よみがえるイナズマ伝説!!
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「必殺技!? なんじゃそりゃ、おめでたい奴~~っ!!」
「なんだと~~っ!!」
ゲラゲラと笑う二人の男子生徒。それに便乗するかのように周りの生徒も笑い出した。
その矛先に向けられているのは昨日の特訓でボロボロになった円堂だ。バカにされて怒ると五郎も一緒になって男子生徒に刃向かう。
「だったら一回くらい勝ってみろよ。またこの前の試合だって、勢いよく横っ飛びして、ボールも取れず、ゴールポストに激突してたろ……」
「ようするに、お前ら才能がないんだよ。キャプテンがあれじゃな~」
「「ウムムムム~~ッ!!」」
そんな試合状況とボロボロの円堂を見たら、誰だってそう思うだろう。二人は怒っているが、瑞貴から見ると……。
(五郎……可愛い!)
可愛いもの好きな瑞貴は真っ先にそう思った。しかし円堂も言われっぱなしではない。
「バカにすんなよ。オレたちは『自然の(ナチュラル)プレーヤー』を見つけて『イナズマイレブン』になってみせるぞ!!!」
「自然の(ナチュラル)プレーヤーにイナズマイレブン!?」
「あの伝説の……?」
「そう『自然(ナチュラル)のプレーヤー』!! 自然を味方につけた女子プレーヤー!! そして『イナズマイレブン』!! それはかつての雷門中サッカー部の称号!! 必殺技を使い最強と言われた伝説のチームだ!!」
円堂が力説する伝説のチーム、『イナズマイレブン』。聞いてるだけでもスゴいチームだったとわかる。だが瑞貴が知ってる原作では『自然のプレーヤー』なんてなかったはずだ。瑞貴は頭を捻らせる。
(マネージャーじゃ……違うな。もう入部してるなら見つける必要はないし。いったい誰だろ?)
「ま…まさか、そのために必殺技の特訓を……!?」
「『ゴッドハンド』。キーパーが使っていたという必殺技だ」
「いったいそれは、どういう技なんだ……?」
緊張感が漂うように男子生徒はゴクリと唾を呑むと――。
「……さあ。そこまでは……」
「知らないのかよ!!」
どうやらどんな技か知らないまま特訓していたらしい。なんとも円堂らしいと言えるだろう。
「とにかくオレたちは強くなって『自然の(ナチュラル)プレーヤー』を見つけてもう一度このサッカー部を……『イナズマイレブン』として復活させるんだ!!」
どど――ん、という効果音がつくくらい人差し指を掲げて叫ぶ円堂。その後ろで五郎も円堂のマネをする。
「お前らなんか絶対ムリ!!」
「なんで笑うかー!?」
男子生徒たちは感動するどころか再びバカにするように大笑いし、円堂はカンカンになって怒る。
瑞貴はとりあえず元の世界と同じサッカー部に入部しようとしていたため、五郎の肩を軽く叩く。
「昨日ぶりだね五郎」
「あっ、瑞貴さん!」
ちなみに昨日お互いを名前呼びすることになった。さすがに年上ということで、五郎は『さん』付けであるが。
「雷門中に転校してきたんですね!」
「五郎、誰だそいつ?」
話から戻ってきた円堂がそう言うと、瑞貴と五郎は同時に肩を落とした。
「何言ってるんですか円堂センパイ! 昨日牧場で会ったじゃないですか!!」
「昨日……あっ! 特訓を見てた奴か!」
ポンと拳を手の平に叩く円堂。どうやら今の今まで忘れていたらしく、瑞貴も苦笑した。
「そうですよ。そして手当てしてくれて、円堂センパイの家まで運んでくれたんですよ」
「そうだったのか~。ありがとう! オレ、円堂守! よろしくな!!」
「私、井上瑞貴。今日から雷門中に転校してきたの」
円堂が手を差し出すと瑞貴も返すように手を重ね、握手を交わす。
「あの、円堂くん……」
「あっ、オレのことも名前で呼べよ! ……五郎だけじゃ不公平だし」
「ん? なんか言った?」
「なんでもねぇよ!」
瑞貴は語尾が聞き取れなかったので尋ねると、円堂は誤魔化すように首を振る。
「で。どうしたんだ?」
「私サッカー部に――」
「円堂くん!!!」
「マネージャー」
瑞貴の声を遮ったのはサッカー部マネージャー、木野秋だった。
「大変! 部室が潰されちゃう!!」
「ええ!? ワリィ瑞貴! 話は後でな!!」
ただごとじゃないと知った円堂はダッシュで部室へ向かい、秋と五郎もあとを追う。
「わ、私も行く!」
ちなみに瑞貴も。
☆☆☆☆☆
「なんだぁ~~っ!?」
「わわっ! 本当に部室が潰される!!」
四人が辿り着いた場所は、クレーン車の鉄球に当てられ、あちこちヒビが入っているサッカー部の部室。周りにはサッカー部の部員が集まっている。
そしてサッカー部の看板を持っている少女は――。
「お前は生徒会長…雷門夏未!! てめ~学園長の娘だからって勝手なことすんじゃねーぞ!!」
円堂の言葉は他の部員気持ちは一緒だった。全員眉をひそめているが、雷門夏未は怯みもしない。
「前にも言ったはずよ。弱小な部は学園の恥だから潰すって……。こんな負けてばかりの部は廃部よ!!」
「なっ、何~!?」
「……そんなに負けてるの?」
瑞貴がコッソリ秋に尋ねると、冷や汗をかく秋は思いっきり顔を背けた。
(……試合の申し込みがある分、ある意味マシだと思うけど)
後頭部をかきながら思う瑞貴。アニメでは部員が少なく練習試合すらできない状態だったからだ。その間にも円堂の怒りはヒートアップしている。
「勝ちゃあいいんだろ勝ちゃあ!! 次こそ絶対勝ぁつ!!!」
「次こそ100パーセントムリね」
「おっ。次の試合の申し込み、あったのか!?」
「あ…相手はいったい……?」
「なんだと~~っ!!」
ゲラゲラと笑う二人の男子生徒。それに便乗するかのように周りの生徒も笑い出した。
その矛先に向けられているのは昨日の特訓でボロボロになった円堂だ。バカにされて怒ると五郎も一緒になって男子生徒に刃向かう。
「だったら一回くらい勝ってみろよ。またこの前の試合だって、勢いよく横っ飛びして、ボールも取れず、ゴールポストに激突してたろ……」
「ようするに、お前ら才能がないんだよ。キャプテンがあれじゃな~」
「「ウムムムム~~ッ!!」」
そんな試合状況とボロボロの円堂を見たら、誰だってそう思うだろう。二人は怒っているが、瑞貴から見ると……。
(五郎……可愛い!)
可愛いもの好きな瑞貴は真っ先にそう思った。しかし円堂も言われっぱなしではない。
「バカにすんなよ。オレたちは『自然の(ナチュラル)プレーヤー』を見つけて『イナズマイレブン』になってみせるぞ!!!」
「自然の(ナチュラル)プレーヤーにイナズマイレブン!?」
「あの伝説の……?」
「そう『自然(ナチュラル)のプレーヤー』!! 自然を味方につけた女子プレーヤー!! そして『イナズマイレブン』!! それはかつての雷門中サッカー部の称号!! 必殺技を使い最強と言われた伝説のチームだ!!」
円堂が力説する伝説のチーム、『イナズマイレブン』。聞いてるだけでもスゴいチームだったとわかる。だが瑞貴が知ってる原作では『自然のプレーヤー』なんてなかったはずだ。瑞貴は頭を捻らせる。
(マネージャーじゃ……違うな。もう入部してるなら見つける必要はないし。いったい誰だろ?)
「ま…まさか、そのために必殺技の特訓を……!?」
「『ゴッドハンド』。キーパーが使っていたという必殺技だ」
「いったいそれは、どういう技なんだ……?」
緊張感が漂うように男子生徒はゴクリと唾を呑むと――。
「……さあ。そこまでは……」
「知らないのかよ!!」
どうやらどんな技か知らないまま特訓していたらしい。なんとも円堂らしいと言えるだろう。
「とにかくオレたちは強くなって『自然の(ナチュラル)プレーヤー』を見つけてもう一度このサッカー部を……『イナズマイレブン』として復活させるんだ!!」
どど――ん、という効果音がつくくらい人差し指を掲げて叫ぶ円堂。その後ろで五郎も円堂のマネをする。
「お前らなんか絶対ムリ!!」
「なんで笑うかー!?」
男子生徒たちは感動するどころか再びバカにするように大笑いし、円堂はカンカンになって怒る。
瑞貴はとりあえず元の世界と同じサッカー部に入部しようとしていたため、五郎の肩を軽く叩く。
「昨日ぶりだね五郎」
「あっ、瑞貴さん!」
ちなみに昨日お互いを名前呼びすることになった。さすがに年上ということで、五郎は『さん』付けであるが。
「雷門中に転校してきたんですね!」
「五郎、誰だそいつ?」
話から戻ってきた円堂がそう言うと、瑞貴と五郎は同時に肩を落とした。
「何言ってるんですか円堂センパイ! 昨日牧場で会ったじゃないですか!!」
「昨日……あっ! 特訓を見てた奴か!」
ポンと拳を手の平に叩く円堂。どうやら今の今まで忘れていたらしく、瑞貴も苦笑した。
「そうですよ。そして手当てしてくれて、円堂センパイの家まで運んでくれたんですよ」
「そうだったのか~。ありがとう! オレ、円堂守! よろしくな!!」
「私、井上瑞貴。今日から雷門中に転校してきたの」
円堂が手を差し出すと瑞貴も返すように手を重ね、握手を交わす。
「あの、円堂くん……」
「あっ、オレのことも名前で呼べよ! ……五郎だけじゃ不公平だし」
「ん? なんか言った?」
「なんでもねぇよ!」
瑞貴は語尾が聞き取れなかったので尋ねると、円堂は誤魔化すように首を振る。
「で。どうしたんだ?」
「私サッカー部に――」
「円堂くん!!!」
「マネージャー」
瑞貴の声を遮ったのはサッカー部マネージャー、木野秋だった。
「大変! 部室が潰されちゃう!!」
「ええ!? ワリィ瑞貴! 話は後でな!!」
ただごとじゃないと知った円堂はダッシュで部室へ向かい、秋と五郎もあとを追う。
「わ、私も行く!」
ちなみに瑞貴も。
☆☆☆☆☆
「なんだぁ~~っ!?」
「わわっ! 本当に部室が潰される!!」
四人が辿り着いた場所は、クレーン車の鉄球に当てられ、あちこちヒビが入っているサッカー部の部室。周りにはサッカー部の部員が集まっている。
そしてサッカー部の看板を持っている少女は――。
「お前は生徒会長…雷門夏未!! てめ~学園長の娘だからって勝手なことすんじゃねーぞ!!」
円堂の言葉は他の部員気持ちは一緒だった。全員眉をひそめているが、雷門夏未は怯みもしない。
「前にも言ったはずよ。弱小な部は学園の恥だから潰すって……。こんな負けてばかりの部は廃部よ!!」
「なっ、何~!?」
「……そんなに負けてるの?」
瑞貴がコッソリ秋に尋ねると、冷や汗をかく秋は思いっきり顔を背けた。
(……試合の申し込みがある分、ある意味マシだと思うけど)
後頭部をかきながら思う瑞貴。アニメでは部員が少なく練習試合すらできない状態だったからだ。その間にも円堂の怒りはヒートアップしている。
「勝ちゃあいいんだろ勝ちゃあ!! 次こそ絶対勝ぁつ!!!」
「次こそ100パーセントムリね」
「おっ。次の試合の申し込み、あったのか!?」
「あ…相手はいったい……?」