じる。そして井吹も、決勝戦前の宣言通りにサッカーを続けることを改めて告げた。
「瞬木!」
「……キャプテン」
「ん?」
「全員のシュート……最高だった」
「うん!」
人を信用せず表面だけで生きていた瞬木も、己を曝け出し本心でぶつかり合い、そして力を合わせた全員シュートの感動はずっと忘れないだろう。天馬にもそれが伝わったのか笑顔を向けた。
「葵ちゃんも、お疲れ様」
「えっ?」
「葵ちゃんもずっとみんなを支えてくれた立役者だよ。悩んでいるみんなに手を伸ばして、励まして、支えて……選手じゃなくマネージャーだからこそできたことだよ」
「ありがとうございます! でも、それを言うなら瑞貴さんだって同じです!」
「ん?」
「理由はあってもずっと私たちのそばにいてくれて、時には守ってくれて、時には厳しい言葉もくれて……天馬たちだけじゃなく私もここまで来ることができたのも、瑞貴さんのおかげでもあるんです」
「そっか。私たち一人一人が集まって共に走って来たのは、ぞれぞれにずっと意味があったんだね」
選手ではなくマネージャーとして、コーチとして、ずっとみんなの精神的に安らげる存在としていたのだと、二人はお互いを称え合って空を見上げた。
《Everybody Look!! 運命の瞬間を見たか!? 宇宙の脅威・ブラックホール、ここに消滅!! Victory!! この宇宙に生きる者、全ての勝利だ!!》
「ついに……! これで、私の悲願も達成されました……!」
――VIPルームでララヤと共に見ていたカトラも、故郷の星にいた頃からの願いが叶えられたので涙を浮かべる。
「終わったな……――我々の長い復讐の旅も」
――オズロックもまた、イシガシやミネルと警備兵と共に、フィールドから内部へ向かう通路の入口から見ていた。本来ならばこのまま留置所へ連行されるはずだったが、オズロックの『結末を見届けたい』という願いをミネルが見張り付きで了承したのだ。