トリコ×ONE PIECE1
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【上陸、グルメの島! 美食屋トリコ現る!】
ある日のことだった。私の家にいつものようにトリコと小松さんが来て、毎回の如くハントの誘いだった。まあ、今日は暇だったし、たまには進んで付き合うのもいいよね。
「……と、思った私がバカでした」
「瑞貴さん、気を落とさないでください……」
〈ウォン!〉
「おっ! トム、次はあっちだ!」
「ヘイヘイ」
そう――今回はトムさんの船に乗って別の島へ行くことになった、ここまでよかった。
けど、トリコが目指すのは伝説の島・ハングリラ島だ。文献に記されても存在を知らず、場所までわからないってのに……。
『向こうからメチャクチャうまそうな匂いがするぜ!』
最初は文献を頼りに進んでいたら潮風に乗って匂いが来たのか、目をキラキラさせてヨダレを垂らすトリコのナビゲートで海を進むことになったのだ。
「見えてきたぜ! 匂いの元はあそこからだ!」
あれからかれこれ一時間、私も小松さんも顔を向けると大きな島が見えた。
「おいおい……マジで辿り着いたのかよ!?」
「「あれがハングリラ島!?」」
トムさんも驚き、私と小松さんも思わず大きな声を上げてしまった。まさか本当にトリコの嗅覚で見つかるなんて!
それにしてもなんか頭に引っ掛かる。この島で何かが起きるような……まあ、ハントに何かが起きるのは付き物だよね。特にトリコと一緒だと。
「ハングリラ島……あそこには、伝説の食材・ハングリラ鳥が生息する島だ!」
「で、伝説の食材をこの目で見られるなんて……!」
「なんか私もワクワクしてきた!」
(……さっきまで小松も瑞貴ちゃんも乗り気じゃなかったくせに、食材となると心躍るのは美食屋と料理人の性(サガ)だろうなぁ)
……ノリノリの三人を見ながら、トムは苦笑しながら密かにそう思っていたとか。
☆☆☆☆☆
……時は少し遡る。海を進んでいたのは瑞貴たちの船だけではなかった。麦わら帽子を被ったドクロマークが目印の海賊船・サウザンド=サニー号で事件が起こったのだ。
「「〈え――っ!?〉」」
驚きの声を上げるのは船長・モンキー=D=ルフィ、狙撃手・ウソップ、船医・トニー=トニー=チョッパー。彼らはコック・サンジからとんでもないことを告げられる。
「メ、メシがないだとぉ!?」
「ああ。底を尽きた」
「底を尽いた、じゃねぇよ! コックだろ!? ちゃんと食糧を管理しとけ!」
「お前にはガッカリだ!」
〈見損なったぞ!〉
「って、おめぇらが見境なく食っちまったんだろうが」
「「〈イッ!〉」」
ウソップもルフィもチョッパーも次々責めるが、サンジが元はと云えば原因は三人だと言ったのだ。心当たりがありすぎるだけに三人は青ざめる。
だが、食料がなくなるのは航海するにあたって死活問題なのだ。特に大食漢が何人も抱えているし、さらにそれだけではないと航海士・ナミが言う。
「最悪だわ。嵐でよくわからない海域に流された挙句に、食糧までなくなるなんて!」
「とにかく、どっかに立ち寄って食糧を確保しねぇとな」
「しかし、そう都合よく補給する場所なんか見つかるのか?」
船大工・フランキーの言う方法は最もだが、剣士・ロロノア=ゾロの言う通りだ。記録指針(ログポース)が示す島までは嵐のせいでさらに遠くなったと音楽家・ブルックもナミから聞いているので同意する。
「ねぇ、あれは?」
「「「「「えっ?」」」」」
船の縁で海を眺めていた考古学者・ニコ=ロビンが問うと、全員ロビンの元へ集合して同じ方向を見る。少し離れているが確かに島の影があった。
――食糧を確保するため上陸することに誰も異論はなく、ナミの指示の元で無事に辿り着いた。上陸するメンバーはルフィ、サンジ、ナミ、チョッパーで残りは船番である。だが島の日差しが暑く、空腹のルフィと毛皮を持つチョッパーはフラフラだった。
「みな~みの~島~は~あったっけ~……」
〈あ……あ……〉
いつもなら『冒険!』と浮かれる姿が影も形もない。そして気分転換なのか少しでも気を紛らわせたいのか、空島のときのように歌うルフィだが、やはり暑さと空腹には敵わない。
「メシ~メシはどこだ~?」
「町で買い出しショッピング、って思ったけど、私がバカだったわ。町どころか人っ子一人いないなんて……」
「どうやら無人島のようだな。ナミさん、何が出るかわからないから俺から離れないように」
〈ええっ!? 何か出るのか!? やっぱりゾロやウソップたちとサニー号に残ってればよかったのかな……?〉
警戒するサンジがナミに告げると、チョッパーはショックを受けて後悔した。しかしだいぶ進んだし、サンジの言うように何が起こるかわからず、引き返すわけにもいかないのだ。
「うおおぉぉおおお!!」
「ルフィ!?」
細い道を抜けて広い場所に着いたらしいが、先頭を歩くルフィがその光景を見て声を上げた。チョッパーたちは何事かとルフィと同じ方向を見ると……。
「に、肉だ~~っ!!」
両手を拳にして広げるルフィの目の前には、幹や枝が骨で大量に焼かれた骨付き肉の実が何本かあった。当然肉が大好物のルフィはさっきまでのテンションとは反対に目を輝かせてヨダレを垂らしている。
「ガッハ~!」
「肉の実の木!?」
「あむっ! うめー! 本物の肉みてぇだ!」
見たことのない木にサンジも驚くと、ルフィはさっそく一つ採って食べて喜び、次々ゴムの腕を伸ばして肉を採って食べる。偉大なる航路(グランドライン)を渡ってナミも珍しい植物は見てきたが、こんなのは初めてである。
ある日のことだった。私の家にいつものようにトリコと小松さんが来て、毎回の如くハントの誘いだった。まあ、今日は暇だったし、たまには進んで付き合うのもいいよね。
「……と、思った私がバカでした」
「瑞貴さん、気を落とさないでください……」
〈ウォン!〉
「おっ! トム、次はあっちだ!」
「ヘイヘイ」
そう――今回はトムさんの船に乗って別の島へ行くことになった、ここまでよかった。
けど、トリコが目指すのは伝説の島・ハングリラ島だ。文献に記されても存在を知らず、場所までわからないってのに……。
『向こうからメチャクチャうまそうな匂いがするぜ!』
最初は文献を頼りに進んでいたら潮風に乗って匂いが来たのか、目をキラキラさせてヨダレを垂らすトリコのナビゲートで海を進むことになったのだ。
「見えてきたぜ! 匂いの元はあそこからだ!」
あれからかれこれ一時間、私も小松さんも顔を向けると大きな島が見えた。
「おいおい……マジで辿り着いたのかよ!?」
「「あれがハングリラ島!?」」
トムさんも驚き、私と小松さんも思わず大きな声を上げてしまった。まさか本当にトリコの嗅覚で見つかるなんて!
それにしてもなんか頭に引っ掛かる。この島で何かが起きるような……まあ、ハントに何かが起きるのは付き物だよね。特にトリコと一緒だと。
「ハングリラ島……あそこには、伝説の食材・ハングリラ鳥が生息する島だ!」
「で、伝説の食材をこの目で見られるなんて……!」
「なんか私もワクワクしてきた!」
(……さっきまで小松も瑞貴ちゃんも乗り気じゃなかったくせに、食材となると心躍るのは美食屋と料理人の性(サガ)だろうなぁ)
……ノリノリの三人を見ながら、トムは苦笑しながら密かにそう思っていたとか。
☆☆☆☆☆
……時は少し遡る。海を進んでいたのは瑞貴たちの船だけではなかった。麦わら帽子を被ったドクロマークが目印の海賊船・サウザンド=サニー号で事件が起こったのだ。
「「〈え――っ!?〉」」
驚きの声を上げるのは船長・モンキー=D=ルフィ、狙撃手・ウソップ、船医・トニー=トニー=チョッパー。彼らはコック・サンジからとんでもないことを告げられる。
「メ、メシがないだとぉ!?」
「ああ。底を尽きた」
「底を尽いた、じゃねぇよ! コックだろ!? ちゃんと食糧を管理しとけ!」
「お前にはガッカリだ!」
〈見損なったぞ!〉
「って、おめぇらが見境なく食っちまったんだろうが」
「「〈イッ!〉」」
ウソップもルフィもチョッパーも次々責めるが、サンジが元はと云えば原因は三人だと言ったのだ。心当たりがありすぎるだけに三人は青ざめる。
だが、食料がなくなるのは航海するにあたって死活問題なのだ。特に大食漢が何人も抱えているし、さらにそれだけではないと航海士・ナミが言う。
「最悪だわ。嵐でよくわからない海域に流された挙句に、食糧までなくなるなんて!」
「とにかく、どっかに立ち寄って食糧を確保しねぇとな」
「しかし、そう都合よく補給する場所なんか見つかるのか?」
船大工・フランキーの言う方法は最もだが、剣士・ロロノア=ゾロの言う通りだ。記録指針(ログポース)が示す島までは嵐のせいでさらに遠くなったと音楽家・ブルックもナミから聞いているので同意する。
「ねぇ、あれは?」
「「「「「えっ?」」」」」
船の縁で海を眺めていた考古学者・ニコ=ロビンが問うと、全員ロビンの元へ集合して同じ方向を見る。少し離れているが確かに島の影があった。
――食糧を確保するため上陸することに誰も異論はなく、ナミの指示の元で無事に辿り着いた。上陸するメンバーはルフィ、サンジ、ナミ、チョッパーで残りは船番である。だが島の日差しが暑く、空腹のルフィと毛皮を持つチョッパーはフラフラだった。
「みな~みの~島~は~あったっけ~……」
〈あ……あ……〉
いつもなら『冒険!』と浮かれる姿が影も形もない。そして気分転換なのか少しでも気を紛らわせたいのか、空島のときのように歌うルフィだが、やはり暑さと空腹には敵わない。
「メシ~メシはどこだ~?」
「町で買い出しショッピング、って思ったけど、私がバカだったわ。町どころか人っ子一人いないなんて……」
「どうやら無人島のようだな。ナミさん、何が出るかわからないから俺から離れないように」
〈ええっ!? 何か出るのか!? やっぱりゾロやウソップたちとサニー号に残ってればよかったのかな……?〉
警戒するサンジがナミに告げると、チョッパーはショックを受けて後悔した。しかしだいぶ進んだし、サンジの言うように何が起こるかわからず、引き返すわけにもいかないのだ。
「うおおぉぉおおお!!」
「ルフィ!?」
細い道を抜けて広い場所に着いたらしいが、先頭を歩くルフィがその光景を見て声を上げた。チョッパーたちは何事かとルフィと同じ方向を見ると……。
「に、肉だ~~っ!!」
両手を拳にして広げるルフィの目の前には、幹や枝が骨で大量に焼かれた骨付き肉の実が何本かあった。当然肉が大好物のルフィはさっきまでのテンションとは反対に目を輝かせてヨダレを垂らしている。
「ガッハ~!」
「肉の実の木!?」
「あむっ! うめー! 本物の肉みてぇだ!」
見たことのない木にサンジも驚くと、ルフィはさっそく一つ採って食べて喜び、次々ゴムの腕を伸ばして肉を採って食べる。偉大なる航路(グランドライン)を渡ってナミも珍しい植物は見てきたが、こんなのは初めてである。