円堂、究極の試練!
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見送った瑞貴はヒロトと五郎と緑川がいる円堂の元へ向かう。
「大丈夫か?」
「円堂センパイ……」
だけど円堂はショックが大きく瞳は虚ろになっている。オーストラリア戦もカタール戦も乗り越え、さらに特訓してレベルアップしたつもりだった。あと一勝で世界の頂点への道が開かれるっていうのに……。
(このままじゃ世界の頂点は遠い……。じいちゃん……!!)
「円堂センパイ……」
「守……。っつ!」
両膝と両拳を地に付けてうなだれる円堂を五郎たちは心配する。瑞貴も手を差し伸べようとしたが、途中で止まった。円堂の瞳が……心が壊れたのを感じ取ったのだ。
☆☆☆☆☆
「ちくしょぉ――っ!! ちくしょう!! ちくしょう!!」
翌日から円堂は一心不乱にタイヤを殴りつけている。ずっとやっているので息は上がってるし体はボロボロだ。さすがに風丸も心配して止めに入る。
「もうよせ! 円堂、試合に響くぞ!!」
「バカヤロウ! このままじゃ試合も何もあるか――っ!!」
「円堂くん……」
息は上がってるのにやめようとせずガムシャラで何も見えていない。木野秋も見たことのない姿に心配する。しかし――。
「ハハハハ……!! ザマァねーな、このチームは! 負けちまうかもなぁ」
「何!?」
「走れないデブ! クソ真面目な頑固者!! チョロチョロ動いてバテるバカ! それに加えて必殺技バカ! ロクな奴がいやしねぇ――っ!! ハハハハ!!」
不動が今の状況に火に油を注いだ。壁山塀吾郎や風丸や栗松をバカにし、円堂は黙ってられない。
「黙れ不動!! 次は大事な韓国戦なんだ!! 仲間の悪口でチームワークを乱すな!!」
「あぁ~ん!? 必殺技が通じなかったんでずいぶん荒れてるなーキャプテン!」
「!!」
「何が頂上だよ。孫がこんなんじゃ、じいさんもホントに頂上で待ってるか怪しいぜ――っ!!」
「不動ぉ――っ!! てめぇ――っ!!」
「ストップ守!! 明王も状況を悪化させないで!!」
ついに円堂もキレて不動につかみかかろうとするので、瑞貴は二人の間に入って円堂を慌てて止めた。
「どけ瑞貴!!」
「やだ!! 今まで自由にさせてたけど、もう見てられない! いい加減目を覚まして!!」
「うるせぇ!!」
ドンッ!
「わっ!」
「瑞貴さん!」
「「「「「!?」」」」」
「円堂!!」
なんと円堂は瑞貴をまた突き飛ばした。尻餅をつく程度だが、相棒に――瑞貴に対してそんな行動を二度もする円堂に五郎を始めみんな驚いた。風丸も円堂の肩に手を置いて抑え始める。
「お前今自分が何したかわかってるのか!? 落ち着くんだ!」
「離せ風丸!! 離せ――っ!!」
「――そこまでだ!!!」
第三者の声が上がって全員が振り向くと、久遠が現れた。その顔はいつになく険しい。
「特訓はもういい。頭を冷やせ円堂! ――次の韓国戦、お前にはスタメンを外れてもらう!!」
「!!」
久遠が放った言葉は衝撃的で、円堂を一時的にも正気に戻すには充分過ぎた。
「え……?」
「円堂センパイが、ベ…ベンチ!?」
キャプテンで実力もあって、円堂は今までスタメンから外れたことがなかった。大怪我しているわけでもないのにベンチ入りとなって円堂も五郎も驚く。
「ど…どうしてですか監督! オレの必殺技が通じなかったからですか!? これからきっともっとスゴい技を編み出してみせます!! オレは誰より世界に行きたいんだ!!」
「頭を冷やせと言っている!! 今のお前にはチームを任せられない!! お前はキャプテン失格だっ!!」
「!!」
トドメも刺され、円堂は今度こそ正気を取り戻してきた。
「キャ…キャプテン失格……」
「もう上がれ、円堂」
さらに特訓も中断された。円堂は震える右手で左腕に付けていたキャプテンマークを取り、久遠に差し出す。
「キャプ…テン…マーク……。お返しします……」
「え…円堂センパイ!」
久遠が受け取ったのを確認すると円堂は背を向けて去って行く。五郎が声をかけても反応しなかった。
「大丈夫か?」
「瑞貴、立てるか?」
「うん……」
(っ! そうだ…瑞貴に謝らないと……)
冷静を取り戻してきた円堂は突き飛ばしたことを謝罪しようと、豪炎寺と鬼道に支えられて立ち上がる瑞貴を見る。
「…………」
「!!」
視線に気づいたのか瑞貴もこちらに顔を向けたが……悲しげな表情をして視線を逸らした。
それで円堂は自分がとんでもないことをしたことに気づいた。スタメンやキャプテンだけじゃなく相棒までも失ったのだ……。
「大丈夫か?」
「円堂センパイ……」
だけど円堂はショックが大きく瞳は虚ろになっている。オーストラリア戦もカタール戦も乗り越え、さらに特訓してレベルアップしたつもりだった。あと一勝で世界の頂点への道が開かれるっていうのに……。
(このままじゃ世界の頂点は遠い……。じいちゃん……!!)
「円堂センパイ……」
「守……。っつ!」
両膝と両拳を地に付けてうなだれる円堂を五郎たちは心配する。瑞貴も手を差し伸べようとしたが、途中で止まった。円堂の瞳が……心が壊れたのを感じ取ったのだ。
☆☆☆☆☆
「ちくしょぉ――っ!! ちくしょう!! ちくしょう!!」
翌日から円堂は一心不乱にタイヤを殴りつけている。ずっとやっているので息は上がってるし体はボロボロだ。さすがに風丸も心配して止めに入る。
「もうよせ! 円堂、試合に響くぞ!!」
「バカヤロウ! このままじゃ試合も何もあるか――っ!!」
「円堂くん……」
息は上がってるのにやめようとせずガムシャラで何も見えていない。木野秋も見たことのない姿に心配する。しかし――。
「ハハハハ……!! ザマァねーな、このチームは! 負けちまうかもなぁ」
「何!?」
「走れないデブ! クソ真面目な頑固者!! チョロチョロ動いてバテるバカ! それに加えて必殺技バカ! ロクな奴がいやしねぇ――っ!! ハハハハ!!」
不動が今の状況に火に油を注いだ。壁山塀吾郎や風丸や栗松をバカにし、円堂は黙ってられない。
「黙れ不動!! 次は大事な韓国戦なんだ!! 仲間の悪口でチームワークを乱すな!!」
「あぁ~ん!? 必殺技が通じなかったんでずいぶん荒れてるなーキャプテン!」
「!!」
「何が頂上だよ。孫がこんなんじゃ、じいさんもホントに頂上で待ってるか怪しいぜ――っ!!」
「不動ぉ――っ!! てめぇ――っ!!」
「ストップ守!! 明王も状況を悪化させないで!!」
ついに円堂もキレて不動につかみかかろうとするので、瑞貴は二人の間に入って円堂を慌てて止めた。
「どけ瑞貴!!」
「やだ!! 今まで自由にさせてたけど、もう見てられない! いい加減目を覚まして!!」
「うるせぇ!!」
ドンッ!
「わっ!」
「瑞貴さん!」
「「「「「!?」」」」」
「円堂!!」
なんと円堂は瑞貴をまた突き飛ばした。尻餅をつく程度だが、相棒に――瑞貴に対してそんな行動を二度もする円堂に五郎を始めみんな驚いた。風丸も円堂の肩に手を置いて抑え始める。
「お前今自分が何したかわかってるのか!? 落ち着くんだ!」
「離せ風丸!! 離せ――っ!!」
「――そこまでだ!!!」
第三者の声が上がって全員が振り向くと、久遠が現れた。その顔はいつになく険しい。
「特訓はもういい。頭を冷やせ円堂! ――次の韓国戦、お前にはスタメンを外れてもらう!!」
「!!」
久遠が放った言葉は衝撃的で、円堂を一時的にも正気に戻すには充分過ぎた。
「え……?」
「円堂センパイが、ベ…ベンチ!?」
キャプテンで実力もあって、円堂は今までスタメンから外れたことがなかった。大怪我しているわけでもないのにベンチ入りとなって円堂も五郎も驚く。
「ど…どうしてですか監督! オレの必殺技が通じなかったからですか!? これからきっともっとスゴい技を編み出してみせます!! オレは誰より世界に行きたいんだ!!」
「頭を冷やせと言っている!! 今のお前にはチームを任せられない!! お前はキャプテン失格だっ!!」
「!!」
トドメも刺され、円堂は今度こそ正気を取り戻してきた。
「キャ…キャプテン失格……」
「もう上がれ、円堂」
さらに特訓も中断された。円堂は震える右手で左腕に付けていたキャプテンマークを取り、久遠に差し出す。
「キャプ…テン…マーク……。お返しします……」
「え…円堂センパイ!」
久遠が受け取ったのを確認すると円堂は背を向けて去って行く。五郎が声をかけても反応しなかった。
「大丈夫か?」
「瑞貴、立てるか?」
「うん……」
(っ! そうだ…瑞貴に謝らないと……)
冷静を取り戻してきた円堂は突き飛ばしたことを謝罪しようと、豪炎寺と鬼道に支えられて立ち上がる瑞貴を見る。
「…………」
「!!」
視線に気づいたのか瑞貴もこちらに顔を向けたが……悲しげな表情をして視線を逸らした。
それで円堂は自分がとんでもないことをしたことに気づいた。スタメンやキャプテンだけじゃなく相棒までも失ったのだ……。