全てをかけろ! FFI決勝戦!!
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――宿舎に戻った瑞貴はイナズマジャパンに大介のことを伝えたが、栗松鉄平を始めみんなは当然驚いた。
「えー! キャプテンのおじいさんが生きていたでヤンスか――っ!!」
「それはさぞかし嬉しいだろうっスねぇ……」
「うん」
雷門中にいた頃から何度も聞いていたので、憧れの強さを知る壁山塀吾郎と木野秋は涙ぐんだ。だが、風丸は複雑そうな表情を浮かべる。
「しかし、まさかコトアールの監督とはな……」
「真剣に戦えるんだろうな? 馴れ合いはごめんだぜ。チッ」
「大丈夫だよ、明王」
「その心配はいらないようだぜ」
「えっ?」
舌打ちする不動明王に瑞貴と豪炎寺修也は否定し、外を示した。みんなは宿舎の外に出ると――。
ドガアッ!!
「円堂!!」
不動たちの前にいたのは、タイヤでキーパー特訓をしていた円堂だった。
「みんな、心配はいらないよ。相手がじいちゃんだろうと全力でいく!! サッカーに嘘はつけない!!」
その姿は韓国戦前のような迷いはない。全力で戦おうとするキャプテンの姿に、瑞貴たちは安心した。
☆☆☆☆☆
翌日。ついにFFI決勝戦!!!
全世界が見守る大事な一戦。アジアエリアの日本代表・イナズマジャパン対アフリカエリアのコトアール代表・リトルギガント。どちらもなみいる強豪を破りここまで登りつめてた。
試合中継は生放送で日本やアジアや世界に流れ、観客席にはエドガー=バルチナス、テレス=トルーエ、マック=ロニージョ、フィディオ=アルデナやアンジェロ=ガブリーニもいた。
「オレらの分まで頼んだよ、マモル、ミズキ」
瑞貴がベンチでウォーミングアップする中、ロココ=ウルパが現れた。
「ロココ……」
「ミズキ、PK戦以来だね。あのときからボクはこの日を楽しみにしていた……」
円堂と瑞貴がそれぞれスペイン代表のレッドマタドールを相手する中、PKを自ら申し出たのがロココだった。
「あのとき伝えた気持ち、ボクは今でも変わってないよ。――ボクはミズキのことが好きだ」
「っ!」
「「「「「なっ!?」」」」」
敵陣の中での大胆告白――された本人の瑞貴はもちろん、瑞貴に好意を持つ男性陣だけじゃなくその場の全員が驚いた。
「試合、お互いベストを尽くそうね」
爽やかに去って行くロココだが、イナズマジャパンベンチはロココが落とした爆弾発言にしばし固まったのだった。
一方、円堂も一人でリトルギガントのベンチに来ていた。もちろん大介に会うために。
「じいちゃん……」
「守……」
「事情は聞いたよ。影山の魔の手から逃れるため、海外に脱出していたんだね。この手紙、本物だって信じてた」
日本にいた頃、円堂の元へと届いた『頂上にて待ってる!!』という手紙……何度も特訓ノートで見た筆跡で、響木正剛にも確認を取って大介が生きているのではと可能性があった。そして夏未の調査により、目の前にいるのは本物の祖父だとわかる。
「じいちゃん!! オレ約束通り、この世界の頂上に来たよ!!」
「よく来たな、守……。だがサッカーに孫も何も関係ない!! わかっているな」
「ああ、もちろんさ。オレも手加減しないよ。――オレの全てをこの試合にかける!!」
「フッ、今のお前はワシには勝てんよ」
((試合が、楽しみだ――!!))
お互い背を向け、自分のチームの元へと戻って行った。
その様子に円堂の相棒の瑞貴と、幼馴染の風丸だからこそ思う所がある。
「憧れのおじいさんに会ったんだ……。もっと話もしたいだろうにね……」
「小さな頃から、ずーっとおじいさんを目標にがんばってきたんだ……。悔しくてもバカにされても、来る日も来る日も……」
「あいつのことだ……。サッカーで語る気なんだろう。そして、おじいさんもきっと……」
「孫もじいさんもサッカーバカか……。やれやれ」
過去を振り返る瑞貴と風丸に、豪炎寺と不動は円堂と大介がこれからする伝え方がわかっていた。
円堂はイナズマジャパンのベンチに戻り、瑞貴と顔を見合わせる。
「気持ちの決着は済んだ?」
「ああ。『じいちゃんの孫』として話すのはな。これから試合が終わるまでは『一人のサッカープレーヤー』としてサッカーで話す」
円堂は真っ直ぐ瑞貴に向かって拳を突き出し、ニッと笑う。
「よろしくな、相棒!!」
「こちらこそ、相棒!!」
瑞貴も笑い返し、円堂と拳をコツンとぶつけ合った。そして二人はイナズマジャパンのみんなに顔を向ける。
「よぉし! 泣いても笑ってもこれが最後だ!!」
「イナズマジャパンの全力を出しきろう!!」
「「「「「オオオッ!!」」」」」
スターティングメンバー
GK・円堂
DF・風丸、栗松、壁山、綱海
MF・瑞貴、鬼道、不動
FW・豪炎寺、虎丸、ヒロト
高らかにホイッスルが鳴り、イナズマジャパンボールでキックオフ。宇都宮虎丸からボールを受け取った豪炎寺がドリブルで上がって行く。
「まずは先制点で流れを作る!! 真ヒートタックル!!」
「へぇ……それが日本の必殺技か」
「えっ!?」
なんとマキシ=クゥは豪炎寺の必殺技を相手に普通にボールを奪った。かわされた本人の豪炎寺はもちろん、不動も驚く。
「何ー……!?」
「なんてバネだ!! こいつら、身体能力はハンパねぇ!!」
「えー! キャプテンのおじいさんが生きていたでヤンスか――っ!!」
「それはさぞかし嬉しいだろうっスねぇ……」
「うん」
雷門中にいた頃から何度も聞いていたので、憧れの強さを知る壁山塀吾郎と木野秋は涙ぐんだ。だが、風丸は複雑そうな表情を浮かべる。
「しかし、まさかコトアールの監督とはな……」
「真剣に戦えるんだろうな? 馴れ合いはごめんだぜ。チッ」
「大丈夫だよ、明王」
「その心配はいらないようだぜ」
「えっ?」
舌打ちする不動明王に瑞貴と豪炎寺修也は否定し、外を示した。みんなは宿舎の外に出ると――。
ドガアッ!!
「円堂!!」
不動たちの前にいたのは、タイヤでキーパー特訓をしていた円堂だった。
「みんな、心配はいらないよ。相手がじいちゃんだろうと全力でいく!! サッカーに嘘はつけない!!」
その姿は韓国戦前のような迷いはない。全力で戦おうとするキャプテンの姿に、瑞貴たちは安心した。
☆☆☆☆☆
翌日。ついにFFI決勝戦!!!
全世界が見守る大事な一戦。アジアエリアの日本代表・イナズマジャパン対アフリカエリアのコトアール代表・リトルギガント。どちらもなみいる強豪を破りここまで登りつめてた。
試合中継は生放送で日本やアジアや世界に流れ、観客席にはエドガー=バルチナス、テレス=トルーエ、マック=ロニージョ、フィディオ=アルデナやアンジェロ=ガブリーニもいた。
「オレらの分まで頼んだよ、マモル、ミズキ」
瑞貴がベンチでウォーミングアップする中、ロココ=ウルパが現れた。
「ロココ……」
「ミズキ、PK戦以来だね。あのときからボクはこの日を楽しみにしていた……」
円堂と瑞貴がそれぞれスペイン代表のレッドマタドールを相手する中、PKを自ら申し出たのがロココだった。
「あのとき伝えた気持ち、ボクは今でも変わってないよ。――ボクはミズキのことが好きだ」
「っ!」
「「「「「なっ!?」」」」」
敵陣の中での大胆告白――された本人の瑞貴はもちろん、瑞貴に好意を持つ男性陣だけじゃなくその場の全員が驚いた。
「試合、お互いベストを尽くそうね」
爽やかに去って行くロココだが、イナズマジャパンベンチはロココが落とした爆弾発言にしばし固まったのだった。
一方、円堂も一人でリトルギガントのベンチに来ていた。もちろん大介に会うために。
「じいちゃん……」
「守……」
「事情は聞いたよ。影山の魔の手から逃れるため、海外に脱出していたんだね。この手紙、本物だって信じてた」
日本にいた頃、円堂の元へと届いた『頂上にて待ってる!!』という手紙……何度も特訓ノートで見た筆跡で、響木正剛にも確認を取って大介が生きているのではと可能性があった。そして夏未の調査により、目の前にいるのは本物の祖父だとわかる。
「じいちゃん!! オレ約束通り、この世界の頂上に来たよ!!」
「よく来たな、守……。だがサッカーに孫も何も関係ない!! わかっているな」
「ああ、もちろんさ。オレも手加減しないよ。――オレの全てをこの試合にかける!!」
「フッ、今のお前はワシには勝てんよ」
((試合が、楽しみだ――!!))
お互い背を向け、自分のチームの元へと戻って行った。
その様子に円堂の相棒の瑞貴と、幼馴染の風丸だからこそ思う所がある。
「憧れのおじいさんに会ったんだ……。もっと話もしたいだろうにね……」
「小さな頃から、ずーっとおじいさんを目標にがんばってきたんだ……。悔しくてもバカにされても、来る日も来る日も……」
「あいつのことだ……。サッカーで語る気なんだろう。そして、おじいさんもきっと……」
「孫もじいさんもサッカーバカか……。やれやれ」
過去を振り返る瑞貴と風丸に、豪炎寺と不動は円堂と大介がこれからする伝え方がわかっていた。
円堂はイナズマジャパンのベンチに戻り、瑞貴と顔を見合わせる。
「気持ちの決着は済んだ?」
「ああ。『じいちゃんの孫』として話すのはな。これから試合が終わるまでは『一人のサッカープレーヤー』としてサッカーで話す」
円堂は真っ直ぐ瑞貴に向かって拳を突き出し、ニッと笑う。
「よろしくな、相棒!!」
「こちらこそ、相棒!!」
瑞貴も笑い返し、円堂と拳をコツンとぶつけ合った。そして二人はイナズマジャパンのみんなに顔を向ける。
「よぉし! 泣いても笑ってもこれが最後だ!!」
「イナズマジャパンの全力を出しきろう!!」
「「「「「オオオッ!!」」」」」
スターティングメンバー
GK・円堂
DF・風丸、栗松、壁山、綱海
MF・瑞貴、鬼道、不動
FW・豪炎寺、虎丸、ヒロト
高らかにホイッスルが鳴り、イナズマジャパンボールでキックオフ。宇都宮虎丸からボールを受け取った豪炎寺がドリブルで上がって行く。
「まずは先制点で流れを作る!! 真ヒートタックル!!」
「へぇ……それが日本の必殺技か」
「えっ!?」
なんとマキシ=クゥは豪炎寺の必殺技を相手に普通にボールを奪った。かわされた本人の豪炎寺はもちろん、不動も驚く。
「何ー……!?」
「なんてバネだ!! こいつら、身体能力はハンパねぇ!!」