【KOUKI】ディープ・ナイト
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「衛藤、起きろ」
右肩を僅かに動かしながら、声を掛ける。
しかし掛かる重みーーもとい衛藤昂輝は、一向に動く気配がない。それどころか呑気に寝息を立てている。
周囲から聞こえる騒がしさの中、名前は一人溜息を吐いた。
大学の前期慰労会、と称してゼミのメンバーで集まったのは大学近辺にある居酒屋。大人数での参加となったので、奥に位置する座敷に席を用意して貰えている。
初めてゼミの飲み会に参加するということで少し加減が出来なかったのか、ハイペースで飲みだした衛藤は早々に寝落ちした。偶然隣に座っていた名前の肩に身体を傾け始めたが最後、そのまま全体重を掛けて眠りについてしまった。
芸能人である衛藤が通路側にいて他の客に見られたらどうなったか分かるものじゃない、と最初から奥の方に席を配置していたので移動する必要はなかった。だが、衛藤がこちらに寄り掛かって寝落ちしたため名前も動けなくなった。
「名字ー、衛藤起きたー?」
卓一つ分先から、同期が確認を取るように質問を飛ばしてきた。
その声色は明らかに心配するものだ。
残念ながら、同期を安心させる返事はできない。
「いいや、全く!」
喧騒の中、声がはっきり通るよう目一杯張った。
尋ねてきた同期の「りょうかーい!」という答えが聞こえると同時に、再び息が漏れた。
先程から名前は何度か動いているが、相変わらず衛藤は起きる気配がない。
「……よくこんなところで寝れるよな」
名前は溜息を吐きながら、至近距離にある顔と周囲を見比べる。
ゲラゲラと笑い声をあげながらグラスを空けていく者。酔いが回っているメンバーの行動にストップをかける者。全員、好きなように飲み会を楽しんでいる。
「お前のせいで飲み足りないんだけど」
溜息と同時に悪態を吐くも、相手が反応するわけが無かった。
右肩を僅かに動かしながら、声を掛ける。
しかし掛かる重みーーもとい衛藤昂輝は、一向に動く気配がない。それどころか呑気に寝息を立てている。
周囲から聞こえる騒がしさの中、名前は一人溜息を吐いた。
大学の前期慰労会、と称してゼミのメンバーで集まったのは大学近辺にある居酒屋。大人数での参加となったので、奥に位置する座敷に席を用意して貰えている。
初めてゼミの飲み会に参加するということで少し加減が出来なかったのか、ハイペースで飲みだした衛藤は早々に寝落ちした。偶然隣に座っていた名前の肩に身体を傾け始めたが最後、そのまま全体重を掛けて眠りについてしまった。
芸能人である衛藤が通路側にいて他の客に見られたらどうなったか分かるものじゃない、と最初から奥の方に席を配置していたので移動する必要はなかった。だが、衛藤がこちらに寄り掛かって寝落ちしたため名前も動けなくなった。
「名字ー、衛藤起きたー?」
卓一つ分先から、同期が確認を取るように質問を飛ばしてきた。
その声色は明らかに心配するものだ。
残念ながら、同期を安心させる返事はできない。
「いいや、全く!」
喧騒の中、声がはっきり通るよう目一杯張った。
尋ねてきた同期の「りょうかーい!」という答えが聞こえると同時に、再び息が漏れた。
先程から名前は何度か動いているが、相変わらず衛藤は起きる気配がない。
「……よくこんなところで寝れるよな」
名前は溜息を吐きながら、至近距離にある顔と周囲を見比べる。
ゲラゲラと笑い声をあげながらグラスを空けていく者。酔いが回っているメンバーの行動にストップをかける者。全員、好きなように飲み会を楽しんでいる。
「お前のせいで飲み足りないんだけど」
溜息と同時に悪態を吐くも、相手が反応するわけが無かった。