エピローグ
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アースイレブンが地球に戻ったあと、事情を知る地球の重臣たちには盛大に感謝をされ、地球に平和な日々が戻る。さらにサッカー協会からは本当の世界大会を始める方針もあるので、今度こそ世界一を決める本物の大会が近い内に始まるだろう。
黒岩流星が残したアースイレブンの報酬が円堂瑞貴の手から渡されると、受け取ったり、受け取らなかったりと様々だった。そして全員がどんな形であれ、これからもサッカーをしていくことを約束する。
☆☆☆☆☆
そして今日、アースイレブンと雷門中サッカー部の合同合宿が始まった。といっても、ピクニックのようなモノで離ればなれになる前の想い出づくりという所である。保護者として瑞貴と円堂と春奈と秋も参加し、遠征バスで高原へと向かった。
川で魚釣りをしたり、薪を拾ったり材料を切ったりと分担して夕食作りの準備を始めたり、夕方までサッカーをしてあっという間に時間が過ぎていく。それを常に春奈と茜は撮影係としていろんな光景を写していた。
夜には驚かせる役や探索役と別れて肝試しもした。そして、最後は丸太を組み合わせて作った組み木でキャンプファイヤーを開始する。賑わう声が絶えない中、瑞貴はそっと静かに離れて人がいない森の中に入った。中心は円状にできた原っぱとなっているので上空は開けており、さらに都会からだいぶ離れた場所であるので星がよく見える。
「やっぱりここにいたか」
「!」
瑞貴はコッソリ出て行ったつもりなので少々驚いて振り向くと、円堂がそこにいた。
「昔からお前、星を見るのが好きだったもんな」
「うん。それに今日はほら」
瑞貴が指差した先には綺麗な満月が夜空に浮かんでいる。あのときビットウェイ=オズロックによって消えてしまった月も、ファラム・オービアスの科学力によって元に戻り、こうして夜に再び輝きが訪れた。
「またこうして、月を観測できるなんて嬉しいものだね」
「だな。当たり前だったモノがなくなるのは、かなり堪えた」
「わかるわかる。新月でもない日に月がない夜空って、結構寂しかったし」
「月もそうだが……俺にとっては、瑞貴がいないことが何よりも一番堪えることだ」
「?」
円堂はキョトンとしている瑞貴の頬にそっと手を添えた。涼しい気候の中でも確かな彼女の温もりが手を通して円堂に伝わってくる。
「消えるな」
「えっ……」
「俺のそばから消えないでくれ。瑞貴が異世界人だって思い出す度に、いつかいなくなるんじゃないかって不安も甦るんだ。お前の元の世界の事情は聞いているし、未練だってそんなにないってことも聞いた。――でも月のように消えてしまったら、俺は生きていく自信がない」
「っ……」
「情けないよな。みんなを引っ張って来たキャプテンの経験もあるのに――」
パンッ。
「!」
「情けなくないよ」
瑞貴は両手を円堂の両頬に軽く当てた。だんだんと落ち込んでいた円堂も、その音と行動で我に返ってキョトンとした顔になっている。その隙に瑞貴は言葉を続ける。
黒岩流星が残したアースイレブンの報酬が円堂瑞貴の手から渡されると、受け取ったり、受け取らなかったりと様々だった。そして全員がどんな形であれ、これからもサッカーをしていくことを約束する。
☆☆☆☆☆
そして今日、アースイレブンと雷門中サッカー部の合同合宿が始まった。といっても、ピクニックのようなモノで離ればなれになる前の想い出づくりという所である。保護者として瑞貴と円堂と春奈と秋も参加し、遠征バスで高原へと向かった。
川で魚釣りをしたり、薪を拾ったり材料を切ったりと分担して夕食作りの準備を始めたり、夕方までサッカーをしてあっという間に時間が過ぎていく。それを常に春奈と茜は撮影係としていろんな光景を写していた。
夜には驚かせる役や探索役と別れて肝試しもした。そして、最後は丸太を組み合わせて作った組み木でキャンプファイヤーを開始する。賑わう声が絶えない中、瑞貴はそっと静かに離れて人がいない森の中に入った。中心は円状にできた原っぱとなっているので上空は開けており、さらに都会からだいぶ離れた場所であるので星がよく見える。
「やっぱりここにいたか」
「!」
瑞貴はコッソリ出て行ったつもりなので少々驚いて振り向くと、円堂がそこにいた。
「昔からお前、星を見るのが好きだったもんな」
「うん。それに今日はほら」
瑞貴が指差した先には綺麗な満月が夜空に浮かんでいる。あのときビットウェイ=オズロックによって消えてしまった月も、ファラム・オービアスの科学力によって元に戻り、こうして夜に再び輝きが訪れた。
「またこうして、月を観測できるなんて嬉しいものだね」
「だな。当たり前だったモノがなくなるのは、かなり堪えた」
「わかるわかる。新月でもない日に月がない夜空って、結構寂しかったし」
「月もそうだが……俺にとっては、瑞貴がいないことが何よりも一番堪えることだ」
「?」
円堂はキョトンとしている瑞貴の頬にそっと手を添えた。涼しい気候の中でも確かな彼女の温もりが手を通して円堂に伝わってくる。
「消えるな」
「えっ……」
「俺のそばから消えないでくれ。瑞貴が異世界人だって思い出す度に、いつかいなくなるんじゃないかって不安も甦るんだ。お前の元の世界の事情は聞いているし、未練だってそんなにないってことも聞いた。――でも月のように消えてしまったら、俺は生きていく自信がない」
「っ……」
「情けないよな。みんなを引っ張って来たキャプテンの経験もあるのに――」
パンッ。
「!」
「情けなくないよ」
瑞貴は両手を円堂の両頬に軽く当てた。だんだんと落ち込んでいた円堂も、その音と行動で我に返ってキョトンとした顔になっている。その隙に瑞貴は言葉を続ける。