……グルメ界から人間を食いにやって来た四獣を相手に、トリコたちは見事勝利を治めた。しかし一龍のメッセージを聞いたリンから、驚愕の真実を知らされる。四獣は四匹ではなく一匹であり、なんと四獣は百年前と作戦を変えてきていた！

本体が人間界に赴く可能性もあり、必死に追いかけるトリコや瑞貴たちだったが、そのときすでにフードパークには怪物・四獣の本体が現れていた！



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地中に潜って本体の元へと向かう牙王を追う私たち。トリコとテリーとフィルは嗅覚で、私は第六感で位置を把握しつつ追いかけているけど、とんでもないスピードで人間界の中心部へ向かっている！


「なんてスピードだ！」

「テリーやフィルたちじゃなかったら追いつけなかったかも……！」


人間界の中心部――フードパークには世界各国の人々やティナさんが避難している。一人でも多く無事でいて……！



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……四獣の本体が現れて大パニックになっているフードパーク。その魔の手から逃れようと人々が逃げ惑う中、ティナも走っていると見覚えのある人物が立ち止まっているので、つい自分も足を止める。


「ハッハッハッハー！　どーしたどーした!?　世の中がピンチとか言って来てみりゃ、マジに大パニックじゃねぇか！」


この非常事態だというのに、笑顔で仁王立ちしているのは、久しぶりの登場である美食屋・ゾンゲである。


「ほら早く、逃げないと！」

「ウホホホッ！　姉ちゃん、なんだよ。また会ったな！　てか、今日は名前を呼んでもくれねぇのか？」

「そんなこと言ってる場合じゃないって！」

「フフンッ、安心するがいい……この地球の救世主、美食屋・ゾンゲ様が来たからにはもう大丈夫！」

「ゾンゲ様、見てくださいよ。あれ～！」

「あぁ～！」


ゾンゲの子分である白川と坂巻は、青ざめながら一歩ずつ後退をしてゾンゲに報告する。彼らと同じ方向を見ていたティナは目を見開いたが、相変わらず自信過剰のゾンゲは目を閉じながら体を向ける。


「ん？　『あぁ～』じゃなねぇだろ。ケチョンケチョンに捻り潰してやる……――」

〈ゴアアァァアアア!!〉

「へっ？」


やっと目を開けて四獣の姿を目の当たりにしたゾンゲは、目を点にして青ざめた。だが……


「デッケー着ぐるみだな！」

「それはありえませんって！」


現実逃避をしようとしたが、坂巻のツッコミによりやはり現実に戻されるのだった。

同じ頃、ビルを握り潰すように破壊をする四獣を、とあるビルの屋上から見ていたマンサムは口の端を上げる。


「わしがやらねばならんかな？」


そのマンサムの背後から、ある人物が近づいて来た。