荒れ狂う海王の牙!
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「オウッ、お帰り。どうだった?」
「海王学園はフィフスセクターの勝敗指示に従っていたからデータは少ないし、欠流も調べているから何かわかったらまた連絡するって」
「そうか……」
「練習はどう? 順調?」
「ああ。天馬も剣城と引き続き練習している」
ピッチの隅で剣城京介はボールを足で押さえながら、先日の練習を思い出す。松風天馬の背から入学式のように、かすかにオーラが見えたのだ。
(あのときのオーラ……こいつの中に眠ってる力、俺が引き出してやる!)
天馬はディフェンス技を身に付けるための練習だと思っているが、剣城はさらなる力を目覚めさせるために協力している。
「いくぞ、松風! この俺からボールを奪ってみろ!」
「っ!」
「いけー天馬! 剣城なんかに負けるなー!」
ドリブルする剣城に天馬は走り出す。その様子を見て瀬戸水鳥も応援の声を上げた。
(もっと早く! もっと強く!)
すると両足を強く踏み込んだ天馬を中心に旋風が起こった。そのまま剣城に向かって行く。
「やったか!?」
「うわあっ!」
水鳥は決まったと思ったが、旋風が解いたときボールはまだ剣城の足元にあり、天馬は逆に飛ばされていた。
「失敗かぁ……」
「いい感じだったのになぁ……」
ガックシと水鳥は肩を落として空野葵も眉を下げる。なかなか力が片鱗も見えない様子から、剣城は天馬に足りない物を考える。
(まだ気を集中できていないのか……?)
「っ、もっかいだ!」
何度もあきらめずにチャレンジする天馬。しかし旋風を巻き起こすことはできて呑み込めても、剣城がドリブルで脱出してしまうようなら成功とはいえない。
「どうして取れないんだ!?」
(あれは、化身じゃなかったのか?)
あれ以来少しも力が見えないので、剣城は自分の考えが的外れだと思った。そしてそのとき、ホイッスルが鳴り響いて円堂の声が上がる。
「よーし! 今日の練習はここまでだ!」
「終わった~……」
「しっかり水分を取ってくださいね」
「あとちょっとだ! がんばれ天馬! お前なら絶対できる!」
ベンチに座り込む浜野を始め、選手たちは葵たちからドリンクやタオルをもらって休む。水鳥も天馬を応援していた。
その様子を瑞貴たちは見守っていると、円堂の携帯が鳴ったので着信を見れば久遠道也からだった。
「久遠さん? はい、円堂です」
〈どうだ? みんなの調子は〉
「はい。対戦相手も決まって、みんなやる気満々です」
〈その対戦相手だが――海王に関して、新しい情報を入手した〉
「新しい情報ですか?」
〈ああ。円堂、海王の選手は――全員シードだ〉
「全員、シード!?」
「「「「「!?」」」」」
「はい……はい……わかりました」
円堂が声を上げたことにより、ベンチにいる子供たちも全員彼に顔を向けた。通話が終了したのを確認して神童は声をかける。
「海王学園はフィフスセクターの勝敗指示に従っていたからデータは少ないし、欠流も調べているから何かわかったらまた連絡するって」
「そうか……」
「練習はどう? 順調?」
「ああ。天馬も剣城と引き続き練習している」
ピッチの隅で剣城京介はボールを足で押さえながら、先日の練習を思い出す。松風天馬の背から入学式のように、かすかにオーラが見えたのだ。
(あのときのオーラ……こいつの中に眠ってる力、俺が引き出してやる!)
天馬はディフェンス技を身に付けるための練習だと思っているが、剣城はさらなる力を目覚めさせるために協力している。
「いくぞ、松風! この俺からボールを奪ってみろ!」
「っ!」
「いけー天馬! 剣城なんかに負けるなー!」
ドリブルする剣城に天馬は走り出す。その様子を見て瀬戸水鳥も応援の声を上げた。
(もっと早く! もっと強く!)
すると両足を強く踏み込んだ天馬を中心に旋風が起こった。そのまま剣城に向かって行く。
「やったか!?」
「うわあっ!」
水鳥は決まったと思ったが、旋風が解いたときボールはまだ剣城の足元にあり、天馬は逆に飛ばされていた。
「失敗かぁ……」
「いい感じだったのになぁ……」
ガックシと水鳥は肩を落として空野葵も眉を下げる。なかなか力が片鱗も見えない様子から、剣城は天馬に足りない物を考える。
(まだ気を集中できていないのか……?)
「っ、もっかいだ!」
何度もあきらめずにチャレンジする天馬。しかし旋風を巻き起こすことはできて呑み込めても、剣城がドリブルで脱出してしまうようなら成功とはいえない。
「どうして取れないんだ!?」
(あれは、化身じゃなかったのか?)
あれ以来少しも力が見えないので、剣城は自分の考えが的外れだと思った。そしてそのとき、ホイッスルが鳴り響いて円堂の声が上がる。
「よーし! 今日の練習はここまでだ!」
「終わった~……」
「しっかり水分を取ってくださいね」
「あとちょっとだ! がんばれ天馬! お前なら絶対できる!」
ベンチに座り込む浜野を始め、選手たちは葵たちからドリンクやタオルをもらって休む。水鳥も天馬を応援していた。
その様子を瑞貴たちは見守っていると、円堂の携帯が鳴ったので着信を見れば久遠道也からだった。
「久遠さん? はい、円堂です」
〈どうだ? みんなの調子は〉
「はい。対戦相手も決まって、みんなやる気満々です」
〈その対戦相手だが――海王に関して、新しい情報を入手した〉
「新しい情報ですか?」
〈ああ。円堂、海王の選手は――全員シードだ〉
「全員、シード!?」
「「「「「!?」」」」」
「はい……はい……わかりました」
円堂が声を上げたことにより、ベンチにいる子供たちも全員彼に顔を向けた。通話が終了したのを確認して神童は声をかける。