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「よしマスター、逃げるよ」
「え?!」
特異点の探索中、突然至さんはそう言ったかと思えば私を荷物のように肩に担いだ。
視界が、先程まで歩いていた道を倍速で交代していくのを捉えた。
「いいいい至さん何で?!」
「ありゃ無理だ。アーチャー一人じゃ勝ち目ない」
「何が?!」
勝ち目、と言われても私の目は敵を一切確認できない。
至さんの言葉を明確に理解するより早く、端末に通信が入った。
『二人とも、今すぐそこから退避して! 敵性サーヴァント多数、至さんの宝具使っても一掃は難しい数よ!』
「いづみ所長?!」
端末に表示された所長の表情は、今まで見たことのないほど切羽詰まっていた。
「だろうね! 一応全力で後退してるけど、間に合うか分からないな!」
『あと数キロいけば隠れられそうな場所があります! そこまでどうにか持ちこたえて!』
「りょー、かいっ!」
至さんがいづみ所長の指示に応えると同時に、近くでピンッと金属が跳ねる音が聞こえた。
後方へ何かを投げつけた至さん。そのまま、駆ける足を速めた。
数秒後、大きな爆発音が辺りに響いた。地面が抉れ、私達を追いかけていた敵ーー魔物の一団が一部吹っ飛んでいたのが見えた。
「千景さんに貰っといてよかったわー」
呑気な至さんの声は、今の緊迫した状況からは考えられないものだった。
「え?!」
特異点の探索中、突然至さんはそう言ったかと思えば私を荷物のように肩に担いだ。
視界が、先程まで歩いていた道を倍速で交代していくのを捉えた。
「いいいい至さん何で?!」
「ありゃ無理だ。アーチャー一人じゃ勝ち目ない」
「何が?!」
勝ち目、と言われても私の目は敵を一切確認できない。
至さんの言葉を明確に理解するより早く、端末に通信が入った。
『二人とも、今すぐそこから退避して! 敵性サーヴァント多数、至さんの宝具使っても一掃は難しい数よ!』
「いづみ所長?!」
端末に表示された所長の表情は、今まで見たことのないほど切羽詰まっていた。
「だろうね! 一応全力で後退してるけど、間に合うか分からないな!」
『あと数キロいけば隠れられそうな場所があります! そこまでどうにか持ちこたえて!』
「りょー、かいっ!」
至さんがいづみ所長の指示に応えると同時に、近くでピンッと金属が跳ねる音が聞こえた。
後方へ何かを投げつけた至さん。そのまま、駆ける足を速めた。
数秒後、大きな爆発音が辺りに響いた。地面が抉れ、私達を追いかけていた敵ーー魔物の一団が一部吹っ飛んでいたのが見えた。
「千景さんに貰っといてよかったわー」
呑気な至さんの声は、今の緊迫した状況からは考えられないものだった。