よみがえるイナズマ伝説!!
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「う…ん……」
輝く太陽の光に目が覚めると、井上瑞貴は違和感を感じて飛び起きる。先ほどまで部屋だった場所は草原で、その周りは何頭ものの牛がいた。
「ここ、どこ?」
突然のことに頭を抱えるが、すぐにポケットの中を調べる。
「……やっぱり」
伊達にイナズマイレブンばかりとはいえ、夢小説を見ているわけではない。スカートのポケットから見慣れぬメモがあった。瑞貴は即座にそれを開く。
『井上瑞貴様
この度は私たちの手違いで、あなたは元の世界に帰れなくなりました。大変申し訳ありません。
お詫びといってはなんですが、あなたがきっと気に入る世界に飛ばしました。
そちらの世界で不自由なく過ごせるように、私たちどもが最大限援助させていただきます』
瑞貴は頭が痛くなってきた。変な奴らのせいで元の世界に帰れないとは冗談じゃない。とはいえ為す術もないので半ばあきらめた。
とりあえず自分の現在地を確認しようと周囲を見渡すと、ある一点に目が止まる。
『イナズマ牧場』
「まさか――」
「来ぉい!!」
次に紡ぐの言葉を塞がれ、声がした方に振り向く。
そこにはサッカーボールをつけて襲いかかる牛に立ち向かう額にバンダナを巻いた少年と、その傍の切り株に隠れながら見守る少年がいた。
「円堂センパイムチャですよ~~っ!!」
「バカヤロ――ッ!! どんなボールもオレは止める!!」
彼の名は円堂守。雷門中サッカー部キャプテンでGK。もう一人は多摩野五郎。円堂を慕う後輩でMF。もう瑞貴は確信した。ここは――。
「イナズマイレブン。しかも漫画版の世界だ……」
「うおおぉぉおおお!! ゴッドハンドー!!」
円堂はそう叫んで突進する牛からボールを受け止める。が……。
「ぐぐ……」
結局牛のパワーに負けた円堂は、空高く飛ばされた。
「やっぱムチャだった~~っ!!」
悲鳴をあげる五郎とは反対に、瑞貴は生で見た無茶すぎる特訓に唖然とした。
「むぐぅ……」
「やっぱりやめましょうよ。こんな特訓~~!!」
「なんのもういっちょ~~っ!!」
「円堂センパイ!!」
「あの~」
耐えきれず話しかけた瑞貴の声に円堂と五郎は振り向く。
「何してるの?」
「何って――サッカーの特訓だよ!」
「どう見たってムチャ過ぎるでしょ!?」
満面の笑みで答える円堂に瑞貴はツッコまざるを得ない。
「もう一度だ!」
「円堂センパイ~~ッ!!」
円堂が五郎の叫びも無視して再び牛に立ち向かおうと構えた。瑞貴は溜息をついて五郎の横につき身長に合わせるよう腰を落とす。
「君の先輩、いつもああなの?」
「はい……。普通じゃ有り得ない特訓ばかりしてるんです……」
その間にまた牛に飛ばされた円堂。五郎は慌てて駆けより、瑞貴は二度目の溜息をついた。
☆☆☆☆☆
「すみません。手当てしてもらった上に円堂センパイを運んでもらって……」
「ヘーキヘーキ。私、力はあるから」
夕方まで特訓(?)した円堂はボロボロになって気絶し、身長的に五郎は無理なため、瑞貴がおぶることになった。そして円堂を親に預け、瑞貴と五郎は挨拶をしてから家を出た。
「あっ、そういえば聞きたいことがあるんだけど」
「はい?」
「この住所知ってるかな」
瑞貴はメモにある住所を見せると、五郎はすげわかったらしく「ああ」と声を上げた。
「ここ、この近くですよ」
「マジかい」
ということは円堂と近所になる。瑞貴は嬉しいと同時に複雑な面もあった。
「もしかして引っ越してきたんですか? その制服も見たことありませんし」
「まあ…そんな感じ」
まさか「異世界から来ました」なんて言えるわけない。非現実的な上に頭おかしいと思われるのがオチだ。
「今日のお礼にボク、案内します!」
「是非ともお願いします」
――五郎に案内してもらった家は立派な一軒家だった。最大限援助する、と言われたが一人暮らしには大きすぎるくらいだ。
瑞貴が部屋に行くと自分の好きな雰囲気の部屋だった。クローゼットの中にある服も、全て好みのものばかりだ。ふと机の上を見るとメモがあった。
『井上瑞貴様
あなたは明日から雷門中に通うことになります。
手続きなどは全てやっておきましたので、原作のことは気にせず楽しんでください』
瑞貴はそのメモを破り、叩きつけるようにゴミ箱へ捨てた。
「こいつら……次会ったらシメてやる」
低い声で呟いた瑞貴の目には、怒りの炎がメラメラと燃えていた。
☆☆☆☆☆
翌日――。瑞貴は地図を片手に雷門中へ辿り着いた。
「ここが雷門中……大きすぎるでしょ!?」
さすがマンモス校と納得していると、離れた所で笑い声が聞こえた。
輝く太陽の光に目が覚めると、井上瑞貴は違和感を感じて飛び起きる。先ほどまで部屋だった場所は草原で、その周りは何頭ものの牛がいた。
「ここ、どこ?」
突然のことに頭を抱えるが、すぐにポケットの中を調べる。
「……やっぱり」
伊達にイナズマイレブンばかりとはいえ、夢小説を見ているわけではない。スカートのポケットから見慣れぬメモがあった。瑞貴は即座にそれを開く。
『井上瑞貴様
この度は私たちの手違いで、あなたは元の世界に帰れなくなりました。大変申し訳ありません。
お詫びといってはなんですが、あなたがきっと気に入る世界に飛ばしました。
そちらの世界で不自由なく過ごせるように、私たちどもが最大限援助させていただきます』
瑞貴は頭が痛くなってきた。変な奴らのせいで元の世界に帰れないとは冗談じゃない。とはいえ為す術もないので半ばあきらめた。
とりあえず自分の現在地を確認しようと周囲を見渡すと、ある一点に目が止まる。
『イナズマ牧場』
「まさか――」
「来ぉい!!」
次に紡ぐの言葉を塞がれ、声がした方に振り向く。
そこにはサッカーボールをつけて襲いかかる牛に立ち向かう額にバンダナを巻いた少年と、その傍の切り株に隠れながら見守る少年がいた。
「円堂センパイムチャですよ~~っ!!」
「バカヤロ――ッ!! どんなボールもオレは止める!!」
彼の名は円堂守。雷門中サッカー部キャプテンでGK。もう一人は多摩野五郎。円堂を慕う後輩でMF。もう瑞貴は確信した。ここは――。
「イナズマイレブン。しかも漫画版の世界だ……」
「うおおぉぉおおお!! ゴッドハンドー!!」
円堂はそう叫んで突進する牛からボールを受け止める。が……。
「ぐぐ……」
結局牛のパワーに負けた円堂は、空高く飛ばされた。
「やっぱムチャだった~~っ!!」
悲鳴をあげる五郎とは反対に、瑞貴は生で見た無茶すぎる特訓に唖然とした。
「むぐぅ……」
「やっぱりやめましょうよ。こんな特訓~~!!」
「なんのもういっちょ~~っ!!」
「円堂センパイ!!」
「あの~」
耐えきれず話しかけた瑞貴の声に円堂と五郎は振り向く。
「何してるの?」
「何って――サッカーの特訓だよ!」
「どう見たってムチャ過ぎるでしょ!?」
満面の笑みで答える円堂に瑞貴はツッコまざるを得ない。
「もう一度だ!」
「円堂センパイ~~ッ!!」
円堂が五郎の叫びも無視して再び牛に立ち向かおうと構えた。瑞貴は溜息をついて五郎の横につき身長に合わせるよう腰を落とす。
「君の先輩、いつもああなの?」
「はい……。普通じゃ有り得ない特訓ばかりしてるんです……」
その間にまた牛に飛ばされた円堂。五郎は慌てて駆けより、瑞貴は二度目の溜息をついた。
☆☆☆☆☆
「すみません。手当てしてもらった上に円堂センパイを運んでもらって……」
「ヘーキヘーキ。私、力はあるから」
夕方まで特訓(?)した円堂はボロボロになって気絶し、身長的に五郎は無理なため、瑞貴がおぶることになった。そして円堂を親に預け、瑞貴と五郎は挨拶をしてから家を出た。
「あっ、そういえば聞きたいことがあるんだけど」
「はい?」
「この住所知ってるかな」
瑞貴はメモにある住所を見せると、五郎はすげわかったらしく「ああ」と声を上げた。
「ここ、この近くですよ」
「マジかい」
ということは円堂と近所になる。瑞貴は嬉しいと同時に複雑な面もあった。
「もしかして引っ越してきたんですか? その制服も見たことありませんし」
「まあ…そんな感じ」
まさか「異世界から来ました」なんて言えるわけない。非現実的な上に頭おかしいと思われるのがオチだ。
「今日のお礼にボク、案内します!」
「是非ともお願いします」
――五郎に案内してもらった家は立派な一軒家だった。最大限援助する、と言われたが一人暮らしには大きすぎるくらいだ。
瑞貴が部屋に行くと自分の好きな雰囲気の部屋だった。クローゼットの中にある服も、全て好みのものばかりだ。ふと机の上を見るとメモがあった。
『井上瑞貴様
あなたは明日から雷門中に通うことになります。
手続きなどは全てやっておきましたので、原作のことは気にせず楽しんでください』
瑞貴はそのメモを破り、叩きつけるようにゴミ箱へ捨てた。
「こいつら……次会ったらシメてやる」
低い声で呟いた瑞貴の目には、怒りの炎がメラメラと燃えていた。
☆☆☆☆☆
翌日――。瑞貴は地図を片手に雷門中へ辿り着いた。
「ここが雷門中……大きすぎるでしょ!?」
さすがマンモス校と納得していると、離れた所で笑い声が聞こえた。