呪いの挑戦状
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不気味な空気の中、最初に言葉を発したのは尾刈斗中サッカー部のキャプテン・幽谷博之だ。
「あの帝国学園に勝ったという雷門中サッカー部と、ぜひ試合をお願いしたいと思いましてねぇ」
「断る!! あんなムカツク手紙よこしやがって」
「第一あんなの脅しみたいなもんじゃん!」
「ホウ。いい度胸だ、では呪われてもいいということですね……」
幽谷はそう言うと、円堂は「呪いなんてオレは信じねぇ!」と刃向かう。
「いいんですか? あなたのおじいさんが地獄で苦しむかもしれませんよ。ヒッヒッヒッ」
「何ぃ~!?」
「井上瑞貴。あなたの日常にも恐ろしい災難が訪れますよ……」
「ゲッ!」
「そちらの豪炎寺修也は、確か妹が事故で入院中とか……。容態が悪くならなければいいですが……」
「てめぇ……」
幽谷は円堂、瑞貴、豪炎寺に忠告するようにニヤッと笑う。瑞貴も円堂から離れ、三人は歯を食いしばって幽谷を睨み返す。
「ヒドい!! 呪いとか言って人の不安を煽るなんて最低です!!」
五郎は青ざめながらも幽谷たちに反論する。すると円堂がそれを制するように五郎の前に腕を出す。しかし幽谷はそれを物ともせずに、ニターッと笑う。
「信じる信じないは自由ですよ」
「ふざけんなよ。お前らみてーな奴らと試合だと!? そんなもんするまでもねえ!」
円堂は拳を握りしめて幽谷たちに近づく。その行動に雷門の四人はギョッとした。
「「センパイ!!!」」
「よせ!! 殴るな円堂!」
「そんなことやっても意味ないよ!」
みんなが制止の声を上げる中、円堂は幽谷のそばを通り過ぎた。
「グラウンドに来い。一対一で充分だ。お前のシュート止めてやるぜ!!」
「ホウ」
☆☆☆☆☆
それから雷門中のグラウンドに場所を移した。勝負の内容はPK対決。
「そんな…PKなんて……。圧倒的にキーパーの方が不利なのに……」
「きっとセンパイなりの勝算があるんですよ」
不安な栗松と五郎に対し、瑞貴と豪炎寺は厳しい表情で様子を見る。
普通PKは蹴られてから反応したのでは間に合わない。左右どちらにボールを蹴ってくるかキッカーとの駆け引きが重要だ。
((守/円堂…あんたは/お前はいったいどうする……?))
円堂はゴールの前で体をほぐし、移動して幽谷に向き直る。
「さあ、いつでもいいぜ」
円堂が移動した場所に誰もが驚いた。なんと彼は幽谷たちから見て左端ギリギリに構えているのだから。
「なるほど……。ああやって端に立つことで相手にプレッシャーをかけたのか」
「えっ!?」
「これなら素直に右を狙うか、それとも裏をかくか迷うね」
豪炎寺と瑞貴の言葉通り、幽谷はどうするべきか悩んでいる。
「だけど、ゴールは幅7メートル以上あるんでヤンスよ! 一番右端を狙われたらおしまいだ!!」
「……いや。円堂の瞬発力なら届くかもしれない」
「えっ?」
五郎は豪炎寺の思考を察した。瑞貴と豪炎寺が入部する前の試合で、勢いよく横っ飛びしたせいでゴールポストに激突した。
「あのバネはハンパじゃないっス!!!」
「この奇策、守の身体能力なら可能かもしれない」
幽谷はその会話が聞こえたのか、さらに迷った。届くわけがないと思いつつも円堂の自信が幽谷の心を揺らがす。そしてついに幽谷が動いた。
「こうだぁ――っ!!」
なんと幽谷は右端ギリギリに狙ってシュートを撃つ。しかし円堂も速い。ダッシュに迷いがなくこのままだとボールを取れる。
「フッ、愚かな!」
「あの帝国学園に勝ったという雷門中サッカー部と、ぜひ試合をお願いしたいと思いましてねぇ」
「断る!! あんなムカツク手紙よこしやがって」
「第一あんなの脅しみたいなもんじゃん!」
「ホウ。いい度胸だ、では呪われてもいいということですね……」
幽谷はそう言うと、円堂は「呪いなんてオレは信じねぇ!」と刃向かう。
「いいんですか? あなたのおじいさんが地獄で苦しむかもしれませんよ。ヒッヒッヒッ」
「何ぃ~!?」
「井上瑞貴。あなたの日常にも恐ろしい災難が訪れますよ……」
「ゲッ!」
「そちらの豪炎寺修也は、確か妹が事故で入院中とか……。容態が悪くならなければいいですが……」
「てめぇ……」
幽谷は円堂、瑞貴、豪炎寺に忠告するようにニヤッと笑う。瑞貴も円堂から離れ、三人は歯を食いしばって幽谷を睨み返す。
「ヒドい!! 呪いとか言って人の不安を煽るなんて最低です!!」
五郎は青ざめながらも幽谷たちに反論する。すると円堂がそれを制するように五郎の前に腕を出す。しかし幽谷はそれを物ともせずに、ニターッと笑う。
「信じる信じないは自由ですよ」
「ふざけんなよ。お前らみてーな奴らと試合だと!? そんなもんするまでもねえ!」
円堂は拳を握りしめて幽谷たちに近づく。その行動に雷門の四人はギョッとした。
「「センパイ!!!」」
「よせ!! 殴るな円堂!」
「そんなことやっても意味ないよ!」
みんなが制止の声を上げる中、円堂は幽谷のそばを通り過ぎた。
「グラウンドに来い。一対一で充分だ。お前のシュート止めてやるぜ!!」
「ホウ」
☆☆☆☆☆
それから雷門中のグラウンドに場所を移した。勝負の内容はPK対決。
「そんな…PKなんて……。圧倒的にキーパーの方が不利なのに……」
「きっとセンパイなりの勝算があるんですよ」
不安な栗松と五郎に対し、瑞貴と豪炎寺は厳しい表情で様子を見る。
普通PKは蹴られてから反応したのでは間に合わない。左右どちらにボールを蹴ってくるかキッカーとの駆け引きが重要だ。
((守/円堂…あんたは/お前はいったいどうする……?))
円堂はゴールの前で体をほぐし、移動して幽谷に向き直る。
「さあ、いつでもいいぜ」
円堂が移動した場所に誰もが驚いた。なんと彼は幽谷たちから見て左端ギリギリに構えているのだから。
「なるほど……。ああやって端に立つことで相手にプレッシャーをかけたのか」
「えっ!?」
「これなら素直に右を狙うか、それとも裏をかくか迷うね」
豪炎寺と瑞貴の言葉通り、幽谷はどうするべきか悩んでいる。
「だけど、ゴールは幅7メートル以上あるんでヤンスよ! 一番右端を狙われたらおしまいだ!!」
「……いや。円堂の瞬発力なら届くかもしれない」
「えっ?」
五郎は豪炎寺の思考を察した。瑞貴と豪炎寺が入部する前の試合で、勢いよく横っ飛びしたせいでゴールポストに激突した。
「あのバネはハンパじゃないっス!!!」
「この奇策、守の身体能力なら可能かもしれない」
幽谷はその会話が聞こえたのか、さらに迷った。届くわけがないと思いつつも円堂の自信が幽谷の心を揺らがす。そしてついに幽谷が動いた。
「こうだぁ――っ!!」
なんと幽谷は右端ギリギリに狙ってシュートを撃つ。しかし円堂も速い。ダッシュに迷いがなくこのままだとボールを取れる。
「フッ、愚かな!」