新たな強敵、現る!!
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一方、フロンティアスタジアムでは……。
《なんと……!!! 誰がこの展開を予想したでしょう!? この四十年間、王者に君臨した帝国学園が、まさかの0対9――っ!!》
そして王者・帝国学園を苦しめるのは初出場の謎のチーム。その名も……世宇子中!!
「そんな…オレたちのサッカーが通じないなんて……」
「フフフ…フフフフ……。神の前に無力なのは恥じることじゃないよ」
鬼道たちを前に、優雅に笑っているのは、世宇子中キャプテン・アフロディ。
「クッソォ――ッ!!」
攻めようとした佐久間次郎はアフロディにボールを奪われ、再び地面に倒れる。
「佐久間ー!!」
「ムダなことを…神に抗う愚かさを知るといい」
「ふざけるな、何が神だ!? こォい!! 帝国をなめるな!!」
源田はアフロディに立ち向かおうとする。だが、アフロディから放たれる強大なオーラに、源田も鬼道も目を見張る。
まるで、神が本当に君臨したかのように……。
「!! な…なにィ……!?」
(なんてエネルギーだ!!)
アフロディは背中に六枚の羽を生やしボールと共に上空へ飛ぶ。
「ゴッドノウズ!!」
アフロディの必殺技が源田に襲いかかる。
「まずい源田……。そのシュートは食らうな!!!」
源田の安否のために叫ぶ鬼道だが、彼はその場から動こうとしない。
(確かに恐るべきシュート……。だが、逃げるわけにはいかない……!! 帝国は、勝たねばならないのだ!! 雷門中と再び戦うためにも!!)
その二つの思いが、源田が戦う支えとなる。
「うおおおお!!」
「よせ!! 源田――ッ!!」
シュートと源田がぶつかり合い、瑞貴たちはようやくスタジアムの観客席に着いた。
「「源田/くん!!!」」
瑞貴と円堂が見た先には、腕を押さえて倒れる源田の姿があった。
同時に試合終了のホイッスルが鳴り、10対0で帝国学園は世宇子中にまったく歯が立たなかった。
「そ…そんな……」
「鬼道くん…佐久間くん……」
――帝国学園の選手は負傷者が続出し、次々救急車で病院に運ばれていく。鬼道もケガを庇(カバ)いつつ歩いていると、円堂たちが彼の姿を見つける。
「鬼道!!」
「鬼道くん!!」
「……円堂…井上……。来ていたのか……。情けないところを見せてしまったな……」
鬼道は、フッ、と笑っているが、いつもの王者を漂わせる雰囲気ではなかった。
円堂と瑞貴がかける言葉も見つからないままでいると、鬼道は二人の間を通り過ぎる。