……人間を食べるためにグルメ界からやって来た四獣を、トリコたち美食四天王が迎え撃つ。

一方、瑞貴とリンと小松は一龍からのメッセージで衝撃的な事実を知らされる。実は四獣は『四匹』ではなく『一匹』な上、さらに裏で四獣の本体を操り真に倒すべき黒幕がいるということだ。事実を知らぬまま四天王は四獣に相対する！



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……人間界の中心部であるフード―パーク広場の一部では、高層ビルのモニターにも四天王対四獣の戦いが映っていた。その戦いに人々が歓喜している中、再生屋・鉄平もまたそれを見ている。


「さすがは四天王ってところか……――ん？」


鉄平は足元を――いや、その奥深くの地下へと顔を向けてとてつもない脅威を感じ取る。


「これは……何かいる！」


鉄平の感じ取ったモノは、まるで一本の竹が根を生やして竹林を作るように人間界の地下に根を張っていた。



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小松さんと私とリンちゃんが聞いた一龍会長のメッセージは、驚愕過ぎる事実であり、戦い行っているトリコたちには伝わっていないことだった。


「し、四獣が四匹じゃないって！」

「おまけに本体を操る黒幕までいるの!?」

「何気に会長、言い忘れたこと重大過ぎるし！」


むしろこっちが先に言うべきことでしょ！　まさかゼブラが途中で中断するとわかってたんじゃないよね!?　あの一龍会長ならやりそうなんだけど！

それに、まさか私やフィルが感じ取った脅威の正体って――！


「早くみんなに伝えなきゃ！」

〈ガオオォォオオオ!!〉

｢｢｢！｣｣｣


牙王の雄叫びで私たちはパソコンから戦いの場に顔を向けると、凄まじい突風と砂煙が舞い上がっていた。幸い最初にかけておいた守護結界のおかげで私たちに影響はないけど、雄叫びだけでこんなに周りに影響があるものなの!?

……そしてトリコはここからは一人でやると、テリーに向かって告げる。


「下がってろ、テリー」

〈グルルル……〉

「こっからは俺と奴との、本気の勝負だ」

〈ワウッ！〉


それを聞いたテリーは戦いの邪魔をしてはいけないとわかり、離れた場所へと走り去った。