【TSUBASA】KANDE【DE〇MOパロ】
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タレントが今まで体験したことの無いものに挑戦する。
テレビ番組の企画としてはよくあるものだ。
志季を経由して企画の話を聞いた時、翼はすぐに思いついた。
「俺、最初に言っても良い?」
どうぞ、と3人から了承を貰って、口を開く。
「楽器、楽器がやりたい。出来ればソプラノサックス」
翼の希望に、全員が目を瞬かせた。
「随分と珍しいところにいったな」
最初に驚きを隠さず告げてきたのは志季だ。
いやぁさ、と頭を掻きながら笑う。
「昔からやりたいとは思ってたんだけど、タイミングが無くて」
「翼が楽器、か」
「なぁに大ちゃん?」
「別に」
ふぃ、とそっぽを向いた大。
素直に驚いたと言えばいいものを。翼は苦笑を漏らした。
その後、翼に続いて他のメンバーも希望を綴っていった。
ミーティングが終わってから、各々部屋に戻る。
翼はドアを閉じてすぐ、部屋の奥にしまっていた黒い箱を取り出した。
幾つか掠り傷はあるものの、大きな外傷はない外箱。中を開けば、昔より少し曇ってしまった金色が現れる。
「……ごめんな、お前の持ち主みたいにちゃんと手入れしてやれなくて」
金色をそっと撫で、小さく呟いた。
金色の楽器、ソプラノサックスは元々奏のものだった。
翼が不思議な空間を探索していた頃、翼を庇って轢かれた奏はこの世から旅立っていた。医師によれば、翼もあと少し遅ければ同じ道を辿っていたという。
意識を取り戻した翼に、奏の両親がこの楽器を預けた。
あの空間でKANDEとして存在していた奏と過ごしていたとはいえ、現実での奏とは大した交流が無かった。
そんな翼へ、奏の両親が楽器を渡す意味が分からず、すぐには受け取れなかった。しかし奏の両親に「あの子はきっと君に持ってもらいたいと思っている」と言われてしまえば、受け取るしかなかった。
奏の両親いわく、手術を終えてもなお容体が安定しなかった奏が最後に遺した言葉が『奥井君』『元気でね』だったらしい。
まるで、KANDEが消えてしまった時のようだった。
あの時の記憶を辿り終えた翼は、そっと箱を閉じる。そして箱を胸の前で抱えて呟いた。
KANDEーーー、奏。俺の大切な、不思議な相棒さん。
きっと君のような音楽は奏でられないけど、天国で聴いてくれますか?
テレビ番組の企画としてはよくあるものだ。
志季を経由して企画の話を聞いた時、翼はすぐに思いついた。
「俺、最初に言っても良い?」
どうぞ、と3人から了承を貰って、口を開く。
「楽器、楽器がやりたい。出来ればソプラノサックス」
翼の希望に、全員が目を瞬かせた。
「随分と珍しいところにいったな」
最初に驚きを隠さず告げてきたのは志季だ。
いやぁさ、と頭を掻きながら笑う。
「昔からやりたいとは思ってたんだけど、タイミングが無くて」
「翼が楽器、か」
「なぁに大ちゃん?」
「別に」
ふぃ、とそっぽを向いた大。
素直に驚いたと言えばいいものを。翼は苦笑を漏らした。
その後、翼に続いて他のメンバーも希望を綴っていった。
ミーティングが終わってから、各々部屋に戻る。
翼はドアを閉じてすぐ、部屋の奥にしまっていた黒い箱を取り出した。
幾つか掠り傷はあるものの、大きな外傷はない外箱。中を開けば、昔より少し曇ってしまった金色が現れる。
「……ごめんな、お前の持ち主みたいにちゃんと手入れしてやれなくて」
金色をそっと撫で、小さく呟いた。
金色の楽器、ソプラノサックスは元々奏のものだった。
翼が不思議な空間を探索していた頃、翼を庇って轢かれた奏はこの世から旅立っていた。医師によれば、翼もあと少し遅ければ同じ道を辿っていたという。
意識を取り戻した翼に、奏の両親がこの楽器を預けた。
あの空間でKANDEとして存在していた奏と過ごしていたとはいえ、現実での奏とは大した交流が無かった。
そんな翼へ、奏の両親が楽器を渡す意味が分からず、すぐには受け取れなかった。しかし奏の両親に「あの子はきっと君に持ってもらいたいと思っている」と言われてしまえば、受け取るしかなかった。
奏の両親いわく、手術を終えてもなお容体が安定しなかった奏が最後に遺した言葉が『奥井君』『元気でね』だったらしい。
まるで、KANDEが消えてしまった時のようだった。
あの時の記憶を辿り終えた翼は、そっと箱を閉じる。そして箱を胸の前で抱えて呟いた。
KANDEーーー、奏。俺の大切な、不思議な相棒さん。
きっと君のような音楽は奏でられないけど、天国で聴いてくれますか?
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