暴走する獣(ソウル)!
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――黒岩と剣城がいないショックで練習をする中、瞬木がブラックホールを見て閃いた必殺技の大まかを聞いて、瑞貴は少し考えながら頭の中でイメージをまとめる。
『ブラックホールのように恐れを抱かせるシュート……。いや、それなら「恐れを抱かせる間もない」シュートのほうがいいと思う』
『どういうことですか?』
『隼人くんの俊足を利用して、相手に必殺技を出すどころか飛び込む隙も与えないってこと』
瑞貴はタブレットを取り出し、操作しながら瞬木に画面を見せる。二つの丸を選手に、さらに小さな丸をボールに見立てて説明を始めた。
『一人が強烈なシュートを撃ち、それを追って隼人くんがさらにシュートを撃つ……。加えて言うなら上空にボールを上げて隼人くんがそれを落とし、落下でスピードも威力も倍増。パルクールアタックで空中からシュートを撃つことができる瞬木くんならできると思うよ』
『それなら、シュートを撃つのはスピードだけじゃなく、よりパワーがある奴がいいな』
『もちろん天馬でも問題ないと思うよ。さらに威力を求めるなら……京介くんがいれば、話は別だったけどね』
――今はいない選手のことを考えてもしょうがないし、下がっていたメンタルの問題もあったので、この話は保留状態となっていた。
――あのとき考えていたシュートを、土壇場とはいえ成功させることができた。しかし、本当に見せたい人物はここにいない。
(……あんたの仇は、ぜってぇ取ってやる!)
あまり表に出していないが瑞貴を消したオズロックに、瞬木は静かに怒りを秘めているのだ。
「息ピッタリじゃねぇか! やっぱりあいつら、ただモンじゃねぇ!」
「思い出しますね、アジア地区予選決勝戦。2点同時に取ったときの勢いを感じますよ」
「流れが明らかに変わってきてるね」
「うん!」
2TOPが連携して取った得点と勢いは、反対側ゴールにいる井吹や真名部や皆帆や森村好葉たちにも伝わっていた。
「この1点は大きい……! これが本当のアースイレブンなんだ!」
「……本当の、ねぇ」
「!」
「神童さん、いきましょう!」
「っ、ああ……」
天馬のうしろで髪を上げながら呟いた瞬木の声を聞き取った神童。天馬に返事しながら瞬木には何か他に懸念があるのかと思った。
1点差に再び縮めたアースイレブン。対するイクサルフリートはリードしているとはいえ、デスピナ=ラクスを始め余裕の表情を見せている。
「たかが1点。どうということはないわ」
「全員、次の作戦に移る」
「はい」
オズロックの指示にイシガシ=ゴーラムは返事をした。
イクサルフリートのボールで試合再開。オズロックからボールを受け取ったローゲは、向かいから来る天馬と接触する前に横にボールを出した。それを瞬木がパスカットしたが……。
「!」
「「!?」」
瞬木や天馬や神童は目を見開く。なんとイクサルフリートは自陣に全員が固まるように集まっているのだ。
「フッ、思い知るがいい! ベルセルクレイ!」
ボオオォォオオオ――!
オズロックが空に向かって拳を上げると同時に、二重の五角形を描く魔法陣が発動してフィールド中に禍々しい光を放つ。
「これは……?」
ドクンッ!
「「「「「!?」」」」」
パアッ……!
次々とアースイレブンが胸を抑えて苦しみだし、中にはソウルの片鱗が見える者もいる。ベンチにいるので影響を受けていない西園信助や市川座名九郎や空野葵は、驚いて立ち上がった。
「みんな! どうしちゃったの!?」
「ソウルが……!?」
何が起こっているのかと信助は混乱すると、同じようにソウルを持つ座名九郎は、みんなのソウルが心の中で暴れているのだと悟った。
「ぐっ…剣城……!」
「うっ……」
暴れるソウルに抗うように瞬木はボールを剣城に回そうとしたが、全く別方向へと転がって行く。剣城も追うとしたがとても走れる状態じゃない。
「うっ…っつ……!」
パアッ……!
「うわあっ!」
《Why!? 神童、ボールを戻した!?》
転がったボールが前に来た神童は前線に上げようとしたが、ソウルをコントロールできずボールを自陣に向かって上げた。さらに……。
『ブラックホールのように恐れを抱かせるシュート……。いや、それなら「恐れを抱かせる間もない」シュートのほうがいいと思う』
『どういうことですか?』
『隼人くんの俊足を利用して、相手に必殺技を出すどころか飛び込む隙も与えないってこと』
瑞貴はタブレットを取り出し、操作しながら瞬木に画面を見せる。二つの丸を選手に、さらに小さな丸をボールに見立てて説明を始めた。
『一人が強烈なシュートを撃ち、それを追って隼人くんがさらにシュートを撃つ……。加えて言うなら上空にボールを上げて隼人くんがそれを落とし、落下でスピードも威力も倍増。パルクールアタックで空中からシュートを撃つことができる瞬木くんならできると思うよ』
『それなら、シュートを撃つのはスピードだけじゃなく、よりパワーがある奴がいいな』
『もちろん天馬でも問題ないと思うよ。さらに威力を求めるなら……京介くんがいれば、話は別だったけどね』
――今はいない選手のことを考えてもしょうがないし、下がっていたメンタルの問題もあったので、この話は保留状態となっていた。
――あのとき考えていたシュートを、土壇場とはいえ成功させることができた。しかし、本当に見せたい人物はここにいない。
(……あんたの仇は、ぜってぇ取ってやる!)
あまり表に出していないが瑞貴を消したオズロックに、瞬木は静かに怒りを秘めているのだ。
「息ピッタリじゃねぇか! やっぱりあいつら、ただモンじゃねぇ!」
「思い出しますね、アジア地区予選決勝戦。2点同時に取ったときの勢いを感じますよ」
「流れが明らかに変わってきてるね」
「うん!」
2TOPが連携して取った得点と勢いは、反対側ゴールにいる井吹や真名部や皆帆や森村好葉たちにも伝わっていた。
「この1点は大きい……! これが本当のアースイレブンなんだ!」
「……本当の、ねぇ」
「!」
「神童さん、いきましょう!」
「っ、ああ……」
天馬のうしろで髪を上げながら呟いた瞬木の声を聞き取った神童。天馬に返事しながら瞬木には何か他に懸念があるのかと思った。
1点差に再び縮めたアースイレブン。対するイクサルフリートはリードしているとはいえ、デスピナ=ラクスを始め余裕の表情を見せている。
「たかが1点。どうということはないわ」
「全員、次の作戦に移る」
「はい」
オズロックの指示にイシガシ=ゴーラムは返事をした。
イクサルフリートのボールで試合再開。オズロックからボールを受け取ったローゲは、向かいから来る天馬と接触する前に横にボールを出した。それを瞬木がパスカットしたが……。
「!」
「「!?」」
瞬木や天馬や神童は目を見開く。なんとイクサルフリートは自陣に全員が固まるように集まっているのだ。
「フッ、思い知るがいい! ベルセルクレイ!」
ボオオォォオオオ――!
オズロックが空に向かって拳を上げると同時に、二重の五角形を描く魔法陣が発動してフィールド中に禍々しい光を放つ。
「これは……?」
ドクンッ!
「「「「「!?」」」」」
パアッ……!
次々とアースイレブンが胸を抑えて苦しみだし、中にはソウルの片鱗が見える者もいる。ベンチにいるので影響を受けていない西園信助や市川座名九郎や空野葵は、驚いて立ち上がった。
「みんな! どうしちゃったの!?」
「ソウルが……!?」
何が起こっているのかと信助は混乱すると、同じようにソウルを持つ座名九郎は、みんなのソウルが心の中で暴れているのだと悟った。
「ぐっ…剣城……!」
「うっ……」
暴れるソウルに抗うように瞬木はボールを剣城に回そうとしたが、全く別方向へと転がって行く。剣城も追うとしたがとても走れる状態じゃない。
「うっ…っつ……!」
パアッ……!
「うわあっ!」
《Why!? 神童、ボールを戻した!?》
転がったボールが前に来た神童は前線に上げようとしたが、ソウルをコントロールできずボールを自陣に向かって上げた。さらに……。