鬼道有人と不動明王がキラーフィールズでファイアードラゴンのパーフェクトゾーンプレスを破り、井上瑞貴のシュートにより２対２の同点に追いついた。


「やった――っ!!」

「パーフェクトゾーンプレスを攻略っス――っ!!」

「世界の舞台まで…あと１点!!」

「――いや、喜ぶのはまだ早い」


栗松鉄平や壁山塀吾郎や円堂守が喜んでいると、豪炎寺修也がその空気を止めてファイアードラゴンに顔を向ける。ファイアードラゴンからも凄まじい闘志が溢れていた。


「あと１点は韓国も同じこと。奴らも最後の力をぶつけてくる……。それにキラーフィールズは激しすぎる。連発できる技じゃない」

「じゃ、じゃあどうすれば……!?」

「――そうか！」


豪炎寺の見解に壁山たちが焦っていると、瑞貴は豪炎寺の考えている作戦がわかって声を上げた。


「修也、カウンターだね!!」

「ああ。残り時間、あいつらは全力で攻めてくる。それに耐えて一気にカウンターで決めるんだ」

「決められるのかよ……お前に」

「ＦＷのプライドにかけて、絶対に決めてみせる!!」


不動が怪訝そうに言ったが、豪炎寺は怯みもせず言い切った。同じＦＷの瑞貴も真剣な表情でいる。有言実行させると言わんばかりだ。

豪炎寺が立てた作戦に円堂も乗ることを決意した。


「よーし、ラスト６分！　その作戦にかけてみよう」

「とびきりのカウンターで世界へ行こうね!!」

「頼むぜ豪炎寺!!」

「オウッ!!」


瑞貴と円堂と豪炎寺は顔を拳を作り、近いと決意を表すように腕を合わせた。

残り時間もあとわずか。大詰めとなる試合にボールを持つアフロディたちファイアードラゴンが攻め上がって来る。


「来たぞ!!　なるべく粘って韓国を全員上げさせろ!!」

（頼んだぞ、みんな……）


構える風丸一郎太たちＤＦに豪炎寺はその場を託しつつ準備する。

どんどん攻めるファイアードラゴンに対し、イナズマジャパンも必死に防戦して耐えていく。瑞貴も応援していた。


（がんばって、みんな……）


カウンターをするにはタイミングが重要だ。イナズマジャパンは冷静かつしっかり狙っていた。しかし……。


「うおお!!」

「クッ!!　しまった!!」


チェ＝チャンスウが綱海条介の隙を狙ってヘディングパスをし、アフロディと南雲晴矢と涼野風介の三人にボールが渡った。最悪な展開に鬼道も焦る。


「失点したら元も子もないぞ!!」

「勝つのはボクらだ!!　決めてやる!!」

「こぉいっ!!」


絶対に止めてカウンターに繋ぐと構える円堂、全力で撃つアフロディと南雲と涼野、この勝負はどちらが勝つのか!?