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暗闇と、荒廃した街。
先程までいた、何者かによって爆破されたカルデアの内部と打って変わった景色に戸惑ったのは一瞬だけ。
瞬く間に、得体の知れない者から逃げなければならなかった。
まるでRPGのキャラクターが対峙するような状況だった。
そうして何も考えず走り回っているうちに、袋小路に入ってしまった。
――やばい。
そう思った時には、既に遅かった。
異形がこちらへ突進してくる。
真っ暗になった視界。間近で金属の衝突音が聞こえたのは、気のせいだろうか。
自分の身には何も衝撃が来ない。予想と真反対の状況に、頭は混乱した。
辺りが静かになって初めて、視界が黒くなったのは自分が目を瞑っていたからだと気付いた。
恐る恐る、目を開いてみる。
「ご無事ですか、マスター」
静かな問いかけを投げてきたのは、鎧で身を固めた少年。その傍らには大きな盾があった。
彼の顔は何となく見覚えがあったが、具体的な記憶は引っ張り出せない。
「あなた、は」
私が発した、質問返しに近い呟きに対して、彼は嫌な顔をすることなく答えてくれた。
「そういえば、自己紹介をしてなかったですね」
こちらに向き直った彼の真っ直ぐな視線に、射抜かれる。
「久我壱星、あなたと共にあるサーヴァントです」
――これが、私が「普通」を失った始まりだ。
先程までいた、何者かによって爆破されたカルデアの内部と打って変わった景色に戸惑ったのは一瞬だけ。
瞬く間に、得体の知れない者から逃げなければならなかった。
まるでRPGのキャラクターが対峙するような状況だった。
そうして何も考えず走り回っているうちに、袋小路に入ってしまった。
――やばい。
そう思った時には、既に遅かった。
異形がこちらへ突進してくる。
真っ暗になった視界。間近で金属の衝突音が聞こえたのは、気のせいだろうか。
自分の身には何も衝撃が来ない。予想と真反対の状況に、頭は混乱した。
辺りが静かになって初めて、視界が黒くなったのは自分が目を瞑っていたからだと気付いた。
恐る恐る、目を開いてみる。
「ご無事ですか、マスター」
静かな問いかけを投げてきたのは、鎧で身を固めた少年。その傍らには大きな盾があった。
彼の顔は何となく見覚えがあったが、具体的な記憶は引っ張り出せない。
「あなた、は」
私が発した、質問返しに近い呟きに対して、彼は嫌な顔をすることなく答えてくれた。
「そういえば、自己紹介をしてなかったですね」
こちらに向き直った彼の真っ直ぐな視線に、射抜かれる。
「久我壱星、あなたと共にあるサーヴァントです」
――これが、私が「普通」を失った始まりだ。