開幕! フットボールフロンティア!!
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井上瑞貴と多摩野五郎が病院に運ばれたと知った、円堂守たち雷門サッカー部は稲妻総合病院に駆け付けた。
そしてしばらくして事情を聞いた円堂、木野秋、染岡竜吾、雷門夏未が病院から出てきた。その表情は重苦しかった。
「まだ面会はムリそうだ……。二人共命に別状はないらしい……。だけど……瑞貴は意識不明で、五郎はサッカーを続けられるのかどうか……」
「「「「「!!!」」」」」
全員二人の容態が悪いことにショックを受ける。栗松鉄平は詳しいことを聞き出す。
「そんな……!!! 瑞貴先輩と五郎は何故こんなことに!?」
「……救急車を呼んでくれた人たちの話によると……」
染岡が説明してくれた。
――五郎は合宿前でも使った特訓マシーンで練習していた。それを犬の散歩をしていた老人が見かける。
『ホーウ。朝からがんばるのぉ……』
老人が感心していると、バギッという嫌な音が聞こえた。すると特訓マシーンがどんどん崩れていく。
『危ない!!』
『うわあぁぁあああ!!!』
老人が叫ぶも五郎は崩れた丸太やタイヤの下敷きになってしまった。
『ひゃあ、こりゃ大変じゃ!!! 少年!! 大丈夫か少年!?』
『うぅ……。試合に…行かなくちゃ……。フットボールフロンティア…に…………』
瑞貴は時間に間に合うように雷門中へ向かう途中、横断歩道で信号が青になるのを待っていた。
『守たち驚くだろうな~。試合もがんばらなきゃ!』
意気込む瑞貴を、隣で同じく青になるのを待っていた女性は微笑ましく思っていた。
『ニャ~』
ふと目を凝らせば子猫が道路の真ん中にいた。行き交う車に怖がっているのか、身を丸めている。――すると大型のトラックが子猫に直撃しようとしていた。
『危ない!!』
『ちょっとお嬢ちゃん!?』
女性が止める間もなく瑞貴は道路に飛び出し、フェイントの要領で車をかわしていく。
『オーロラベール!』
子猫を抱え必殺技でトラックを防ぎ反対側の通路に行くが、飛び出した反動で倒れてしまった。髪ゴムも擦り切れ、解かれた瑞貴の髪が広がる。
その間に信号も青になり、女性は瑞貴の元へ駆け寄る。
『お嬢ちゃん!? しっかりして!!』
『ね…猫は……?』
女性が目を向けると、子猫は瑞貴の腕から出て、公園に逃げて行った。あの様子だと無傷だろう。
『大丈夫だよ! お嬢ちゃんがかばってくれたから……』
『よ…かった……』
それから五郎も瑞貴も老人と女性が呼んでくれた救急車に運ばれた。
――その話を聞いたチームメイトは驚きを隠せず、風丸一郎太はボロボロになった五郎のジャージを持ち、半田真一は手の平に乗せた髪ゴムを握って涙ぐむ。
「五郎……。そんな……ギリギリまで練習してたなんて……。ジャージもボロボロだ……」
「瑞貴も……覚え立ての必殺技を使ったとはいえ……身を挺して……」
二人が来れなくなった経緯を知ると、みんな眉を下げて落ち込む。
「落ち込んでる場合じゃないぞ!! 試合時間は迫ってるんだ!!」
豪炎寺修也の声でみんな我に返るが、一つ重要なことがある。壁山塀吾郎はそれを豪炎寺に問う。
「だ…だけどこれじゃ一人足りません……」
「マネージャー」
「だ…誰かに助っ人を頼んでみます……」
秋はすぐに携帯電話を取り出して片っ端から連絡を始める。
「いくぞ円堂!!」
「ああ」
豪炎寺に促されて円堂もバスに乗る。しかし、心の内は……。
(そうだ…今は試合をがんばらなくちゃ……だけど、だけど……。瑞貴…五郎……)
チームの支えとなり相棒の瑞貴、いつも慕ってくれる五郎。この二人がいないことに円堂は涙を流した。
そしてしばらくして事情を聞いた円堂、木野秋、染岡竜吾、雷門夏未が病院から出てきた。その表情は重苦しかった。
「まだ面会はムリそうだ……。二人共命に別状はないらしい……。だけど……瑞貴は意識不明で、五郎はサッカーを続けられるのかどうか……」
「「「「「!!!」」」」」
全員二人の容態が悪いことにショックを受ける。栗松鉄平は詳しいことを聞き出す。
「そんな……!!! 瑞貴先輩と五郎は何故こんなことに!?」
「……救急車を呼んでくれた人たちの話によると……」
染岡が説明してくれた。
――五郎は合宿前でも使った特訓マシーンで練習していた。それを犬の散歩をしていた老人が見かける。
『ホーウ。朝からがんばるのぉ……』
老人が感心していると、バギッという嫌な音が聞こえた。すると特訓マシーンがどんどん崩れていく。
『危ない!!』
『うわあぁぁあああ!!!』
老人が叫ぶも五郎は崩れた丸太やタイヤの下敷きになってしまった。
『ひゃあ、こりゃ大変じゃ!!! 少年!! 大丈夫か少年!?』
『うぅ……。試合に…行かなくちゃ……。フットボールフロンティア…に…………』
瑞貴は時間に間に合うように雷門中へ向かう途中、横断歩道で信号が青になるのを待っていた。
『守たち驚くだろうな~。試合もがんばらなきゃ!』
意気込む瑞貴を、隣で同じく青になるのを待っていた女性は微笑ましく思っていた。
『ニャ~』
ふと目を凝らせば子猫が道路の真ん中にいた。行き交う車に怖がっているのか、身を丸めている。――すると大型のトラックが子猫に直撃しようとしていた。
『危ない!!』
『ちょっとお嬢ちゃん!?』
女性が止める間もなく瑞貴は道路に飛び出し、フェイントの要領で車をかわしていく。
『オーロラベール!』
子猫を抱え必殺技でトラックを防ぎ反対側の通路に行くが、飛び出した反動で倒れてしまった。髪ゴムも擦り切れ、解かれた瑞貴の髪が広がる。
その間に信号も青になり、女性は瑞貴の元へ駆け寄る。
『お嬢ちゃん!? しっかりして!!』
『ね…猫は……?』
女性が目を向けると、子猫は瑞貴の腕から出て、公園に逃げて行った。あの様子だと無傷だろう。
『大丈夫だよ! お嬢ちゃんがかばってくれたから……』
『よ…かった……』
それから五郎も瑞貴も老人と女性が呼んでくれた救急車に運ばれた。
――その話を聞いたチームメイトは驚きを隠せず、風丸一郎太はボロボロになった五郎のジャージを持ち、半田真一は手の平に乗せた髪ゴムを握って涙ぐむ。
「五郎……。そんな……ギリギリまで練習してたなんて……。ジャージもボロボロだ……」
「瑞貴も……覚え立ての必殺技を使ったとはいえ……身を挺して……」
二人が来れなくなった経緯を知ると、みんな眉を下げて落ち込む。
「落ち込んでる場合じゃないぞ!! 試合時間は迫ってるんだ!!」
豪炎寺修也の声でみんな我に返るが、一つ重要なことがある。壁山塀吾郎はそれを豪炎寺に問う。
「だ…だけどこれじゃ一人足りません……」
「マネージャー」
「だ…誰かに助っ人を頼んでみます……」
秋はすぐに携帯電話を取り出して片っ端から連絡を始める。
「いくぞ円堂!!」
「ああ」
豪炎寺に促されて円堂もバスに乗る。しかし、心の内は……。
(そうだ…今は試合をがんばらなくちゃ……だけど、だけど……。瑞貴…五郎……)
チームの支えとなり相棒の瑞貴、いつも慕ってくれる五郎。この二人がいないことに円堂は涙を流した。