暴走する獣(ソウル)!
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〈〈ピク~!〉〉
「ピクシー……?」
「「「「「…………!?」」」」」
「っ!」
「あれは!」
突如フィールドに現れたピクシーたちに、天馬やアースイレブンはもちろん葵も信助も驚いた。
そのままピクシーと黒ピクシーはイクサルフリートの元へ向かい、オズロックを中心に何度か回ったかと思いきや、顔を見合わせて頷き合った。
〈〈ピクッ! ピックー!〉〉
パアアァァアアア――!
ピクシーと黒ピクシーが放った光はベルセルクレイを消し、アースイレブンのソウルの暴走も止まった。全員息は上がっているのもの苦しみから解放される。……だが、二体のピクシーはもうその場にいなかった。
「ハァ…ハァ……ピクシー……?」
「あいつら…身を挺して止めてくれたんだ……!」
「余計なことを……」
天馬と剣城はピクシーたちが、その身と引き換えに自分たちを救ってくれたのだと理解した。しかし対してオズロックは忌々しげに顔を歪める。
幸か不幸か、すぐに前半終了のホイッスルが鳴り響いた。
《Hey! ここで前半終了だ!! 現在スコアは6対2! 4点を負うアースイレブン、逆転なるか!? Don missit!!》
「カトラ……」
アースイレブンがフラフラしたり、互いを支え合ったりとしながらベンチへ向かう中、天馬はピクシーが消えたショックとVIPルームに見えるカトラが涙を浮かべているのを見つけた。
好葉を支えるように連れ添っていたさくらは葵の前まで来ると、突然体が崩れたので葵は急いで支えた。
「っ!」
「さくらさん!?」
「大丈夫……なんとかね……」
「ソウルの暴走の影響ですか?」
「らしいな……」
「まだ…体がガクガクしてやがる……」
瞬木に肩を貸しながら座名九郎が問うと、瞬木と鉄角は肯定した。他のみんなもベンチまで到着するのが精一杯だったようで、座ったり倒れ込んだりしている。
対してイクサルフリートはアースイレブンが苦しみつかれる姿を見て、ベルセルクレイは破られたものの満足気に笑っていた。
「奴ら、もうムリだな」
「後半、戦うまでもなかろう」
「お前たちはこれで満足なのか? 私はまだ、満たされない……!」
笑みを浮かべるユミル=カテナとフォボスたちだが、オズロックは全然笑っておらず、むしろ足りないと告げた。
最後にフィールドに残った天馬もベンチに帰って来たが、やはり他のみんなと一緒で疲労が激しく、葵と信助は心配して声をかける。
「天馬……」
「ソウルを暴走させるなんて、あいつら卑怯だよ!」
「みんなこの状態で…後半戦マトモに戦えるだろうか……」
「ハァ…ハァ……やらなきゃ……。でなきゃ、守りたいものも守れない!」
この状況を見て後半戦を危惧する神童だが、天馬は顔を上げた。全員がその視線の先を追うと、そこには空を今にも追いつくサンとするブラックホールがあった。
バサッ……!
「「「「「!?」」」」」
突如、空中から聞こえた羽音に全員がブラックホールからそちらに顔を向けると、空を円状に回る数羽……いや、数人の鳥人間がいた。
「あれは……!」
「長老……!」
「ああ、惑星ガードンの連中だ!」
天馬と神童と井吹は目を見開いた。彼らは三回戦で戦った惑星ガードンの住人で、長老・ログロス=ゴードンが率いる翼を持つ東の種族だ。
「見て、あれ!」
さくらが示したのは、ガードン人たちの足に巻きつかれているのは、試合前に焼失したはずのファラム・ディーテの紫天王たちだ。
地上に近い位置でガードン人の足が離れて紫天王は軽々着地し、その中心にログロスも着地する。しかも、彼の背から降りたのは……。