幻の食材“C(センター)” 一龍と第0ビオトープ
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……美食會に寝返った千代婆が食林寺を襲撃、師範の珍鎮々を倒してしまう。そこへバブルウェイから戻ってきたパワーアップしたトリコにより千代を追いつめるが、大竹が迎えに来たと言い戦いを中断させる。
グルメ界の生物・ビッグバンシャークの頭に乗っているステルスタイプのGTロボ……大竹はその人物が自分のコンビだと告げたが、なんと大竹のコンビは美食會副料理長のスタージュンだった。小松は仲間だからこそ、大竹に立ち向かうことを決意する。
絶命の危機に陥る珍師範のそばに駆け寄るトリコや瑞貴たち。そこへ夕日を背に二本の包丁を構えて現れたのは――!?
☆☆☆☆☆
夕日で陰になって最初はわからなかったけど、相手が近づいて包丁を降ろしたら誰だかハッキリと見えた。雲隠れ割烹現料理長の――!
「千流さん!」
「師範にここまでの傷を負わせるとは……――っ、まさか千代さんが!?」
シュウさんや私たちは何も言わなかったけど千流さんの心当たりのある人物は、まさにその通りだ。先代の料理長でもあるから千流さんも千代さんの実力はよく知っているんだろう。
「あっ…ううっ……」
「珍師範!」
「蘇生包丁・暗技……闇の技術を使います」
「っ、蘇生包丁……?」
「ええ」
千流さんの言う『蘇生包丁』という名に小松さんが一段と反応したのは、大竹さんが使っていたからだろう。私も玄武を通して見えていたし、蘇生包丁の存在はグルメ界では必須の技術になるから覚えていた。私自身はまだ使えないけどね。
千流さんが珍師範の体に包丁を向けると、漆黒の包丁から星みたいな黄色の輝きが現れた。そして千流さんは二本の包丁を使って珍師範を手術――調理していく。おかげで珍師範の胸の傷が塞がったけど、やはり相当の集中力を使ったのか、千流さんは顔の汗を腕で拭った。
「フゥ……あとは栄養が必要です。寺宝を――シャボンフルーツはありますか?」
「これだけありゃあ足りるか?」
「トリコさん!」
「充分です……!」
「スゴい……これが本物のシャボンフルーツですか!」
「テスト用のシャボンフルーツとは比べ物にならないくらいだね!」
お土産用に持って来たのかトリコは大量のシャボンフルーツを出したので、シュウさんも千流さんも嬉しそうに声を上げる。かくいう小松さんも私も、シャボンフルーツから放たれる神々しさに見惚れていた。
「ああっ……」
「さっ、師範。そのままですがお召し上がりください」
千流さんが差し出したシャボンフルーツを、珍師範は吸い込むように口の中へ入れた。同時に全身が輝いて傷がどんどん癒えていく珍師範の姿にシュウさんはホッとする。
「師範……!」
「傷が…引いていく……。蘇生包丁っていったい……?」
「蘇生包丁は細胞を再生する力のある生き物や鉱石でできています。これで切った食材はまるで生き返るように切り口から細胞分裂を繰り返して蘇生するのです」
(もしかして、あのとき……刺された傷が一瞬で回復したのは、これだったのか!)
……小松は大竹に刺されたが彼が使っていたのが蘇生包丁だったため、抜いた瞬間から細胞分裂により傷が塞がったのだと気づく。
グルメ界の生物・ビッグバンシャークの頭に乗っているステルスタイプのGTロボ……大竹はその人物が自分のコンビだと告げたが、なんと大竹のコンビは美食會副料理長のスタージュンだった。小松は仲間だからこそ、大竹に立ち向かうことを決意する。
絶命の危機に陥る珍師範のそばに駆け寄るトリコや瑞貴たち。そこへ夕日を背に二本の包丁を構えて現れたのは――!?
☆☆☆☆☆
夕日で陰になって最初はわからなかったけど、相手が近づいて包丁を降ろしたら誰だかハッキリと見えた。雲隠れ割烹現料理長の――!
「千流さん!」
「師範にここまでの傷を負わせるとは……――っ、まさか千代さんが!?」
シュウさんや私たちは何も言わなかったけど千流さんの心当たりのある人物は、まさにその通りだ。先代の料理長でもあるから千流さんも千代さんの実力はよく知っているんだろう。
「あっ…ううっ……」
「珍師範!」
「蘇生包丁・暗技……闇の技術を使います」
「っ、蘇生包丁……?」
「ええ」
千流さんの言う『蘇生包丁』という名に小松さんが一段と反応したのは、大竹さんが使っていたからだろう。私も玄武を通して見えていたし、蘇生包丁の存在はグルメ界では必須の技術になるから覚えていた。私自身はまだ使えないけどね。
千流さんが珍師範の体に包丁を向けると、漆黒の包丁から星みたいな黄色の輝きが現れた。そして千流さんは二本の包丁を使って珍師範を手術――調理していく。おかげで珍師範の胸の傷が塞がったけど、やはり相当の集中力を使ったのか、千流さんは顔の汗を腕で拭った。
「フゥ……あとは栄養が必要です。寺宝を――シャボンフルーツはありますか?」
「これだけありゃあ足りるか?」
「トリコさん!」
「充分です……!」
「スゴい……これが本物のシャボンフルーツですか!」
「テスト用のシャボンフルーツとは比べ物にならないくらいだね!」
お土産用に持って来たのかトリコは大量のシャボンフルーツを出したので、シュウさんも千流さんも嬉しそうに声を上げる。かくいう小松さんも私も、シャボンフルーツから放たれる神々しさに見惚れていた。
「ああっ……」
「さっ、師範。そのままですがお召し上がりください」
千流さんが差し出したシャボンフルーツを、珍師範は吸い込むように口の中へ入れた。同時に全身が輝いて傷がどんどん癒えていく珍師範の姿にシュウさんはホッとする。
「師範……!」
「傷が…引いていく……。蘇生包丁っていったい……?」
「蘇生包丁は細胞を再生する力のある生き物や鉱石でできています。これで切った食材はまるで生き返るように切り口から細胞分裂を繰り返して蘇生するのです」
(もしかして、あのとき……刺された傷が一瞬で回復したのは、これだったのか!)
……小松は大竹に刺されたが彼が使っていたのが蘇生包丁だったため、抜いた瞬間から細胞分裂により傷が塞がったのだと気づく。