よみがえるイナズマ伝説!!
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
昇降口で瑞貴が上靴を取ろうとすると、豪炎寺にバッタリ会う。
「あっ、おはよう。昨日はありがとう」
「っ!」
瑞貴が感謝の意味を込めてニコッと笑うと、豪炎寺は頬を赤らめる。
「……おはよう。お前、あいつらの連れだろ。朝から迷惑なんだが」
「私じゃ止めれないから。豪炎寺くんも今日は気をつけた方がいいよ。念入りに」
「ハッ?」
豪炎寺は意味がわからないまま靴箱の扉を開くと、中から大量のサッカー部のチラシが出てきた。もちろん瑞貴はちゃっかり避難している。
「ねっ。言った通りでしょ?」
「お前なぁ! ……ん?」
チラシ中から一つだけ、ハートのシールが貼ってある便箋があった。豪炎寺が封を切って手紙を開くと――。
『来たれ、サッカー部。
待ってるぜ!!!
円堂守より』
内容を見た豪炎寺はこめかみに青筋を浮かばせ、体を震わせていた。
「うちのキャプテンは、ちょっとやそっとじゃめげないからね~」
「……お前もサッカー部か。マネージャーならなんとかしろ」
「ムリ。それに私、選手だから」
「えっ!?」
驚いた顔をしていたが、瑞貴は別段気にせずに教室へ向かった。――豪炎寺の災難はこれで終わりではなかった。
「よっ!!」
「わ――っ!!」
円堂が豪炎寺の荷物から幟を持って出てきたのだ。他にも男子トイレから豪炎寺の叫び声が上がったのを聞くと、また円堂が現れたのだろう。
円堂のしつこさに秋も瑞貴も苦笑いする。五郎は似たような経験があったから懐かしんでる。
「よくやるね……」
「執念というかなんというか……」
「ボクのときは二十七回説得されました!!」
「え~二十七回~~!?」
「ある意味尊敬するかも……」
しかし豪炎寺もとうとう我慢ならず、サッカー部の部室で円堂につかみかかる。
「いいかげんにしろよコノヤロウ!!」
(わ~……キレた~)
「オレはサッカーをやめたんだ! もうオレに構うなって言ってんだよ!!」
「豪炎寺……」
彼の必死さに、円堂は少し何か感じたらしい。五郎も理由を聞こうとしたが豪炎寺に「お前らには関係ない!!」と言う。
「そんなこと言わずにサッカーやろうぜ!!」
円堂は傍に転がっていたサッカーボールを豪炎寺にパスを送った。
「うるせぇ……オレに構うんじゃねぇ――っ!!」
「あ……、あぶなーい!!」
「守っ!!」
豪炎寺は、明らかに本気で蹴った。予想外だったのか豪炎寺の顔に焦りが見える。
「お前こそいい加減にしろよ!! こんなにサッカーうまいのに! なんでやめちまうんだ――っ!!」
「む……!!」
円堂はよけもせず豪炎寺のシュートを頭で止めた。だが、さすがにムリがあるから反動で倒れてるところを瑞貴が即座に支えた。
(こいつ……、よけるどころかオレのシュートに向かってきやがった……)
「お前サッカー好きなんだろ……。豪炎寺……。一緒にサッカーやろうぜ……」
豪炎寺は体に稲妻が走ったような衝撃を感じる。そして円堂は今度こそ気を失って瑞貴の体に倒れ込み、豪炎寺は去って行く。
「ここまで頑ななんて……。きっと、よほどの事情があるのね……」
「でも、きっと彼もサッカーをやる日が来るよ」
「瑞貴さん?」
「好きなものに嘘はつけないってこと。だから五郎もやめようとしたサッカーをやめなかったし、それに――」
瑞貴は腕の中で眠っている円堂を見て笑う。
「うちのキャプテンがあきらめると思わないからね」
その言葉に秋と五郎は顔を見合わせ、賛同するように笑いあった。
――その後、豪炎寺はサッカー部に入部することはなかった……。だが、雷門イレブンは一ヶ月の猛練習によって次第に団結していったのであった!!
「がんばったな、みんな!!」
「私が入部したときより強くなってるよ!!」
「キャプテン……瑞貴さん……」
「いよいよ明日は帝国戦だ」
「いい?」
「「オレ/私たちは絶対勝ぁつ!!」
「「「「「オウッ!!」」」」」
皆、明日の帝国戦に強い意気込みを表すよう叫ぶ。
「瑞貴」
「どうしたの守?」
「これ」
差し出されたのは、円堂のキャプテンマークと同じ色のリストバンドだった。
「これはうちの副キャプテンの証だ。お前にやる」
瑞貴は円堂の言葉が信じられなくて目を見開く。
「な、何言ってんの!? 私入部して一ヶ月しか経ってないし、一郎太とかがいいんじゃ……」
ちなみに部員の名前呼びは了承済みである。しかし風丸一郎太だけでなく、他の部員もにこやかに頷いている。
「昨日、お前がいない間みんなで話し合ったんだ。誰も反対しなかった」
「この一ヶ月でわかった。お前はオレたちの副キャプテンにふさわしいんだよ」
円堂と風丸の温かい言葉と部員の笑顔に瑞貴の目頭は熱くなり、左手首にリストバンドをつけて一言。
「ありがとう……!!」
彼女の満面な笑みに赤面したのは一人や二人ではなかった。
こうして雷門イレブンは帝国学園との試合を向かえた!!
☆☆☆☆☆
雷門のグラウンドに現れた帝国学園サッカー部は、どこか異様で迫力のある空気があった。
「あ…あいつらが帝国イレブンか……!!」
「ヒイィ怖い。ヒイィ~~」
「逃げるな壁山」
恐ろしくなって逃げようとする壁山塀吾郎を染岡竜吾が抑える。帝国学園の中心となって一人、前に出てきた。
「守……」
「ああ。そしてあいつが……天才ゲームメーカー、鬼道有人!!!」
他の帝国学園サッカー部よりさらに強い威圧感を漂わせている、帝国のキャプテン――鬼道有人。
「あっ、おはよう。昨日はありがとう」
「っ!」
瑞貴が感謝の意味を込めてニコッと笑うと、豪炎寺は頬を赤らめる。
「……おはよう。お前、あいつらの連れだろ。朝から迷惑なんだが」
「私じゃ止めれないから。豪炎寺くんも今日は気をつけた方がいいよ。念入りに」
「ハッ?」
豪炎寺は意味がわからないまま靴箱の扉を開くと、中から大量のサッカー部のチラシが出てきた。もちろん瑞貴はちゃっかり避難している。
「ねっ。言った通りでしょ?」
「お前なぁ! ……ん?」
チラシ中から一つだけ、ハートのシールが貼ってある便箋があった。豪炎寺が封を切って手紙を開くと――。
『来たれ、サッカー部。
待ってるぜ!!!
円堂守より』
内容を見た豪炎寺はこめかみに青筋を浮かばせ、体を震わせていた。
「うちのキャプテンは、ちょっとやそっとじゃめげないからね~」
「……お前もサッカー部か。マネージャーならなんとかしろ」
「ムリ。それに私、選手だから」
「えっ!?」
驚いた顔をしていたが、瑞貴は別段気にせずに教室へ向かった。――豪炎寺の災難はこれで終わりではなかった。
「よっ!!」
「わ――っ!!」
円堂が豪炎寺の荷物から幟を持って出てきたのだ。他にも男子トイレから豪炎寺の叫び声が上がったのを聞くと、また円堂が現れたのだろう。
円堂のしつこさに秋も瑞貴も苦笑いする。五郎は似たような経験があったから懐かしんでる。
「よくやるね……」
「執念というかなんというか……」
「ボクのときは二十七回説得されました!!」
「え~二十七回~~!?」
「ある意味尊敬するかも……」
しかし豪炎寺もとうとう我慢ならず、サッカー部の部室で円堂につかみかかる。
「いいかげんにしろよコノヤロウ!!」
(わ~……キレた~)
「オレはサッカーをやめたんだ! もうオレに構うなって言ってんだよ!!」
「豪炎寺……」
彼の必死さに、円堂は少し何か感じたらしい。五郎も理由を聞こうとしたが豪炎寺に「お前らには関係ない!!」と言う。
「そんなこと言わずにサッカーやろうぜ!!」
円堂は傍に転がっていたサッカーボールを豪炎寺にパスを送った。
「うるせぇ……オレに構うんじゃねぇ――っ!!」
「あ……、あぶなーい!!」
「守っ!!」
豪炎寺は、明らかに本気で蹴った。予想外だったのか豪炎寺の顔に焦りが見える。
「お前こそいい加減にしろよ!! こんなにサッカーうまいのに! なんでやめちまうんだ――っ!!」
「む……!!」
円堂はよけもせず豪炎寺のシュートを頭で止めた。だが、さすがにムリがあるから反動で倒れてるところを瑞貴が即座に支えた。
(こいつ……、よけるどころかオレのシュートに向かってきやがった……)
「お前サッカー好きなんだろ……。豪炎寺……。一緒にサッカーやろうぜ……」
豪炎寺は体に稲妻が走ったような衝撃を感じる。そして円堂は今度こそ気を失って瑞貴の体に倒れ込み、豪炎寺は去って行く。
「ここまで頑ななんて……。きっと、よほどの事情があるのね……」
「でも、きっと彼もサッカーをやる日が来るよ」
「瑞貴さん?」
「好きなものに嘘はつけないってこと。だから五郎もやめようとしたサッカーをやめなかったし、それに――」
瑞貴は腕の中で眠っている円堂を見て笑う。
「うちのキャプテンがあきらめると思わないからね」
その言葉に秋と五郎は顔を見合わせ、賛同するように笑いあった。
――その後、豪炎寺はサッカー部に入部することはなかった……。だが、雷門イレブンは一ヶ月の猛練習によって次第に団結していったのであった!!
「がんばったな、みんな!!」
「私が入部したときより強くなってるよ!!」
「キャプテン……瑞貴さん……」
「いよいよ明日は帝国戦だ」
「いい?」
「「オレ/私たちは絶対勝ぁつ!!」
「「「「「オウッ!!」」」」」
皆、明日の帝国戦に強い意気込みを表すよう叫ぶ。
「瑞貴」
「どうしたの守?」
「これ」
差し出されたのは、円堂のキャプテンマークと同じ色のリストバンドだった。
「これはうちの副キャプテンの証だ。お前にやる」
瑞貴は円堂の言葉が信じられなくて目を見開く。
「な、何言ってんの!? 私入部して一ヶ月しか経ってないし、一郎太とかがいいんじゃ……」
ちなみに部員の名前呼びは了承済みである。しかし風丸一郎太だけでなく、他の部員もにこやかに頷いている。
「昨日、お前がいない間みんなで話し合ったんだ。誰も反対しなかった」
「この一ヶ月でわかった。お前はオレたちの副キャプテンにふさわしいんだよ」
円堂と風丸の温かい言葉と部員の笑顔に瑞貴の目頭は熱くなり、左手首にリストバンドをつけて一言。
「ありがとう……!!」
彼女の満面な笑みに赤面したのは一人や二人ではなかった。
こうして雷門イレブンは帝国学園との試合を向かえた!!
☆☆☆☆☆
雷門のグラウンドに現れた帝国学園サッカー部は、どこか異様で迫力のある空気があった。
「あ…あいつらが帝国イレブンか……!!」
「ヒイィ怖い。ヒイィ~~」
「逃げるな壁山」
恐ろしくなって逃げようとする壁山塀吾郎を染岡竜吾が抑える。帝国学園の中心となって一人、前に出てきた。
「守……」
「ああ。そしてあいつが……天才ゲームメーカー、鬼道有人!!!」
他の帝国学園サッカー部よりさらに強い威圧感を漂わせている、帝国のキャプテン――鬼道有人。